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かわしりさんのブログで面白そうな本が紹介されていました。(写真もかわしりさんからお借りしました)

日本の焼き肉・韓国の刺身:食文化がナイズされるとき
朝倉俊夫著 農山漁村文化協会

面白い本でした。
電話帳に載っている焼き肉屋さんの数を数えたり、エリア別に分析したり、それを時系列に並べて変化の様子を見たりというだけで、実にいろんなことがわかるものなんですね。
この手があったかと感心しました。
もちろん、電話帳なんていう、当たり前に出回っているデータでいろんなことがわかるのは、研究対象への深い知識と洞察があるからで、すごいことだなと思います。

というわけで、この本の内容を確認すべく、焼き肉屋さんに行ってまいりました(笑)
私は、韓国に行ったことがないので、まずは身近なお店で、韓国料理がいかにジャパナイズされているか、本書に書かれていることを検証して来ようと思い立ったわけです。

今日行ってきたのは炭火焼肉と韓国料理の店 きむらやさんです。(広島県広島市南区稲荷町4-6 電話082-262-1047)
何度か行っているのですが、いつもなかなか美味しい韓国料理を食べさせてくれます。



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日本で焼き肉と言えば、だいたい最初に頼むのがこの「タン塩」ですね。
おいしい!
きむらやさん、さすがです♪

しかし、この「タン塩」というものからして、完全にジャパナイズされた韓国料理・・・というより既に和食なのだそうですね。(p.32)
日本人になじみのないタンを、食べやすく薄切りにして食べるという発想です。

そう言えば、すき焼き(牛鍋)という食べ物も、日本人になじみのない牛肉を薄く切って、しかも日本人好みの砂糖やしょうゆで味をつけるという、肉食文化を日本化して受容するという食べ物でした。
タン塩もそうだったんですね。



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カルビです。
脂がのって、とろけるような甘さがあって、実に美味しい。

そして、こんな風に、きれいに切って盛りつけられた状態でサーブされるのもまた日本風のようです。
確かに、日本料理というのは、「割烹」という言葉に現れるように、「割る」つまり包丁のわざこそが第一ですからね。
逆に韓国では、焼き肉は料理中にハサミで切るそうですし、包丁の技がどうこうというような感覚ではないのは明らかですね。

しかも、こんな風に少量ずつ肉が出てくるのも日本風。
食べ残してはいけない日本と、食べきったら不足だったということをアピールすることになる韓国との、食に関する考え方の違いもあるようですね(p.30)。



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上ミノです。
しっかりした歯ごたえがあって、それでいてサクッと噛切れる♪
旨味があって、とてもおいしい。

ところで、この肉を部位ごとに注文するということ自体が、日本独特なんだそうですね。(p.24)
また、上カルビとか、上や並みの区別があるのも日本独特なんだそうです。(p.29)
これにたいして、いろんな部位や質の肉が混ぜて出される韓国風。

「等級分けがなされると、同じ値段で出される品質の幅が狭められることにより、全ての客に対し公平さというサービスを与えることになる」(p.30)

なるほど日本では、焼き肉に限らず、あらゆる食品が、種類分け、等級分けされて、それに対して定価がついている。そして、その値段を払えば、誰でも同じものが食べられる。
なるほど、これが日本ですな。



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ホルモン(小腸)です。
これはねえ、ものすごく美味しいですよ。
柔らかくて、じゅわあっと脂が広がって、甘みがあって、もぉとろけますね。
すばらしい!

で、このホルモンですが、その誕生にはいくつかの説があって、広島発祥という説もあるそうですね。(p.69)
ま、しかし、とにかくホルモン焼きも、日本発祥であることは間違いないようです。
しかも、日本の焼き肉は、このホルモン焼きから始まったようです。(pp.68-72)



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ユッケビビンパです。
すごく美味しいです。

でも、どうですか?この写真。
これだけ混ぜると、美しいとか、美味しそうとかいう感覚がわいてこないでしょ。

でも、韓国は混ぜて食べる食文化だそうですね。
大学院時代、韓国人の友人に、「ユッケビビンパには、スープをスプーンで3杯かけて、コチュジャンを入れて、よくかき混ぜて食べるように」と言われました。
汁けがあって混ざっているということが、美味しさの大切なポイントなのだと。

逆に、韓国では日本から入った「鉄火丼」が「フェドプパブ(さしみ丼)」という食べ物に変化して受容されているようです。日本風の刺身とは違うフェ(膾)といういろんな調味料で味付けしたものや野菜などがのった丼で、ビビンパのように混ぜて食べるのだそうです。日本人から見ると、どう見ても韓国料理にしか見えないのだそうですが、韓国の方はこれを日本食だと思っているのだそうです。(pp.159-160)


ふうむ、こうしてみてみると、焼き肉というのも面白い料理ですねえ。
今日は、韓国料理だと信じていた焼き肉が、食べれば食べるほど日本料理に思えてくるという不思議な感じでした。
焼き肉というのも、こうして考えてみると、ほんとに面白い食べ物ですね。
焼き肉も研究対象に含めようかな(笑)


さてさて、私は、こんな風に考えながら食べるほうが「食べ物が面白くなる」と感じる性格ですが、そんなことを考えなくても、きむらやさんはとってもおいしい。
何もかも美味しいし、接客もいいし、お店も掘りごたつ式で、ゆっくりできて、とてもいい感じですから、皆さんぜひ行かれてみてください♪


