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昭和にタイムスリップしたような、お好み焼きの原点を感じるお好み焼きです。 この店のお好み焼きの焼き方が、現在ではほとんど見られなくなった、オーソドックスなスタイルです。 まず、この店、生地からして、違います。お玉ですくって、鉄板に落とすと、もう水のようにさっと流れて広がります。生地をおたまで伸ばして丸くひくなんていう必要がないくらい。 そして、その上に、そばを載せます。袋入りの蒸し麺を鉄板の上でウスターソースで、ほぐしながら、味付けします。これを生地の上にぽんと載せる。そして、その麺の上にキャベツ、もやし、天かす、豚肉を載せていきます。ソースで蒸らすこと自体は、おたふくソースのお好み焼き教室でも教えているスタンダードな作り方なのですが、重ねる順番が違います。現在の普通のお好み焼きは、生地の上にまず野菜と豚肉を載せます。この野菜部分と麺を後で合体させるのが、最近の作り方。しかも、最近は、麺はソースで味付けしない店が多いです。生めんを使い、ゆで上げた後に、鉄板の上で油を使ってパリッと焼き上げる「麺パリ」が最近のトレンドです。 この製法の違いがどういう効果を生むかということですが、野菜にうまみがうまく回ると言えるかもしれません。生地、麺(ソース味)、野菜、豚肉と重ねて、ひっくり返す。そうすると、ソース味の麺が野菜の上に来るわけです。一番下の豚肉の脂が、野菜の水分と反応して水蒸気を出し、生地のふたの効果で蒸し焼きになる。そのプロセスで、上にあるソースの味が、蒸気とともに全体に回ることになる。 ただ、麺そのものの味は、かなりあっさりしたものになります。最近の脂でしっかり焼いたものより、食感でも、味でも、やはり負けます。ソースで味付けするにしても、最近は、ウスターソースをからめただけではなく、お好みソース(場合によっては焼きそば用のソース)で炒めてきちんと味付けしますから、やはり負けるでしょう。広島風のお好み焼きでは、麺が食感に与える影響はとても大きいので、麺の味を良くするというのが、重要な進化の方向だったのだろうと思います。 この麺の味という点では、以前紹介した大野も、麺の味を良くするという進化過程に現れた一つの試みだったのでしょう。麺にソースをからめると、やはりだいぶ味が濃くなるのです。特にこの一番のようにウスターソースを多めに絡めるという作り方だとかなり塩からく感じます。その点、大野は袋入りの蒸し麺を日本酒で蒸らすという作り方。これだと実にあっさりして、しかもうまみは十分にでる。濃いめの味付けが苦手な方には大野のほうがいいでしょう。また日本酒で味付けするという流れは、昨日紹介した十四郎など、最近の店にも、そうした手法を取り入れる店があります。 いずれにしても、この「一番」のような作り方が広島風お好み焼きの原点にかなり近いのでしょう。 また、原点かどうかはともかく、とてもおいしいお好み焼きです。 中央の四角い鉄板がお好み焼きを焼く部分、真ん中の黒い部分がバーナーで黒く焼けている部分。お好み焼きは、この鉄板のどの部分を使うかで温度の調節をします。そして、その鉄板の周辺部分にも薄い鉄板が張られてて、テーブル全体が鉄板で覆われています。昭和45年の開業だそうですから、そのころからほとんど変わっていないのでしょう。このお店の作り自体が、お好み焼き屋さんの原点を感じますね。 しかも、この使い込まれた古い道具が、どこもかしこもピカピカだということが素晴らしい。 そういうまじめさが、お好み焼きの味にも出ています。 さらに嬉しいのは、このお店、創業者と思しき御夫婦だけでなく、そのご子息と思われる女性が中心になって切り盛りされているところです。 この広島風お好み焼きの原点を感じさせる店、この若女将ががんばってくれれば、まだかなり長い間、お好み焼きの歴史の語り部として、重要な役割を果たしてくれることでしょう。 一番
広島市中区舟入南4―18―11 電話 082−233−1376 http://www.chugoku-np.co.jp/okonomi/naka/0822331376.html http://www.hiroshima-okonomiyaki.jp/e158057.html |
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魅力的なお店です。食べたい〜。
2009/12/27(日) 午後 8:28
金属って油が付いたら、錆びない部分と、ステンレスの様に、油が付いて、かえって錆びるぶぶんとに分けられるでしょう?
それが、どこもかしこもピカピカって言うのは、凄いですよね〜!
