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なんという深い音だ。
最初の一音から心惹かれました。

このCDが届いてから5日間。
CDで二回聴いたあと、iPodに取り込んで、ほとんど一日中聴いています。
なんと、この5日間で、再生回数30回。
1日6回のペースで聴いていたことになります。

これがね、何回聴いても聴きあきないんですね。
味があるんですよ。
複雑な味が。
聴くたびに発見があります。

例えば、「私を月までつれてって」は、失恋した女性が、青い月を見上げてfly me to the moon…と口ずさみながら、泣きながら歩いていく感じ。でも、ときどき楽しかった思い出がよみがえるんでしょうね。「月までつれていくよ」なんてことを、言われたりしてたんだろうなぁ。大丈夫かなあ。でも、最後には、ふっきれたのか、なんとか明るい未来が見えるようでもあったりする。でも心底ふっきれた感じではないんだなあ。やっぱり、まだちょっと心配だなあ・・・

物語性があるというのでしょうか、その場面が目に浮かぶ感じがするんですよ。
しかも聴くたびに違う印象なのです。
奥が深い。
どうしたらこういう演奏になるんだろう。

ただ、印象はいつも違うものの、憂いを感じないことはないですね。
ギターの音色は、よく「哀愁」という言葉で表現されますが、それがどういうことなのかよくわかりました。
ギターというのは、こういう音のする楽器なんだなと、腑に落ちました。
このCDを聞いたら、今をときめく若手女流ギタリストの演奏が、子供の遊びに聞こえます。

彼女の演奏で、バッハを聞いてみたい気もします。
バッハの音楽って、どんなに明るい旋律でも、どこか憂いを含んでいると思いませんか。
彼女のギターは絶対バッハによく合う。
ただ、残念ながら、彼女は、このCDを出した後、腱鞘炎になり、ギター演奏からは遠ざかっているということです。
最近はジャズ・ヴォーカルとしての活動が中心らしいのですが、もちろん、これもきっと素晴らしいでしょうね。
彼女の、憂いを含んだ物語性のある音楽は、「ことば」の力を得て、よりいっそう魅力を増すことでしょう。

でもね、彼女のギターが聴けないのは、本当にもったいない。
ぜひもう一度CDをだしてほしい。



なにはともあれ、ロシータさん、
素晴らしい音楽をありがとう。
私は、あなたの友人であることを誇りに思います。



宇梶ヒサヨ La Guitarra A La Carta
1.グリーン・スリーブス
2.エストレリータ
3.前奏曲第11番(タレガ)
4.盗賊の歌
5.ショーロ(鐘の音)
6.男と女
7.オルフェのサンバ
8.ひまわり
9.鉄道員
10.ミ・ファボリータ
11.禁じられた遊び
12.ラグリマ
13.素朴な歌
14.前奏曲第1番(ヴィラ=ロボス)
15.前奏曲第3番(ヴィラ=ロボス)
16.11月のある日
17.私を月までつれてって

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