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出張先のホテルで、ほぼ間違いなく聴いているのがこのCD。
もっとも、この曲を全曲聴くことはほとんどなくて、決まって聞くのは第6楽章(最終楽章)だけ。この曲自体が長いということもあります(普通の交響曲は4楽章からなりますが、この曲は6楽章もあり、演奏時間も1時間半くらいかかるのが普通です)。
しかし、そういう問題ではなくて、この演奏、6楽章の出来が素晴らしいのです。正直言って、1楽章から4楽章までは、普通の出来でしょう。他にも名演がたくさんある。それが6楽章になると、もうこれ以外のCDは聴けないというほどの名演になります。最初の1音から、実に緊張感のある、見事な演奏を聞かせてくれます。これでもかというくらい小さな音なのに、弱々しくなく、緊張感に満ちた、さびしくて、切なくて、思わず胸をかきむしりたくなるような音が、心に沁み入ります。そこからじわじわと盛り上がって、フィナーレに至るまで、その緊張感が見事に持続する。このオケの集中力たるや、見事というほかありません。
それにしても、なぜ駄演が一転して世紀の名演に変わるのか不思議な気もしますが、ライブ演奏というのは、こういうものなんでしょうね。普段は6楽章ばかり聞くのですが、多分きっかけは5楽章なんだとおもいます。5楽章で初めて登場する少年合唱団が実に見事な演奏をするのです。1時間半のこの曲の中で、5楽章はわずか5分しかないんですけどね、おそらくこれでエンジンがかかったのでしょう。スポーツの試合で途中で投入された選手のおかげで試合の流れが変わるようなものでしょうか。
仕事も、人生も、この演奏のように、途中からでも挽回できるといいですね。
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