手入れ上手は、仕事上手ですからね。
(*^。^*)
2009/12/27(日) 午後 8:29
そういえば、今回はランキングを載せてない…
それだけ夢中になったんですかね、この店に
2009/12/27(日) 午後 9:34
お好み焼きのドアップ・・。
お腹が空きました(笑)
2009/12/27(日) 午後 9:51
kazubonさん
広島までお越しいただければ、喜んでお連れいたします。
ぜひぜひ♪
2009/12/27(日) 午後 10:36
なおさん
ステンレスって、そうなんですか?
知らなかった・・・(^^ゞ
でもね、その油の効果以前の問題として、この店、油っぽいべたべたしたところがないんですよ。
ほんと、手入れ上手だと思います!
2009/12/27(日) 午後 10:37
にゃーごさん
今回から、ランキングを別記事にしました。
ランキングが長くなりすぎましてね、記事の文字数制限に引っ掛かって、記事が書けないんです。
ランキングそのものは、大した長さじゃないんですが、wiki文法につかっている文字が多いんでしょうね。
ま、そもそも、ランキングが目的ではないので、それもいいかなと思います。
2009/12/27(日) 午後 10:40
ももじさん
ももじさんは、ネイティブ広島人ですよね?
こういうスタイルのお好み焼き、懐かしいのではないでしょうか?
2009/12/27(日) 午後 10:41
こういうお店が原点ですよね。
子供のころは近所に必ずこういう店が1つはあって、おばちゃんもみんな知り合いで、ジャンプなんて読みながらおつかいに行ったもんです(母が電話で頼んで、お皿もってとりに行くのです)。
このお店、知ってます。そのもう少し北にある高校の出身なので・・・はい、F高校です。
2009/12/27(日) 午後 11:01
これですね、掲載されていたやつ
行きたいなぁ
原爆ドーム見学ついでに行こうかなぁ・・・子連れで^^
2009/12/27(日) 午後 11:42
めぐみぃさん
F高校でしたか!
それならこの辺りは、めぐみぃさんにとっては、自分の家の庭みたいなものですね(笑)
それにしても、そういう光景、今ではもうほとんど見られないでしょうねえ。
そういう意味では、この店がまだまだ健在だというのは、うれしいですね!
2009/12/28(月) 午前 0:23
ヒロシ!さん
ぜひお越しください。
1月にはおひささん、3月にはウプサラ太郎さんがお越しになります!
2009/12/28(月) 午前 0:24
これはMo〜【お好み焼き】の【ジャンル】OVERですワ〜(゜o゜)
【お野菜タップリ焼きそば+クレープ】焼き〜〜とでも申しましょうか〜♪
&【お好み焼き台】を囲んでの【椅子】配置!
【店主さん】と【お客さん】との距離が無く〜みんな【お友達】になれそうですね!
YAPPAここでも〜【青ネギ】タップリだぁ。。。
【ピカピカ】の〜【お好み焼き台】と〜リポーターの【Prof.Hosoi】に〜傑作*進呈!!
2009/12/28(月) 午前 5:19
フェアリーさん
広島風のお好み焼きは、関西風のお好み焼きからは想像がつかない料理でしょうね。
広島風は「重ね焼き」で、関西風は「混ぜ焼き」で、かなり出来上がりのイメージが違います。
しかし、歴史的には、東京でも大阪でも元々重ね焼きだったのです。
それが次第に混ぜ焼きに発展していきます。
広島は不思議な土地で、重ね焼きから混ぜ焼きへという、全国的な進化のトレンドに乗りませんでした。
重ね焼きのまま進化していくという、独自の進化を遂げました。
いうなれば、お好み焼き文化のガラパゴス化が広島で起こったわけです。
食文化を考える上で、とても面白い食べ物なのです!
2009/12/28(月) 午後 10:46
あ、フェアリーさん
忘れてました。
この青ネギですが、オプションです。
普通はかかっていません。
写真うつりがいいので、青ネギをかけた状態で写真を撮って載せたら、予想以上に青ネギが好評で、もう青ネギなしの写真は載せられないという感じになってしまって・・・(^^ゞ
2009/12/28(月) 午後 10:48
So〜ですョね〜♪
【青ネギ】が無ければ〜【まっチョコ・チョコ】^^;
【ヴィジュアル】減退!【食欲】減退!
さすが〜【ART】にも造詣お深い〜Prof.Hosoi〜〜もヒトツ傑作*押したいところ。。。
2009/12/29(火) 午前 8:30
フェアリーさん
いえいえ、ARTという程のものではありませんで、見栄えを良くするやらせみたいなものです。(^^ゞ
2009/12/30(水) 午前 0:34