★月臣くにひとの”サイエンス素人勘定”★

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【医療技術】

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【 神 麴 】
シンキク/シンギク

生薬の玉手箱  平成25年4月10日号より

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◇ ◆ ◇

基源:中国では小麦粉や米の麸(フスマ)に赤小豆粉,杏仁泥,青蒿,蒼耳,野辣蓼を混合して発酵させたもの,日本ではコメを蒸して酵母菌により発酵させた麴(コウジ).

 麴(コウジ)は日本酒や味噌,漬け物などの発酵食品を作る際に用いられるもので,コウジカビを繁殖させたものです.麴を薬用目的専用に開発されたのが「神麴(シンキク)」です.「神麴」という名称について李時珍は「蓋し諸神聚合の日にこれを造るという意味で神なる名称を冠したのだ」と記載しています.中国製は方形の塊状で,幅は約3センチ,厚さ約1センチ,表面はざらついています.質は堅くてもろく,断面は発酵時の空洞が多数見られます.日本製は乳白色の円板状又は不定塊状です.いずれも年月を経たもの,虫食いのないものを良品とします.

 神麴の製造法は賈思勰の『齊民要術』に詳しく記載されていますが,あまりにも煩雑であったので明代頃には簡便な方法に変わっています.

『水雲録』には

「五月五日,或は六月六日,或は三伏の日に,白麪百斤,青蒿(キク科クソニンジン)の自然汁三升,赤小豆末,杏仁泥各三升,蒼耳(キク科オナモミ)の自然汁,野蓼(タデ科Polygonum 属植物)の自然汁各三升を用いて,それぞれを白虎,青龍,朱雀,玄武,勾陳(コウチン),※蛇(チンジャ)の六神に配し,その汁でその麪,豆,杏仁を和して餅にし,麻葉,或は楮葉で包*(ホウアン)して醤黄を造る法のようにし,黄衣の生ずるを待って晒して取収める」

と記載されています.

現在の中国の製造法は小麦粉60斤に米の麸(フスマ)100斤を混ぜ,新鮮な青蒿,蒼耳,野辣蓼(タデ科Polygonum chinense var. hispidum)を細断したもの各12斤を混合し,さらに赤小豆末,皮去り杏仁末各6斤を加え,水を適量入れ団子状にねり,厚さ1センチの平板状にして稲藁あるいは麻袋をかけて一定時間発酵させます(夏は2〜3日,冬は4〜5日).表面に黄色の菌糸が長くのびてきた頃に取り出して乾燥させ,3センチ四方に切ったものが神麴となります.福建省産のものが有名で建麴とも称されています.一方,日本製はコメを蒸して,酵母菌により発酵させたものです.

 薬効としては,滋養,消化,止瀉薬として消化不良,下痢,食欲不振などに応用されています.神麴が初めて記載された『薬性論』では「神麯(麴),水穀の宿食,気結,積滞を化し,脾を健やかにし,胃を暖にする」とあります.『本草綱目』では「食を消し,気を下し,痰逆,霍乱,泄痢,脹満の諸疾を除く.その功は麴と同じ.閃挫(センザ;ぎっくり腰),腰痛には,焼いて酒に浸して温服すれば効がある.婦人産後に乳を回さんとする(乳の分泌の中断を欲する場合)には,炒って研り,一日二回,二銭ずつを酒で服する.直ちに止んで甚だ効験がある」とあり,また『啓微集』には「神麴は目病を治す.生で用いれば能くその生気を発し,熟して用いれば能くその暴気を斂める」とあり,多くの薬効があるとともに焼く、炒るなどの加工もされることが記載されています.

 実際の処方例ですが,脾胃ともに虚で,水穀を消化できず,胸膈のつかえに悶え,腹脇が時々脹る症状が長年続き,飲食の量が減って床に臥したがり,口は苦くて味を感じず,やせ衰えて無気力なものの治療には消食丸として使用されます.消食丸は,核を去り焙って乾かした烏梅4両,強火で焙った乾姜4両,黄色くなるまで焙った小麦蘗3両,ついて粉末にして炒った神麴6両2銭を粉末にし,煉蜜とよく混ぜ合わせ,梧桐子大の丸剤にしたものです.これを1回15〜20丸を重湯で1日2回服用します.また,産後の冷痢で,臍下に㽲痛(キュウツウ;こわばり)があるものの治療には神麴散として使用されます.神麴散は黄色くなるまでわずかに炒った神麴3両,熟乾地黄2両,白朮1両半を細かくつき,ふるいにかけて散剤にしたものです.1回2銭を粥で1日3〜4回服用します.なお,神麴は発酵作用によって消化機能を促進しますが,『神農本草経疏』には「脾が陰虚,胃火の盛んな者は用いてはならない.流産させる恐れがあるので,妊婦は少なめに食せねばならない」とあります.

