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広島経済大学キャリアアップ・プログラム、今日は受講者の方のための講演会(エクセレンス科目)でした。 今日の講師は関西大学商学部准教授川上智子先生。川上先生は、製品開発の研究がご専門で、日本商業学会賞、日本経営学会賞など、数々の栄冠に輝くこの分野のトップランナー。今日は「製品開発研究の最前線」という演題で、実に興味深いお話をうかがうことができました。 マーケティングの研究というと「顧客志向」というのが、全ての土台になっているといっても言い過ぎではないわけですが、この「顧客志向」というのが、実は「両刃の剣」でして、時としてビジネスの進むべき方向を見誤らせます。 製品開発の分野でも往々にしてそういうことがあるわけです。顧客のニーズにこたえてヒットしたなという製品ももちろん多いですが、顧客の言うことを聞いたらとんでもない製品ができたなどという例もやはりたくさんあるわけです。 それもそのはずで、顧客というのは基本的に素人ですから、既存製品の漸進的な改良しか思いつきようがないわけです。かりに顧客が革新的なアイディアがあるとしても、それは暗黙知であって、明確に言語化できるようなものではありません。 ではその顧客志向の良い面を製品開発に取り入れていくには、どうすればいいのか。 川上先生が「バランス分化」と呼ぶ組織体制をとっているかどうかが、分かれ道になります。 職能別に分化した体制をとりながら、ジョブローテーションで他部門のモノの考え方も身に付けた、バランスのいい分化のことを言います。ジョブローテーションによって、キャリアやタスクに冗長性が生じることが、多元的な発想を可能にする。これが顧客ニーズを多元的に分析することを可能にし、顧客志向の良い面を製品開発に取り入れていけるようになるというわけです。 川上先生のこうした研究は、マーケティングのエッセンスと、組織体制の問題とを同時に視野に入れた研究成果だけに、日本商業学会賞と日本経営学会賞の同時受賞という、偉業を成し遂げられたわけです。 さて、そんなお話をいただいて、感激したところで、恒例の「乾杯のやらせ写真」のはずだったのですが・・・ なんと、川上先生、お風邪だそうで、打ち上げには参加されずにお帰りになりました。 もっともご講演中は、体調が悪いなどというそぶりはつゆほども見せず、質疑応答も完ぺきにこなされました。 さすがプロです。 お見事でした。 というわけで、川上先生ぬきの打ち上げになったわけですが、川上先生のために(?)、今晩いただいた料理を記録しておきましょう。 まずはお刺身の盛り合わせで、スタート。 おいしそうですね。 しかし、お刺身のあとのお料理は・・・すみません、写真をとり忘れました。 「牡蠣のすりおろし入りの茶わん蒸し」なんてのは、牡蠣の風味が抜群で、牡蠣にそんな食べ方があったのかと目からうろこでしたが・・・写真なしです(^^ゞ で、この写真は、しめにいただいたおそばです。 広島でおいしいおそばが食べられるお店というのは、実は少ないのですが、こちらのお店、おそばにこだわって作っていらっしゃって、なんと「塩で食べてみてください」ときたもんだ。 おそばを塩で・・・うん、これは、面白い! 川上先生、今度お越しの際は、お連れいたします(笑) ※川上先生をお連れするはずだったお店は「中島康三郎商店」さんです。興味のある方は、検索をかけてみてください。いろいろヒットします。 最後に、川上先生のご著作をご紹介しておきましょう。 川上智子「顧客志向の新製品開発:マーケティングと技術のインタフェイス」有斐閣 日本商業学会賞と日本経営学会賞を受賞した名著です。
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おはようございます。
近年は文字通りの才色兼備が当たり前になってきた。
>ジョブローテーションによって、キャリアやタスクに冗長性が生じることが。・・
当然でしょうね、しかしこの時勢で凡長性なるモノがいつまで許されるのか?
この理論はxx学という前に当たり前のような気がするが、、
素人の妄言!
