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網膜に積もる淡雪のように(まとめサイト:http://kinoshitan.com)

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今夜は雲ひとつなく晴れ渡った夜空に、満月が冴え冴えと輝いています。「仲秋の名月」にふさわしいまぶしさで、ぼくたちを見下ろしていて、なんだか、からだの芯のほうの共鳴線が響いてくるようです。

                     ○

                    
                     さて、

                     

9月17日の「アジアのキュビズム」についての林道郎さんとの対談[東京国立近代美術館講堂にて]は、たのしく終わることができました。いままで、あまり知られていなかったアジア各国の近代現代の画家たちがキュビズムという西洋絵画の方法(モダニズム)とどんなふうに闘い、自分たちのものにしていったかを、いろいろ考えさせられ、発見も多かったことを、二人で話し合い、参加してくださった人たちにも[ぼくたちの対談のあと展覧会を見てもらうとまたひと味奥行きのあるみかたをしてもらえるのではないか、という意味で]収穫があったのではと思っています。
林さんは、ボクの近著『岡倉天心』(ミネルヴァ書房)をよく読んでいて下さって、今回の問題提起へつなげ、美術史を書く方法に潜むナショナリズムの問題や、それが近代国家形成期において不可避であり、現在にあってもわれわれの裡に蹲っている問題だということも確認できたし、色彩論にまつわるヨーロッパとアジアの根源的な姿勢の違いなどなど、ともかくいろんな問題が出せたし、そこからどちらの方向へ向って考えていくべきかは共有できたと思うからです。

                    ☆

さて、9月24日(土)は、第7回G=「ジャコメッティ」です。前回はフーコーでしたが、こんどはジャコメッティを考えるためにサルトルに登場してもらいます。サルトルの芸術論に親しんでもらうためのウォーミングアップとして、『「名文」に学ぶ表現作法』(明石書店)の第3章を読んでおいていただけるとありがたいです。

                    ☆

実は第6回F「ミシェル・フーコー」の報告が「つづく」のまま、半分しか書けていませんが、今週は、林さんとの対談のほか、二本小さい原稿を書かねばならなかったり、ちょっと遅れています。しばらくお待ち下さい。
では、ともかく、9月24日、連休の中日という悪条件を荷った日ですが、お会いできるのをたのしみに。
場所と時間はいつもと同じ、横浜球場裏の旧裁判所ビル、午後二時からです。


木下長宏

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「アジアのキュビズム展」見に行きました。対談でもおっしゃっていたように、研究発表の感はありましたが、アジアの画家たちの作品がテーマ別にまぜこぜに展示してあって、それがおもしろかったです。つぶさに見れば、風土や習俗による、モチーフの選び方のちがいなどがわかるのかもしれませんが、一見したところでは、国が違っていても、同じようなことを考えているんだなあというのが率直な感想です。

2005/9/20(火) 午後 1:20 [ しろ犬ロン ]

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続き キュビズムが発生した思想的意味に共感するというより、見た目の「おおっこんなのもありなんだ!」とおもって、描いてみたらこうなったという感じの作品が多かったように思います。こんな展覧会をどんどんやると、「日本独得のナントカ」なんて言えるものは少なくなると思うし、逆に本当に「日本独得」の表現や考え方が浮かび上がってくるのではないかと思いました。

2005/9/20(火) 午後 1:21 [ しろ犬ロン ]


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