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今日は呉まで広響の演奏会に行ってきました。 曲目は以下の通り。 チャイコフスキー:オペラ「エフゲニー・オネーギン」〜ポロネーズ ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op. 18 ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界から」 飯森範親さんが振るときの広響は面白いんですよ。 広響は、現在では秋山和慶さんが常任指揮者で音楽監督ですが、飯森範親さんが正指揮者だった時期が9年間あるんですね。 そういう経緯もあるのでしょうけれど、飯森さんが振るときの広響はいい演奏を聴かせてくれることが多いです。 しかも今日は、これまた私の好きなラフマニノフのピアノ協奏曲の第二番で、ピアノが横山幸雄さんということもありまして、呉まで聴きに行ってまいりました。 (もともと松本あすかさんという売り出し中のピアニストの予定でしたが、急病だそうで横山さんがピンチヒッターだそうです。もっとも私がチケットを買ったときには既に横山さんだとわかっていましたが。横山さんはもちろん有名なピアニストですが、最近では、辻井伸行さんの育ての親としても有名ですね) さて、そんなわけで呉まで行ってきたわけですが、ちょっと微妙なホールでした。 音が響きすぎるのかな。 小さな音でも良く通るのですが、フォルテになると逆に音がダンゴになって、のびがありません。 一曲目の、エフゲニー・オネーギンは、実に軽妙でオケも指揮者もノッている感じは伝わってくるのですが、フォルテの部分の音の伸びがない。 そんな心配が残るまま、二曲目のラフマニノフ。 出だしの、ピアノの小さな音がホールの隅々まで良く響く。 緊張感のある、鳥肌ものの出だしです。 でもやはり、そこにオケが重なって、盛り上がってくると、オケの音の分離が悪い。 しかし、ピアノの音は実に良く響いて「横山さんすごいね!」と、心の中でつぶやきながら、手に汗握る演奏であったことは確かです。 ラフマニノフって、めちゃくちゃな曲をつくるなあ。 あの速さで指を動かし続けるなんて、でたらめでいいと言われたとしても、常人には不可能だと思います。 しかも、正確に鍵盤を押さえて、その音に色彩豊かな表情を付けて・・・人間業とは思えない・・・ 十分堪能させていただきました。 大きな拍手に応えて、アンコールはショパンの「革命」。 これもまた実に見事な演奏でした。 さて、それにしても、このホールの音は響きすぎるなあ・・・ 心配が残ったまま三曲目に突入。 第一楽章が、静かに始まって、ホルンが控えめに小さな音で「パパーーーーーン」。 そして徐々に盛り上がって・・・あれ!?音がつぶれない!良く伸びる! どうもピアノを片付けて、弦楽器群を前に出したら、音のバランスがぐっと良くなったようですね。 弦楽器群はぐっとクリアな音になったし、管楽器群もぱーんと良く伸びる。 ホルンなんて反響板に跳ね返って、まるでベルが前向きについているんじゃないかというくらい良く伸びます。 こういう心配がなくなったので、新世界も落ち着いて楽しめました。 もともとノリのいい曲ですし、今日の広響は十分ノッているので、賑やかで楽しい。 しかし、脳天気に明るい曲じゃないんですよね。 「fron the new world」というタイトルの通り、ドヴォルザークが新世界(アメリカ)にいて故郷を思うという郷愁あふれる曲なわけです。 今日はまさにそういう風に仕上がっていましたね。 まず第一楽章冒頭のホルンの「パパーーーーーン」ですが、あれは脳天気に明るくてはいけない。力強くなければいけないけれど、強すぎず、適度に愁いを含んでいなければいけないわけです。 その意味で第二楽章は肝だと思うのですが、第二楽章冒頭のアンサンブルがちょっと乱れたのが何とも残念。 しかし、その後は、どこも見事に決まって、特に終楽章のフィナーレなどは、実に見事でした。 ぐぐっと盛り上がって、さあ大団円というところで、最後の「パーーーーーーーン」の力の抜き加減!! ブラボーの嵐になりましたが、こういう愁いを含んだ見事な終わり方だったんだから、ブラボーおじさんも、もう少し余韻を楽しむ心の余裕を持って欲しかった。 まあしかし、あのできならば、ブラボーおじさんが自制心を失ったとしても、無理はない。 やまぬ拍手に応えて、アンコールに演奏されたのは、ドヴォルザークのスラブ舞曲14番。 この14番というのは、あまり演奏される機会がないのだそうですが、新世界の楽器編成でアンコールに演奏できる曲というのはかなり限られているのだそうで、その限られた曲の中ではかなりチャーミングでいい曲なのだそうです。 と、こんなことを飯森さんがマイクなしで、しかも声を張り上げるでもなく、普通にしゃべって会場中にきちんと聞こえるわけですから、やはりこのホール、音が良く響くわけですね。 それはともかく、確かに初めて聞きましたし、ホーホケキョというウグイスの鳴き声のような面白いメロディが印象的なかわいらしい曲でした。 というわけで、今日も楽しませていただきました♪
広響の皆さん、ありがとうございました♪ |

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