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久々の研究室訪問シリーズ、今日は、杉田武志先生の研究室にお邪魔しました。 杉田先生は、神戸大学大学院を修了されこの4月に本学にお越しいただいたばかり。 ご着任から2カ月ということで、研究室も何もないのだろうなと思っていると・・・ なんでしょう、このモノの多さは!? しかしこのモノのであふれかえった杉田研究室、実は「宝の山」なのです。 杉田先生は会計がご専門、それも「イギリス東インド会社の会計制度」というかなり珍しい研究テーマがご専門です。 「これなんですか?」とかたずねると 「よくぞ聞いてくださいました」と、次から次にレアなお宝が出てまいります。 机の上に広げていただいたこの資料、一番上のコピーは、なんと1600年代のイギリス東インド会社の会計帳簿のコピーです。杉田先生、ロンドンの大英図書館までわざわざ出かけて、こんな資料を探してくるわけです。 その上に見える小包は、大英図書館から取り寄せた、CDやマイクロフィルム。これをせっせとプリントアウトして解読するのですね。 でも解読といっても一筋縄ではいきません、会計帳簿のコピーの下にある本は、古い英語の文字を解読するための、いろんな年代の典型的な字体を解説した本です。その時代時代で典型的な書体というものがありますから、それを読み解いていくわけです。年代によってはiとjの区別がない年代もあるのだとか・・・この作業にかけては、杉田先生、日本人でありながら、間違いなくイギリス人より上です。 そして、一番下に見える「Introduction to Merchants Accounts(商人会計の手引)」という本は、なんと1654年出版の会計の教科書。東インド会社というのは1600年の設立ですから、1654年にはもう、こんな手引書ができているわけです。 これらをマスターして、はじめて1600年代の会計帳簿が読めるわけです。 「日本では、江戸幕府がやっとできたかというころに、今日の会計制度や会社制度の原型が出来上がっていて、世界の海に乗り出して行ったんだと思うと、もうぞくぞくするんですよね。」 いやぁ、これはもうオタクの領域ですが、たんなるオタクと一線を画すのは、1600年代の東インド会社の会計制度に関する知識が、「現代の会計制度を見通す視点」になっていること。現代の会計制度しか知らない普通の会計学者と違って、杉田先生は、なぜそういう制度ができたのかということから、すべて知っているのです。 現実に一般ウケするお手軽な解説を付けて、もてはやされる軽薄な学者の多い中で、核になるものをしっかり持った学者というのは貴重な存在。今後の活躍が期待されます。 ただ、一つ、気になるのは・・・ なぜ右手だけ袖をまくっているのでしょうか? まさか「東インド会社で流行ってた」ということはないですよね(笑)
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