 微生物の働きを利用して作られる発酵食品は我々の食生活に欠かせないものになっていますが,神麴などのように薬用に利用されているものもあるのです.

※:勝の力を虫に,*:罒の下に音
 
(神農子 記)

◇ ◆ ◇

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転載元転載元: ++魔法戦艦リュケイオン【酔月@世界史トレカ】

 
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パントテン‐さん【パントテン酸】
《pantothenは、あらゆる所の意》
ビタミンB複合体の一。広く動植物に分布し、特に肝臓・卵・酵母などに多い。補酵素(co-enzyme)の構成成分。欠乏すると成長停止・皮膚炎などが起こる。
 
[ 大辞泉 提供: JapanKnowledge ]
 
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パントテン酸(ぱんとてんさん)
 [ 日本大百科全書(小学館) ]
 pantothenic acid
 
 水溶性ビタミンの一種で、ビタミンB複合体を形成する。水溶性ビタミンの大部分は補酵素の成分であり、ビタミンB群も補酵素の成分である。たとえば、リボフラビン(ビタミンB2)はFAD(フラビンアデニンジヌクレオチド=フラビン酵素群の補酵素)の前駆物質である。
 
 1931年アメリカの生化学者ロジャー・ウィリアムスRoger J. Williams(1893―1988)らは、酵母菌のビオスbiosから酸性物質を分離し、33年それが単一の酸性物質で酵母菌の成長に必要であることを示し、その物質が生物学的に広く分布していたので「パントテン酸」と名づけ、38年ウィリアムスとその共同研究者たちはその分子構造を決定した。
 
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 パントテン酸は補酵素A(CoA)の構造中に含まれ、アデノシン-3'-リン酸-5'-ピロリン酸のピロリン酸とエステル結合をし、β(ベータ)-メルカプトアミンとアミド結合をしている。
 パント酸(パントイン酸)とβ-アラニンからなる。健康な人の尿中排泄(はいせつ)量は1日平均3〜10ミリグラムとされ、腸内細菌によって合成される。
 1日要求量は10〜20ミリグラムであるが、食物から得られる量以外にその補給を考える必要はない。
 動物の臓器、とくに肝臓に多く、また卵、豆類、酵母などにも多く含まれている。
 
 動物における欠乏では、(1)成長停止、体重減少、(2)皮膚炎、(3)神経系の変性、(4)消化管潰瘍(かいよう)、(5)抗体産生の低下、(6)副腎(ふくじん)皮質機能低下がみられる。症状は動物によって異なり、イヌでは胃腸炎、脂肪肝、胸腺(きょうせん)の変化がみられ、ブタや子ウシでは発育停止と下痢や大腸炎がみられる。
 
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 なおパントテン酸は、動植物に広く分布しているので、ヒトにはこの欠乏症はないとされているが、精製された食品の多い食生活ではかならずしも楽観できないという主張もある。
 アルコール依存症の者では『血中のパントテン酸レベルが正常者より高いにもかかわらず、肝臓中のそれは低い』ことが観察されており、ラットを用いた実験では『エタノールは肝中パントテン酸から補酵素Aへの生合成を低下させている』ことが明らかにされている。またパントテン酸欠乏になると感染に対する抵抗性が低くなり、免疫能の低下が示唆されている。ヒトにおける欠乏症として、第二次世界大戦中、捕虜に「焼け足症状」を呈する神経症状が報告されている。
[ 執筆者:有馬暉勝・有馬太郎・木村修一・有馬太郎 ]
 
 
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▲パンテテイン▲
 
 
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▲補酵素A : Coenzyme - A(Co - A)▲
酵素に結合して、その活性の発現を触媒する(酵素の活性を促す)低分子の有機化合物。
例えば、ビタミンB群など。コエンチーム。コエンザイム。助酵素。

転載元転載元: ++魔法戦艦リュケイオン【酔月@世界史トレカ】

[がん]
どうして『癌』は英語で
"Cancer(カニ)"なの??
 
