まず、形の良さ。
仕事の丁寧さが分かると思います。
そして、天かすの使い方が上手いんですね。
生地と野菜を重ねた上に、天かす、豚肉の順に乗せて行きます。これをひっくり返すと、鉄板の上にはまず豚肉、その上に天かすが来るわけです。こうすることで、豚肉にてんぷらの衣のように天かすが張り付く。カリッと焼けた豚肉と、豚の脂でこれまたカリッとなった天かすで、実にクリスピーな食感です。
この豚肉や天かすから出た油は、野菜から出た水分と一緒に、水蒸気になって具材全体に回ります。だから素材全体の旨味が増しますね。
麺は、マスマンの生麺だそうです。
お好み焼の麺は、素材の味が生きるように、ラーメンで使う中華麺よりは、自己主張を逆に弱くしてあるものなのです。
生麺と言えば磯野の生麺が流行りですが、マスマンの生麺は磯野よりも自己主張が一段と弱いかもしれませんが、その分、他の素材と良くなじみますね。磯野よりも、麺も少し細めで、ツルんとした食感で、独特の美味しさがあります。
野菜部分が、素材のうまみを生かした形になっているので、麺も自己主張し過ぎないマスマンの生麺で正解というところでしょう。
味付けの方は、基本的に薄味ですが、旨味が全体によく回って、素材の味が良くわかる。豚肉と天かすのクリスピーな食感と、野菜部分や麺部分との食感の違いも楽しめて、なかなか良くできたお好み焼きです。
今日は、時々、キャベツの山の中にヘラを入れて、蒸気が回りやすくしていましたが、キャベツの状態を見ながら、考えながら仕事をされている様子がうかがえますね。キャベツの状態は毎日変わりますから、素材を見ながら、どうすればいいか考えながら仕事をすることが大事です。
もともと良く考えられたお好み焼きですが、おそらくこうして毎日の仕入れに合わせて微調整しながら、考えながら焼かれているのだと思います。
今日は、ソバ肉玉で、トッピングはナシですが、基本的な部分がバッチリできたお好み焼きですから、トッピングを入れたら、その味がぐっと引き立って、きっと一段と美味しく生まれ変わるのではないかと思います。
基本のできたお好み焼きというのは、いいですね。
さて、薄味で素材の味を生かしたお好み焼きと好対照なのが、こちら!
このお店の看板メニューのひとつ「香がし焼きそば」。
焦がし焼きそばと言えば、日田の名物で、B-1グランプリ常連の、ご当地グルメです。
これを「焦がし」というある意味マイナスのニュアンスのある言葉ではなく、「香がし」と表記して、「焦がすことで香りが良くなるんだ」というメッセージが一言で伝わるという、このネーミングからして秀逸ですね。
お味の方もまさにその通り。
麺を、出汁や油で焦がすくらいに焼いておいて、その後ソースで味をつけます。
焦がしたら苦くなるんじゃないかと心配される方もいらっしゃると思いますが、焦がすのはあくまで芳ばしい香りのと、麺にパリッとした食感を与えるためです。味付けの方は、むしろこの後ソースでつけます。
そのままでももちろん美味しいのですが、添えてあるレモンを絞りかけたり、上にのっている半熟の卵をからめたりすると、また違った味わいで、味の変化も楽しめて、とっても美味しいです。
桜えびの香り、ごろんと入った厚切りの豚肉の旨さも相まって、とても美味しい焼きそばです。
お好み焼きも、香がし焼きそばも、どちらもとっても美味しかったです。
こちらのお店、ほかにもいろいろメニューがあるようですし、お好み焼きにもいろいろトッピングを追加して試してみたいし、、、
ぜひまた行ってみたいと思います。
【追記】
当ブログは、2019年5月8日に、fc2ブログに引っ越しました!
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