2009/1/25(日) 午前 6:38
jhata先生
おはようございます。
そうですね、実務の世界では、当たり前といえば、まぁ確かにそうだと思います。
もっともそれを定量的にきちんと確認することにも結構意味があって、医学の分野でも、民間療法の効果を、きちんと確認するような研究があるんじゃないかと思いますが、そういうものに近いですね。
しかも、この場合、「顧客志向」というすべての研究の大前提になっていることが、「常に正しいわけではない」というアンチテーゼになっているところがいいんですね。
飲んで帰って、はしょった要約をしてしまったので、うまく伝わらなかったかもしれませんが・・・(^^ゞ
2009/1/25(日) 午前 9:14
もひとつjhata先生
で、その才色兼備ですが、川上さんは、ほんと才色兼備の典型のような人です。
民間企業にお勤めになって、製品開発の仕事をされたあと、結婚を機に退職されますが、ベビーカーを押して大学院の願書を出しに行ったというところから再出発。
現在でも、娘さんのお弁当を作るところから1日がスタートで、PTAの役員をされたり、主婦業も見事にこなされています。
教育業務でも、ゼミ生の指導なんかはもちろんですが、GPもとってますし、KUBICというビジネスプランのコンテスト(結構有名)の中心人物でもあります。
研究面では、学会賞二つもとってたり、講義の合間に週末だけアメリカに飛んで学会発表して帰ってくるなんていう無茶なことも平気でやってのけます。
まぁ、とにかく、すごい人です。
ちなみに川上先生も、ブログをお持ちです。
お気に入りブログに入ってますので、よろしければ探してみてください♪
2009/1/25(日) 午前 9:21
す、すごい。。。
主婦もやって、研究もやって、教育もやって。。。
まねできません。。。
というか、これがスタンダードだと思われたら、世の中の女性はふてくされますよ、Hosoiせんせい♪M字になれない人がたくさんいるって、そういうことだと思うんです。
2009/1/25(日) 午前 11:45
にゃーごさん
すごいでしょ。
もちろん、そりゃ、これがスタンダードだとは思ってませんけど、私の周りには、尊敬できる女性がたくさんいましてね。いつも元気をもらっています。
ま、でも、ここまでしないとM字になれないということになれば、確かにハードル高すぎですよね。女性ってホント大変ですね。
と、同時に、家事から解放されているはずの男性で、しかもキャリアがパッとしないって、これはもう何の言い訳もできないな・・・と、自分が恥ずかしくなることもありますが・・・
まぁしかし、こういう立派な人に少しでも近づけるように、できることから少しずつでも頑張っていくしかないですね。
2009/1/25(日) 午後 8:46
確かに私なんて、2人も子供がおりながら、なんと1回しかおしめ交換をしていません。(゜-゜)
全く家事から解放されていたんですよね。
でも・・・・・。
教授のおっしゃる事、よ〜く分かります。
反省しきりです。
(;一_一)
2009/1/25(日) 午後 8:55
なおさん
いや、ほんとほんと、肩身が狭いですよね・・・
お互い頑張りましょう(^^ゞ
2009/1/25(日) 午後 9:06
>顧客ニーズを多元的に分析することを可能にし、顧客志向の良い面を製品開発に取り入れていけるようになる
・・・と言い切るにはそれなりの分析事例があるのでしょうね。
暗黙知の形式知化を繰り返すっていうことですかね。
顧客ニーズっていうのは本当に良くわかりませんね。
2009/1/27(火) 午前 1:55
ヒロシ!さん
そうですね。そもそも顧客のニーズで形式知になっている部分って、せいぜい既存製品の漸進的な改善くらいですから、顧客の言うことをきいても画期的なものはできません。
そこで暗黙知の形式知化ということになるわけですね。
そのための組織となれば、多元的な組織の方がいい。
少なくとも職能別に分化した、官僚的な組織ではこの手のイノベーションは起きにくい。
ただ、100%そうなるということはあり得ませんね。
特に破壊的なイノベーションを行う場合にこういうことが言えそうだということなのですが、破壊的なイノベーションだったとわかるまでにだいぶ時間がかかりますから、あくまで事後的に分析できるだけですね。
いうなれば漢方薬で体質改善するみたいなもので、速攻性のあるものではないということでしょうか。
こんど、その辺の生みの苦しみについて、お話をうかがいに行きますので、よろしくお願いします!!
2009/1/27(火) 午前 9:15