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これは驚きました。 このお好み焼き、なんと生地がないのです。 お好み焼きというのは、関西風の混ぜ焼きはもちろんですが、広島風の重ね焼きでも小麦粉を水に溶いた生地というものが必ずあるわけです。 ところが、このお好み焼きには、生地がない。 お好み焼き=コナモンという概念から完全に逸脱している。 これはもはやお好み焼きとは呼べないという人もいるかもしれない。 しかしね、やはりお好み焼きには違いないのですよ。 一般的な広島風お好み焼きの味がします。 いや、それどころか、ものすごく美味しい。 店主「でも、生地って、いる?」 突然そう言われても、あるのが当たり前だと思っているので、返事に困る。 でも、そう言われれば、確かに生地などキャベツを蒸すふたの役目をするだけで、食感という意味ではあまり重視していない店は多い。 胡桃屋も驚くほど小さい生地で、むしろ生地などなくせるものならなくしたいと思っているようだ。 小麦粉の代わりにライスペーパーを使う店もある。 店主「あ、味庵ね。あれも面白いね。」 この店主、かなりいろんなお好み焼き屋さんを知っている。 変わった作り方をしているものの、単なる思いつきでやっているわけではなく、実はかなりの数のお好み焼き屋さんを回って、研究を重ねた結果のようだ。 ちょっとこわもての親父さんなので、正直な話、最初は大丈夫かなと心配するくらいなんですが、話してみると、とてもいい人だし、食べることが大好きで楽しんで仕事をしている感じで、結構居心地がいい店です。 メニューには「親父の笑顔 0円」と書かれています(笑) さて、これが、ネギをかける前の状態の写真。 こちらのほうが、どんなお好み焼きなのか分かりやすいでしょうから、この写真を見ながら作り方を解説しましょう。 まず、豚バラを焼いて油を出します。余分な油は引かずに、この豚バラの油だけで焼いて行くので、味も出るし、ヘルシーです。 その豚バラの上にもやしを載せ、計量カップ(じょうご?)にキャベツをとりスパイスを振ってもやしの上へ。 そして、驚くべきことにこのタイミングで、卵をクレープ状に広げる。 野菜部分を卵の上に載せて、ひっくり返す。これで卵が一番上になります。すると、普通なら生地が果たすべきふたの役割を卵が果たすわけですね。しかし、さすがにこれだけではうまく蒸し上がりませんので、金属製のふたをして蒸らします。 次に、野菜の横でそばを炒め始めます。 蒸し麺を出汁で蒸らして、形を整え、上に天かすと、桜海老の粉末(だと思う)を載せます。 この段階で、ソバと野菜を合体させ、もう出来上がり。 5分ちょっとで出来上がります。 え、もうできたの? こんなに簡単でいいの?と思うんですが、いいんですね。 これが驚くほどうまい。 キャベツの火加減もだいぶ研究したらしく、絶妙な仕上がり。 桜海老の風味がとってもいいし、麺の出しも良くきいていて、実にいい味。 だから、ごらんのとおりの少なめのソースでもいいわけですね。 1枚目の写真で見ていただいたネギなんかも、毎回使う分だけ、注文が入ってから切るというこだわりよう。 ソースの味だけで食べさせるような、二流のお好み焼きとは、完全に一線を画す。 そして、この店、値段も驚きです。 看板を見てください。 370円って書いてあるでしょ。 イカ天50円、ネギ90円を追加しても510円。 安いと言われる店でも650円、時々500円くらいの店があって驚いたりします。 それが、なんと、370円。 驚きました。 「これじゃ合わんでしょう?」とたずねると、仕入れのことも気さくにいろいろ教えてくれました。 安いからと言って、いい加減なものは全く使っていません。 すばらしい。 作り方といい、値段といい、この店には何もかも驚かされます。 ちょっと分かりにくいところにあるお店ですが、ぜひ皆さん行ってみてください。 連れて行けと言われれば、私がお連れいたします。 何度でも行きたいお店です(笑) 【追記:2014年10月17日】 こちらのお店、開店当初は370円でしたが、現在では、550円で提供されています。店主のお好み焼きへの想いや工夫を理解してくださるお客さんよりも、安さだけを求めるお客さんが多く来店するようになったためということが背景にあるようです。ということで、550円だそうですが、それでも十分安いですね。 【追記】 はるみさんは、2016年12月で閉店されました。 【再訪記事】
2016年9月10日:カープ優勝特集 http://blogs.yahoo.co.jp/kn_hosoi_hue/42966255.html 2016年12月17日:2016年210枚目のお好み焼き http://blogs.yahoo.co.jp/kn_hosoi_hue/43096173.html |
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2010年05月22日
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