先代ネコ:ダウ

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ダウの気配。。

 ダウのお話し その21


 「ダウ」がいなくなり,そしてチャムくんとランちゃんを迎えた我が家ですが,実は不思議なエピソードがいくつかありまして。
 今日は,それをご紹介しておきましょう。


 megさんは,気管支が少し弱く,シックハウス症候群と花粉症を持っています。
 なので,春先には,かなりひどい咳をします。

 「ダウ」が亡くなる直前まで,毎晩のようにひどい咳をしていたのですが,昨年の5月16日以降,その咳がピタッと止むのです。

 megさんは「ダウが持って行ってくれたみたい・・・・」と言っていましたが,そうとしか説明ができないのです。

 さらに今年もmegさんは,花粉症&某大国の化学物質による影響で,咳が止まらない状態でした。
 でも,やはり5月16日以降,ピタッと咳が止むのです。

 今年も「ダウ」の命日ということで涙を流していたmegさんを,「ダウ」が救ってくれたのかもしれません。


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 実は「ダウ」がいなくなった後,時々,「ダウ」の気配を感じるコトがあります。
 直接見たワケではないのですが,あれっ?と思うことが複数回ありました。

 
 ある日,megさんの部屋兼ワタクシ達の寝室の戸を閉めて,リビングでPCの作業をしていたところ,突然,そのmegさんの部屋の戸が,「カタカタ」っと鳴ります。

 チャムくんとランちゃんは,ワタクシと同じリビングに置いてあるソフトケージの中でお休み中なので,戸を開けているワケではありません。
 戸を開けて,megさんの部屋を確認するも,当然,誰もいません。

 そして,しばらくすると,また「カタカタ」っと戸が鳴るのです。

 そういえば,よく「ダウ」が戸を開けようと必至になっていたコトを思い出しました。
 「ダウ」の遺骨の一部は,megさんの部屋に置いてあるので,もしかして,お部屋から出ようと思ったのかも・・・・。そう思えて仕方がありませんでした。



 しばらく経った別の日,今度は,チャムくんとランちゃんはmegさんの部屋で寝ています。
 ワタクシは,megさんの部屋を右手に見ながら,またリビングでPCの作業をしています。

 その時,視線の左側の端っこを,黒い影が通り過ぎていったのです。
 また,ランちゃんがウロウロしているな〜と思って探しに行くと誰もいません。

 megさんの部屋に行くと,チャムくんとランちゃんは,そのままの格好で眠っています。
 じゃあ,今見えたのは何?って感じでした。

 実はワタクシ,焦点を合わせずに,視界を広く取ることができて,具体的に見えていなくても,モノの動きとか方向とかは認識できるのです。
 なので,見間違いとかではないと思っています。でも,何が見えたのかさっぱりわからないのです。



 霊感の類を持っていないワタクシは,普段こういう経験をしないため,不思議なコトもあるもんだな〜と思って,ある日の布団の中でmegさんにその話をします。「どうもダウがいるみたい。」と。

 そうするとmegさんが開口一番「うん。いるよ。何度か気配を感じたから。」とあっさりのお返事。


 どうやら,ワタクシ達が心配なのか,まだ側に居てくれているみたいなのです。


 当然,物理的に確認するコトはできません。
 はっきりと見るコトもできません。

 でも,何かを感じるのです。

 懐かしい,優しい雰囲気を。



 「ダウ」はずっと一緒に居てくれるのかもしれません。
 もしかしたら,弟と妹を見守ってくれているのかもしれません。




・・たぶん,もう少しだけ続く・・

再び回る運命の輪。。

ダウのお話し その20


 無事にお試し保育も済んで,正式に我が家の家族となったチャムくん。
 子猫のお世話など初めてのワタクシ達は文字通り悪戦苦闘します。

 それでも,無邪気なチャムくんの姿を見ていると,ほんわかした気持ちにさせてくれます。
 気持ちよさそうな寝顔を見ると,明日も頑張ろう,そういう気持ちにさせてくれました。


 さて,チャムくんが我が家に来てから2ヶ月ほど経った頃,チャムくんは,外ネコさんに興味を持ち始めます。
 生まれて約5ヶ月ほどは,お母さんネコさんと,兄弟姉妹4人と同居(?)していたチャムくんは,たった一人での生活は初めてだったのです。