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 癌のことを英語でCancerと言います。
 
 Cancerの意味は癌のほかに、大きなカニ、かに座という意味があります。ドイツ語では癌のことをKrebsといいます。これもやはりカニという意味があります。どうして、まったく異なる「癌とカニ」が同じ言葉で表されているのでしょうか?

 最初に癌をカニにたとえたのは、古代ギリシアの医師、ヒポクラテス( BC460頃〜BC375頃 )だと言われています。この人は、病人についての観察や経験を重んじ、当時の医術を集大成したことで「医学の祖」、「医学の父」とよばれています。医師の倫理を述べた彼の有名な誓文「ヒポクラテスの誓」は、現在でも通じる医師のモラルの最高の指針とされています。
 
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ヒポクラテス【Hippokrates】 [前460ころ〜前375ころ]
 
古代ギリシャの医師。迷信や呪術を排して臨床の観察と経験を重んじ、科学的医学の基礎を築いた。医師の倫理についても論じ、医学の父と称される。所説は「ヒポクラテス全集」に集大成された。ヒッポクラテス。

[ 大辞泉 提供: JapanKnowledge ]
 
 
◇ ◆ ◇
 
※ガンが組織を侵す様子が、カニが手足を広げる様子に似ているので”Cancer”と名づけられた。以下、転載もとの記事内で面白そうな部分を抜書きしてみました。あんまり長いページではないので、元のページを読んでみると面白いかも。
 
◇ ◆ ◇
 
「がん」と「癌」 :用語の説明

 まず、最初に用語の説明をします。
 
 みなさんはよく「がん」とか「癌」ということばを目にしたり使われていると思います。医学用語では「がん」と「癌」は使い分けられています。先ほども述べたように「がん」は細胞の病気で、我々の体はいろんな種類の細胞からできています。
イメージ 3 まず、体の表面を覆っている細胞と言えば皮膚を思い浮かべると思いますが、内側の表面:食道、胃、腸などの内面も細胞に覆われています。
 また、膀胱、子宮の内面の細胞や乳腺、肝臓、膵臓などの細胞も細い管(腺腔)を介して外につながっています。
 このような体の表面や体の中の臓器の内面を覆っている細胞や、体の外とつながって腺腔をつくっている細胞を上皮(じょうひ)細胞と言います。
 この上皮が悪性化(がん化)したものを「癌」と言って漢字で書きます(胃癌、大腸癌、食道癌、皮膚癌、膀胱癌、子宮癌など)。
イメージ 4 上皮のほかにも体の中には組織があります。筋肉、骨、血液細胞、リンパ球などです。
 筋肉や骨が悪性化(がん化)したものは「癌」と漢字では書かないで、肉腫(平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、骨肉腫など)と言います。
 また、血液細胞やリンパ球が悪性化したものは、白血病、リンパ腫というように表現します。
「癌」、「肉腫」「白血病」「リンパ腫」など全ての悪性腫瘍を表現するときは「がん」または「ガン」とひらがなやカタカナで表現します。
 
「白血病は血液の癌」と書かないで「白血病は血液のがん」と書きます。
「国立癌センター」ではなくて「国立がんセンター」なのは、この決まりごとのためです。
 腫瘍ということばもよく出てきます。腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍(がん)と大きく二つに分けられますが、良性とも悪性ともはっきり分けることのできないことがあります。このようなときは境界病変と表現します。
 
◇ ◆ ◇
 
「細胞検査士」って何?
 
