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FUTURUSより
明治神宮の森を背景にした緑濃い東京・北参道の一角に、元気な猫や犬たちのいるお店『ミグノンプラン』がある。
1階のサロンはペットのグッズやフーズの販売のほか、トリミングなどができるスペースがあり、2階には動物病院が入るおしゃれな複合ショップ。一見してペットショップのようであるが、実はそうではない。
ここは動物愛護相談センターから救い出してきた保護動物を一般の人に譲渡するお店なのである。
保護動物が輝いて見えるサロンを代表の友森玲子さんは、動物病院勤務を経て、2002年『ペットサロンミグノン』を杉並で開業。2007年より、サロンを運営する傍ら、動物の保護活動にも力を入れ、東日本大震災後は、被災地に残された動物たちの保護活動も積極的に行ってきた。
http://nge.jp/wp-content/uploads/2015/02/118-690x517.jpg 「保護動物が格好良くみえて、ペットショップに負けないようなお店を作ったら? きっと応援してくれる人はいるよ」その糸井さんの言葉が後押しをした。
代表の友森玲子さん(左から3人目)とサロンを支えるボランティアのみなさん。
動物の保護活動は、単に動物愛護相談センターから動物を譲ってもらってくるだけではない。診察をし、病気があれば治療をし、避妊手術なども施し、ワクチンを接種するなど1匹の保護動物を譲渡できる状態にするまでには、医療費などが想像する以上にかかる。
友森さんは、その頃、保護した動物を短期的に預かっておくシェルターなどを各所に持っており、そこへ通う移動時間やボランティアの負担も気になっていたという。
そこで、糸井さんらの協力もあり、動物病院や動物を保護するシェルターなども1箇所にまとめた新しいサロンを構えることにし、時間的にも経済的にも効率化をはかり、実質的に保護活動にかける時間に余裕をもとうと考えたのだ。
そして、2014年5月、譲渡動物のためのお店『ミグノンプラン』が誕生した。
ドイツではペットショップは動物を売らない取材に訪れた日は、月に2回開かれる譲渡会の日。雨にもかかわらず多くの人が訪れ、次々と正式譲渡が決まっていく。
友森さんのお話では、ドイツなどではペットショップで犬や猫を販売することはほとんどなく、普通の人が動物に出会うためにはこういった譲渡施設を利用するのが一般的だという。
日本ではいまだ年間12.8万頭の犬猫が殺処分されている(平成25年度環境省)。これに対して、ドイツでは殺処分はゼロである。9割は里親が見つかり、残りの1割もシェルターで一生を過ごしていく。動物保護の法律により、動物の命もしっかり守られているのである。
その仕組みにより、ドイツでは『ミグノンプラン』のような譲渡サロンでペットを探すのが当たり前なのである。
ユニークで軽やかなアプローチが動物保護活動のイメージを一新『ミグノンプラン』ではユニークなイベントを次々に展開している。たとえば、昨年9月の動物愛護週間に行われたイベント『いぬねこなかまフェス2014』では、友森さんと動物たちを通じた幅広い交友関係によって、糸井重里さんだけでなく、歌手の坂本美雨さん、女優の浅田美代子さん、タレントの清水ミチコさん、作家の町田康さんらといった面々が出演し盛り上げた。同11月には渋谷ヒカリエでも、ユニークな保護動物の写真展を開催した。 友森さんがつける動物たちの名前もユーモアあふれる。実は筆者が飼う猫2匹も、2011年にミグノンさんから譲ってもらった猫兄弟だが、その時の名前が『立体兄弟』だった。譲渡会にいた猫たちも、『試し書き兄弟』、『一夜漬け兄弟』とユニークなネーミングが光る。
こんな軽やかで想像力あふれるアプローチは、多くの人を惹きつけ、動物保護団体のイメージを変えてきている。そして、このような活動もあり、現在は年間で譲渡数が多い有数の保護団体に成長。ボランティアも400人を超えるという盛況ぶりだ。
友森さんはボランティアの増加に伴い、彼らが動物のことをしっかり学べるシステムを作りたいと今、考えている。
ドイツでは、譲渡サロンでも動物行動学などを学んだ資格を持ったスタッフが動物たちを扱うという。動物看護や行動学、衛生やトレーニングなど、それぞれ専門家に講師を呼び、学べるカリキュラムをつくる。すでに構想は動き始めているという。
ユーモアあふれるアプローチだけでなく、動物保護に対する友森さんの軸は真摯でしっかりとゆるぎがない。これが多くの人が『ミグノンプラン』に惹きつけられる理由なのではと感じた。
日本でも、こんな楽しいショップで保護動物たちに触れられる機会ができ、捨てられてしまった動物たちがもう一度里親を見つけられる仕組みが当たり前になる日が待ち遠しい。
【参考】
※ ミグノンプラン
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