 単純に外ネコさんに興味があるだけでなく,一人でいる寂しさがあったのだと思います。


 「ダウ」を病気で亡くしたワタクシ達は,それはそれはチャムくんを過保護に育てました。
 とにかくお外に出さない。
 外ネコさんとは直接触れあわせない。

 なので,チャムくんがどんなに寂しそうな声を出しても,それをかなえるつもりはありませんでした。



 ところがある日,外ネコ四天王の1人「キョロ」ちゃんが産んだ子供の1人が,我が家のベランダに遊びに来るようになりました。
 とりあえず「茶太郎(仮名)」と名付け,お相手をしていたのですが,ある日,茶太郎(仮名)は,外ネコさん防止用のフェンスを軽々と乗り越え,我が家の中に侵入します。


 チャムくんとの接触を避けないと・・・・,慌てて2人を隔離しようと思っていた矢先,2人は年齢が近いためか,いきなり遊び始めます。
 おいかけっこや,ネコキックの応酬,疲れれば一緒の毛布で眠ったりと,本当の兄弟のように振る舞っています。

 また,茶太郎(仮名)は器量よしで,甘え方をよく知っていました。
 そういう茶太郎(仮名)の姿を見て,チャムくんは,人に対する甘え方を徐々に覚え始めたのです。

 そのような姿を見ていると,2人を引き離す気にはなれませんでした。


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 もし,縁があるのなら新しい家族に,と思って,念のため茶太郎(仮名)を病院に連れて行きます。
 結果は,「ネコ白血病陽性」。
 予想外の結果で,また悲しい雰囲気が我が家を包み込むことになります。
 「ダウ」の病気と同じであることを考えると,茶太郎(仮名)をチャムくんと同居させるわけにはいかないのです。



 そういう出来事の後,チャムくんを預けていただいた保護主さんから,megさんに1通のメールが。


 それは,チャムくんのお母さんが次世代の子供を産んだため,その中のシャムmixをさらに預かってもらえないか,という依頼のメールでした。

 チャムくんが寂しそうにしていることを知っていたワタクシ達は,その子の写真を送ってもらい,見ただけで即決します。特に,ワタクシが気に入って,ぜひ迎えようということになりました。実際には2日程度しか悩まなかったと記憶しています。



 また,大家さんのところに行って,2人目を飼うことの許可をもらいます。
 そして保護主さんと打ち合わせをして,2人目を連れてきてもらう日取りを決めます。



 2008年11月6日に,我が家に新しく来たシャムmix,それがランちゃんなのです。

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 血を分けた兄妹とはいえ,本当に仲良くできるかは,相性の問題となります。
 なので,ランちゃんについては「1週間のお試し保育」をすることにしました。

 その1週間で,チャムくんとランちゃんの仲がどうしようもなく悪ければ,このお話しは破談となります。

 
 初日,ランちゃんは,チャムくんを威嚇します。
 敵意むき出しで「シャー」とか「ウー」とか言っています。3枚目の写真は,チャムくんを威嚇しているランちゃんの姿です。


 優しいチャムくんは,ランちゃんを気遣い,ムリに近寄ろうとはしませんが,時々ご機嫌伺いにいくと,また追い返されます。
 
 「これは厳しいかも・・・」と思い始めた3日目の朝,チャムくんがある行動にでます。
 ランちゃんを追いつめたのです。


 つまり,「自分の方が強い」ということを身をもってランちゃんにわからせようとしたのです。
 ネコさんに限らず,動物の世界では上下関係がはっきりしていると思います。
 チャムくんは,あえて3日目にそれを教えるため,自ら行動したのです。


 怯えながらも抵抗するランちゃん。
 追いつめながらも,とどめは刺さないチャムくん。

 そうやって2人の距離は少しずつ縮まり,ランちゃんが我が家に来て2週間経った頃には,2人でネコ団子を作って眠るまでになりました。

 もう安心です。



 こうやって,我が家の家族が新しく増え,現在のチャムくん,ランちゃんのペア(コンビ?)が成立したのです。



・・もう少しだけ続く・・

運命の輪。。

 ダウのお話し その19


 「ダウ」が虹の橋を渡ってから,1月ほど経っていました。

 相変わらず,里親募集を見るmegさんに対し,ワタクシは「新しいネコさんを迎えたらどう?」と聞きます。でも,megさんは頑なに拒みます。

 何度か,「この子だったら,どう?」みたいな話をするのですが,全然受け入れてもらえません。
 まだ,「ダウ」への想いが強く残っているようです。


 それどころか,megさんは「ダウ」に関連するモノを捨てられずにいました。
 流動食を食べさせるためのシリンジ。「ダウ」専用の食器。「ダウ」が使っていた爪研ぎなど,思い出の品々が我が家にはまだ残っているのです。