◎ 細胞検査士とは
  みなさん、細胞検査士という職業をご存知でしょうか?「良く解らないなぁ?」と思われた方が多いのではないでしょうか?
 最初に、私たち「細胞検査士」の仕事について説明したいと思います。
2006年4月現在、日本には5996人の細胞検査士がいます。細胞検査士のことを英語ではCytotechnologist(CT)と言い、日本だけではなく世界中の多くの国で、毎日顕微鏡で細胞を一生懸命、見ています。
  では、何のために細胞を一生懸命見ているのか説明します。みなさんは「がん」という病気は知っておられると思いますが、「がん」は細胞の病気なのです。細胞のことは生物の授業で習ったと思いますが、生物を分解したときの最小単位です。
 人間の体は約60兆個の細胞からできていて、この細胞が秩序正しく決められた仕事をしているので健康に生きていけるわけです。
 でも、60兆個もある細胞のなかには、秩序を保たず自由勝手に増え続けて、そのために生きていくことを邪魔する細胞ができることがあります。
 これが「がん細胞」です。正常な細胞の中から、「がん細胞」を探し出すのが、我々細胞検査士(CT)の仕事です。
 
(中略)
 
 細胞検査士が見つけだした「がん細胞」や「あやしい細胞」を最終判定(診断)を下すのは細胞診専門医です。現在日本には1797名います。5996名の細胞検査士と1797名の細胞診専門医で年間約1600万件(1998年度集計)の細胞診検査を担当しています。全国民の約7.5人に1人が1年間に1回細胞診検査を受けているという計算になります。
 
[蛇足]
日本の労働人口を6000万人とすると、10000人に一人が細胞検査士の仕事をし、国民の健康を守り、国家の生産力維持を支えていることになる。
[用語]
【未病】
(みびょう)
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 半健康・半病気状態、あるいは健康と病気の中間の概念。
 
 約2000年前、中国・後漢時代の医学書『黄帝内経(こうていだいけい)「未病の時期に治すのが聖人(名医)」といった記述がある。江戸時代の貝原益軒(かいばらえきけん)の著『養生訓(ようじょうくん)』にも、病が未だ起こらない状態で、養生が必要だが、そのまま放置しておけば大病になると書かれている。
 
 1995年(平成7)に設立された「日本未病システム学会」によると、 「西洋医学的未病」と「東洋医学的未病」がある。
 
 前者は「自覚症状はないが、検査で異常が確認された状態」で、高血圧、高脂血症、高血糖、肥満、動脈硬化、骨粗鬆(こつそしょう)症、さらに2008年(平成20)から厚生労働省が保険者に特定健診の対象と義務づけた「メタボリック症候群」などがある。
 
 後者は「自覚症状はあるが、検査で異常がない状態」のことで、だるい、肩こり、冷え、のぼせ、疲れ、手足のしびれ、めまい、食欲がない、元気がない、など、何となく調子が悪い状態を意味する。
 
 漢方では、血液のよどんでいる状態を血(淤血:おけつ)」とよび、婦人病を始めとする多くの不調の原因とし、種々の漢方薬を処方するが、これも、この分類では未病になる。このように東洋医学、漢方では未病は治療対象である。一方、西洋医学的未病は、微細な生理的変化を検出する最新機器の登場でどんどん増える可能性があるが、確固とした治療法はない。
 
 日本未病システム学会常任理事であり博慈会老人病研究所長でもある福生吉裕(ふくおよしひろ)によると、未病は、患者自身が自分で治せる段階の「未病1」と、医療支援が必要な「未病2」とに分けられる。疲労時には自ら休養し、食事や運動に留意をするセルフメディケーション中心の未病1に対し、2では、健康食品(サプリメント)や薬など医療関係者の支援が必要になる。同学会は1200人の会員がおり、すでに約50人が「未病医学認定医」になっている。
 
 未病に対する国民の認識が広がり、生活習慣を改善するなどセルフメディケーションの普及につながることは好ましいが、一方、健康食品販売などの「未病産業」の発展につながるだけだとの批判的な意見も医療界の一部にはあるようである。
 
[ 執筆者:田辺 功 ]
[ 日本大百科全書(小学館) ] .
[歴史と科学]
【七三一部隊とミドリ十字】
(備忘録として)
 
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石井四郎(陸軍軍医中将)
 
 
ななさんいち‐ぶたい【七三一部隊】

旧日本陸軍が細菌戦の研究・遂行を目的として昭和8年(1933)に設置した特殊部隊。ハルビンに本部を置き、中国人・ロシア人捕虜などに対し生体実験・生体解剖を行い、また、中国戦線で何度か細菌戦も実行し、多くの犠牲者を出した。正式名称は関東軍防疫給水部本部。部隊長名から石井部隊とも呼ばれた。
 
 
 
