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先週の金曜日、溝口先生の最終講義でした。もっとも、本学では最終講義というものはありませんし、正式には研究集会という名称の会合ですが、最終講義のつもりで聴きました。
先生は、一橋大学経済研究所長、統計審議会会長、郵政研究所所長など、数々の要職を歴任され、日経経済図書文化賞も受賞された、SNAのオーソリティ。一橋大学を退官後、本学で、大学院経済研究科長、経済学部長などをご歴任になられました。
本学のような地方大学にいて面白いのは、こういうオーソリティが最初の勤務先をご退官後に突然やってこられることがあることです。大学入試の時、私は政治経済が受験科目でしたので、そこで初めて先生のご著作に触れました。以来、約20年間、雲の上の存在でしたが、そういう方がある日突然同僚になるのですから驚きます。もっとも同僚になってしまうと、それまでのあこがれの存在が、突然、ほんとに同僚感覚になりまして、仕事上のお付き合いが中心になりますので、なんとも不思議な感じです。
そんなわけで、せっかくそういうあこがれのオーソリティと同じ職場にいても、研究関係のお話をさせていただくことは、残念ながら、ほとんどありません。いつかそのうち・・・と思いながら、先生の研究についてお話を伺うのは、私にとっては最初で最後の機会になってしまいました。
研究集会の後に開催された、第一教授会で、先生への名誉教授の称号付与について、満場一致で可決されました。審議資料としてあがってきた先生の履歴書を見るにつけ、私の人生が始まるよりも前から、驚くほどの輝かしい業績を上げられていたことに改めて尊敬の念を感じました。またそれと同時に、これほどのオーソリティのそばにいながら、学内業務の話ばかりで、研究面では何も学ぶことができなかったこの数年間、本当に惜しいことをしたと思いました。それは私にとって残念であるだけでなくて、これほどの業績をあげてこられた先生を学内業務だけに忙殺してしまったことが本当に失礼に思えて、残念でなりません。
ゼミ生諸君、君らが「偏屈なおじさん」くらいにしか思ってない先生方が、どれほど偉い人達なのか、今度一度レクチャーしてあげますから、心して聞くように。
※研究集会の内容については、すでに林先生のブログでご紹介いただいていますから、そちらをご覧ください。(林先生、よろしくお願いします)。経済統計のテクニカルな処理というのは、いわゆるナンバー・クランチャー的なイメージがあって好きではありませんでしたが、トップランナーはやはり違いました。「なぜこんな値になるのか」という明確な問題意識を持ってその原因を探るという作業こそが本当に使える統計を作るカギなんですね。単なるテクニックの問題ではありませんでした。
http://centre.cocolog-nifty.com/media/2008/02/post_4272.html
http://centre.cocolog-nifty.com/media/2008/02/post_b53f.html
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