 それらの整理をするというコトは,megさんにとっては「ダウ」を忘れるコトになると感じていたのかもしれません。



 それでも,ワタクシはめげずにmegさんにアプローチをします。
 自分でもすごくドライに感じるのですが,この時のmegさんに必要だったのは,新しい家族,つまり,新しいネコさんを迎えるコトだと思っていました。

 「ダウ」を忘れる必要はありません。でも,生きる目的を見つけてもらわないと,このままずっと自責の念にかられて,苦しい思いをし続けるコトになると思ったからです。



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 megさんはこの頃,「ダウ」の写真の画像処理をしていました。
 以前のデジカメで撮った写真は,「ダウ」の瞳が赤く写る傾向があり,それでは実際の「ダウ」とは違うというコトで,瞳の色を実際の色調に近づける作業をしていたのです。
 megさんは,その加工した写真を印刷し,「ダウ」のアルバムを作っていました。いつでも,一緒にいられるように。



 また,この頃,「ダウ」の遺骨をどうするかで,ワタクシ達は意見がわかれていました。
 「自然に帰してあげたい」と願うmegさん。
 「ずっと持っておけばいい」というワタクシ。

 実は我が家のすぐ近くに河川があって,megさんはそこに流す,というコトも考えていたようです。
 でも,実際には,そうしてしまうことに抵抗があったのか,なかなか実現しませんでした。


 

 そんな時,里親募集にずっと掲載されていながら,里親が見つかったという記事が載らない,1人のシャムmixがいました。
 確か記憶では1歳〜3歳くらいの男の子で,性格も穏やかのようですし,誰も引き取り手がいないのなら,その子を引き取ってもいいと思っていました。

 希望の連絡をするかどうか迷っているmegさんを,何度かにわたり説き伏せ,その子であれば迎えてよい旨の承諾をmegさんから取ります。
 ただ,megさん自身からは送れない,とのことだったのでワタクシが代筆をすることにし,その文面をmegさんに確認してもらって,保護主さんに送信をしました。

 返事が来る保証はありません。でも,返事が来てくれないと,さらにmegさんは悲しい思いをすると思われたので,とにかく上手くいってくれることを願っていました。




 その何日か後,megさんが,新しく掲載された里親募集の記事を見つけました。
 シャムmixのその子は,生後5ヶ月くらいで,男の子でした。

 第一印象で,その子がすごく可愛いと感じたワタクシは,ある賭に出ます。
 そうです,その子にも里親の希望を出すことを考えたのです。



 megさんは当然,先に連絡した子を気にしています。今さらお断りできないと。
 ワタクシは「両方とも返事がもらえたら,2人も引き取ればいいから」と言って,再度megさんを説き伏せます。
 そして,そういうワタクシ達の状況も説明した上で,里親希望の申し込みをしたのです。



 同じ頃,megさんの実家から連絡がありました。
 「ダウ」の遺骨を,megさんの実家の庭に埋めてよい,という申し出です。

 ワタクシは,河川に流すよりもそちらの方がいいと思ったので,好意に甘えさえてもらうことにして,megさんと相談し,お世話になることにしました。



 そして,「ダウ」の遺骨をmegさんの実家の庭に埋めるための日取りを決め,準備を進めていた頃,2つめの保護主さんから,megさんにメールが届きます。
 「先客があるけど,そちらの決着がつくまで待ってもらえないか」という内容でした。どうやら,先客さんとの話が流れるかもしれない感じなのです。


 ワタクシ達には選択肢はありません。1つめの保護主さんからは,まだ連絡がなかったのです。
 不謹慎ながら,先客さんのお話しが流れることを期待しつつ,megさんの実家へ向かいます。


 途中のホームセンターで,墓標代わりの自然石と骨壺代わりの壺を買って,megさんの実家に行きました。
 既に,庭には穴が掘られていて,そこに「ダウ」の遺骨を納めます。
 これで,megさんの実家に来るたびに,「ダウ」に会うことができるようになったのです。




 その日の夜,近くのスーパーにmegさんと2人で歩いて買い物に行きました。
 その帰りに,megさんの携帯にメールが届いていることに気づき,確認すると,2つめの保護主さんから「先客さんがダメになったので,こちらにお願いしたい」という内容でした。