いしい-しろう【石井四郎】
石井 四郎(いしい しろう、1892年6月25日 - 1959年10月9日)は、日本の陸軍軍人、軍医。関東軍防疫給水部長、第1軍軍医部長を歴任する。階級は陸軍軍医中将功三級医学博士。731部隊の創設者として防疫活動に従事した。細菌兵器の開発にも携わったとする説もある。
 
 
◇ ◆ ◇
 
ミドリ十字 - フレッシュアイペディア
株式会社ミドリ十字(ミドリじゅうじ、Green Cross Corporation)は、かつて存在した日本の医薬品メーカー。内藤良一によって創業されたベンチャー起業であった。1950年11月に民間血液銀行日本ブラッドバンクとして設立され、 1964年に株式会社ミドリ十字に商号を変更。
 
 
[内藤良一から見たミドリ十字]
内藤 良一(ないとう りょういち、1906年12月26日 - 1982年7月7日)は、日本の陸軍軍医中佐。帝国陸軍軍医として活躍。戦後は日本ブラッドバンク(後のミドリ十字)を設立。医学博士。
 
 
[731部隊から見たミドリ十字]
野口班(班長:野口圭一==>ミドリ十字)
 
◇ ◆ ◇
 
 
【薬害エイズ問題】 (やくがいえいずもんだい)
 [ 日本大百科全書(小学館) ]
 
●「薬害エイズ」は、エイズウイルス(HIV=ヒト免疫不全ウイルス)に汚染された血液製剤で感染したエイズの総称。ウイルス汚染は、薬の副作用による本来の薬害とは異なるが、わかりやすいことから一般に受け入れられた。
 
 原因となったのは2000〜2万人分の血液から凝固因子を効率的に取り出す血液凝固因子製剤。日本の製剤はHIV感染率の高いアメリカでの売血を原料にし、1985年(昭和60)7月まで加熱製剤化が遅れたため、約5000人の血友病患者の4割、2000人が感染したと想定される。
 
 1989年(平成1)国・製薬会社を相手とした民事訴訟は、患者側に理解のあった衆院議員菅直人が厚生大臣に就任したこともあり、1996年3月に和解が成立した。一方、東京・大阪地検は患者の告発をうけ、当時の研究者や官僚が十分な注意を怠り患者を死に導いたとして、元エイズ研究班長の安部英(たけし)、元厚生省生物製剤課長の松村明仁、松下廉蔵らミドリ十字(現三菱ウェルファーマ)の歴代3社長を逮捕した。
 
●前記の5人はいずれも業務上過失致死罪で起訴され、1997年3月から三つの刑事裁判が争われた。
 
 「ミドリ十字ルート」の3被告は当時の社長、副社長、専務で、「加熱製剤の販売開始後も非加熱製剤を回収せずに販売、1986年に使った患者を死亡させた」責任を問われた。
 大阪高裁は松下被告に禁錮1年6か月、須山忠和被告に1年2か月の実刑を言い渡し、2005年6月、最高裁で確定した。元専務の川野武彦は途中で死亡した。
 
 「厚生省ルート」の松村被告は「ミドリ十字ルート」の事件にからみ「ウイルスに汚染された非加熱製剤の使用禁止、回収命令を出すなどを怠って患者を死亡させた」として、一、二審で「禁錮1年執行猶予2年」の判決を受け、2008年3月、最高裁で確定した。 「官僚の不作為」が初めて罪と認められた。
 
 「帝京大ルート」の安部被告は、部下の医師が使用した非加熱製剤を「危険性を知りながら使用を制止せず、注意義務を怠った」責任を問われたが、2001年3月、東京地裁は無罪を言い渡した。安部被告は認知症により控訴審の公判は停止となり、2005年4月、死去した。
[ 執筆者:田辺 功 ]
カテゴリ一覧:医学・薬学 > 薬学 > 薬学一般
 

[参考文献]
1.大阪HIV訴訟弁護団監修『薬害エイズ国際会議』(1998・彩流社)
2.東京HIV訴訟弁護団編『薬害エイズ裁判史1〜5』(2002・日本評論社)
3.山崎喜比古・井上洋士編『薬害HIV感染被害者遺族の人生――当事者参加型リサーチから』(2008・東京大学出版会)
 
 
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『薬害エイズの問題』

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