きむらや炭火焼肉・韓国料理
広島県広島市南区稲荷町4−6
082-262-1047
http://r.tabelog.com/hiroshima/A3401/A340102/34001773/
http://www.yakinikutengoku.com/hiroshima/kimuraya/index.html




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閉じる コメント(32)

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サクラノさん
そうそう、汁けのある混ぜご飯ね、それそれ。
もっとも、私の友人は、そのまま日本で大学のせんせいになって、日本人の奥さんももらいましたから、今となっては、だいぶ日本人化しつつありますが。

2011/7/11(月) 午後 11:43 Hosoi

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のゆかさん
電話帳って、いわれてみれば、どこでどういうお店が開業していたかを確認するデータとして使えるわけですよね(電話普及以前や普及期は除く)。なかなか使えるデータです。
お好み焼き屋さんで、同じような分析をやってみようかな♪

2011/7/11(月) 午後 11:45 Hosoi

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かめさん
おお、二度行かれましたか。
うらやましい。
私も韓国で仕事作らなきゃ(笑)

2011/7/11(月) 午後 11:48 Hosoi

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のん兵衛さん
のん兵衛さんのバイタリティあふれるお人柄、ホルモンでつくられていたのですね(笑)

で、なになに、そうか、ワインの代わりに日本酒を使えば、各国料理が日本酒に合うメニューに生まれ変わるわけですね。
白ワインの代わりになるのはなんとなくわかるんですが、赤ワインのかわりでも結構いけますか?

というか料理には、どんなお酒を使っているんですか?
まさか、お店で出している、あの銘酒の数々を惜しげもなく料理酒に?!?!

2011/7/11(月) 午後 11:52 Hosoi

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ブルーボーイさん
はい、美味しかったです♪

2011/7/11(月) 午後 11:52 Hosoi

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385さん
御訪問&コメントありがとうございます。
この暑い時期、焼き肉でスタミナつけて乗り切りましょう!

2011/7/11(月) 午後 11:53 Hosoi

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今までだったら、こういう美味しそうな食べ物の写真をUPされると、殺意を覚えるくらい羨ましかったものですが、帰国が決まった今は、「ふふん。私だって来月からは、好きな時に焼肉食べちゃうもんね」と負けず嫌いな気持ちになります(笑)

2011/7/12(火) 午前 2:32 67号

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お好み焼きと焼肉と・・・各国料理の研究を始めたら胃袋と懐がいくつあってもたりましぇんな

2011/7/12(火) 午前 6:42 にゃ〜ご

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最初に韓国に行ったとき、お肉をハサミで切って他経るという習慣には驚きました。蟹の美味しいキムチと一緒に腹いっぱい堪能させてもらったのを思い出しました。
また4シリコンバレーにも韓国焼き肉があり、駐在時に良く行きました。焼き肉もですが、蟹のキムチを食べたくなりました。

2011/7/12(火) 午後 2:52 kuma3s410

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67号さん
なるほど、そういう心境の変化がありますか(笑)
で、「こういう美味しそうなもの」と感じるのは、やはりこれは「日本の味」という感覚でしょうね。
やっぱりこれも日本の焼き肉なんだなぁ。。。

2011/7/12(火) 午後 8:42 Hosoi

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にゃーごさん
懐だけでも手伝ってもらえませんか(笑)

2011/7/12(火) 午後 8:43 Hosoi

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くまさん
カニのキムチですか?!それは美味しそうですね。私も食べてみたいです!!

2011/7/12(火) 午後 8:44 Hosoi

仕入れ値が安く、且つ料理酒として秀逸な広島の冨久長さんの売り物の酒を主に使います。
市販の料理酒は使わないです(`▽´ゞ

2011/7/12(火) 午後 9:05 everiver39

今更ながら、学問の面白さを噛み締めています。仮説と実証ってほんとうにおもろいですね。

2011/7/12(火) 午後 10:47 おっちゃん&ばっちゃん

カニのキムチは最高ですよ。

2011/7/12(火) 午後 10:48 おっちゃん&ばっちゃん

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のん兵衛さん
おお、やはり、美味しいお酒を惜しげもなく料理に使っているのですね。
で、そうか、冨久長が料理にもいいのですね( ..)φメモメモ

2011/7/12(火) 午後 11:48 Hosoi

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かわしりさん
そうなんですよ、勉強ではなく学問の面白さね。
学問の「学」のほうはもちろん勉強ですが、学んだことをベースにあれこれと問うのが面白い。
「大学は、勉強する場ではなく、学問をする場だ」と恩師にも、さらにその恩師にもずっと言われてここまで来ました。
かわしりさんが、学問の面白さをよくご存じなのは、そこはかとなく伝わってくるものがありますね♪

2011/7/12(火) 午後 11:53 Hosoi

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再びかわしりさん
なになに、カニのキムチ、最高なんですか。。。
いいですねえ、食べてみたいなあ。。。

2011/7/12(火) 午後 11:54 Hosoi

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大変面白そうな本ですね♪
あまり深く物事を考えるのが得意ではないので、細井先生のように
『考えながら食べるほうが「食べ物が面白くなる」と感じる』
とまでは、いきませんが、『ウンチクを知ったげに語る』
のはスキなので、是非読んでみたい本です…❤

2011/7/13(水) 午後 8:50 ぷち助

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ぷち助さん
誰が読んでも面白い本かと言うと、ちょっと微妙化もしれませんが(^^ゞ
ちなみに私はamazonマーケットプレイスで50円で買いました♪

2011/7/14(木) 午後 9:57 Hosoi


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