 速攻でOKの返事を返してもらい,後は保護主さんがいつ子猫を連れてくるか,という詰めの話が進んでいきます。



 後で保護主さんから聞いたことですが,当初保護した子猫は,シャムmix2人とその他3人で,保護主さんのご実家にシャムmix2人が引き取られる予定だったのが,シャムmixの方が里親が見つかりやすいだろうということで急遽変更になったこと,「里親募集の掲示板」に掲載した方が早く見つかるからとアドバイスを受けて掲載したこと,megさんが送ったメールを見て保護主さんが感激したこと そういう偶然がいくつか重なり合って,その子猫と出会えることになったのです。



 ワタクシは,「ダウ」が導いてくれたような気がしています。
 「お父さん,お母さん,いつまでも悲しんでいちゃダメ。弟を呼んだから。」って。



 そしてワタクシは行動に出ます。「ダウ」の時の失敗を繰り返さないように。
 大家さんに直接話をして,室内飼いを条件に,ネコさんを飼う許可を得ます。
 そして,それを踏まえ,保護主さんに正式にお願いすることにして,子猫を連れてきてもらう日を決めました。
 


 そして,2008年7月21日,保護主さんに連れられて,1人のシャムmixが我が家に来ます。
 それが,チャムくんだったのです。


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 最初に会った時,思わずワタクシは「お帰り」と言ってしまいました。
 ずっと待っていた,そんな気持ちになったからです。

 ここから,我が家の新しい格闘の日々が始まります。




・・もう少しだけ続く・・





 




 

 

失って気づくモノ。。

 ダウのお話し その18


 「ダウ」を失ってから,我が家は文字通り灯が消えたようになりました。
 昨日まで存在していたはずの「ダウ」がいない。それだけで,こんなにも雰囲気が変わってしまうのか,と思ったくらいです。
 家に帰っても,いつも出迎えてくれた「ダウ」の姿はもうないのです。


 megさんは毎日,「ダウ」の写真を見て泣いています。

 ワタクシ達がいたらなかったこと。
 「ダウ」の病気に早く気づいてあげられなかったこと。
 そして,死なせてしまったことを後悔しているようでした。

 そういうmegさんの姿を見て,ワタクシは掛ける言葉もみつかりませんでした。
 あまりにも深い「ダウ」への愛情を見ると,どうしてもワタクシがドライなように思えて・・・。



 布団の上げ下ろしをする時,ふと押し入れに目がとまります。
 「ダウ」が好きだった押し入れ。押し入れに登り,自慢げに鳴く声。
 それを思い出すと,ワタクシも涙がこぼれていました。

 もう2度とネコさんとは暮らせない,あんなにお行儀がよくて,頭がよくて,可愛いネコさんにはもう出会えない,そう感じていました。




イメージ 1

 我が家での現在の「ダウ」の様子です。
 写真の右側にある,白い入れ物(貝殻型のもの)には,「ダウ」の抜けた牙が入っています。
 お骨の一部もここに収めています。


イメージ 2

 こちらは,ダウが最後にしていた包帯です。ピンクの包帯で,よく似合っていました。
 その下には,「ダウ」の遺髪を残しています。
 ワタクシ達の部屋のあちこちから出てきた,「ダウ」の毛を集めて残しているのです。



 megさんは,悲しみを癒すためか,色々な方のネコさんに関するブログや「里親募集」のホームページをよく見るようになりました。
 そこで,「ダウ」が一般的には「タヌシャム」と呼ばれているコトを初めて知ります。


 そして,全国に,里親を募集中の「タヌシャム」が多くいるコトにも気づきました。
 全国の「タヌシャム」を見ながら,「ここがダウに似ている」とか「ダウより大きいね」とか,そういう会話をしていました。
 でも,最後には「ダウ」がいない寂しさで一杯になってしまうのです。


 失ってから初めて,その大切さに,「ダウ」の存在の大きさに気づかされた気がしました。
 ワタクシ達が,「ダウ」を失った悲しみから抜け出すには,相当の時間が必要なように思われました。

 
 でも,この行動が,新しい運命の輪を回すきっかけになるのです。



・・・もう少しだけ続く・・・

運命の日。。

 ダウのお話し その17

 2008年5月16日

 その日,朝早くから,「ダウ」に免疫力を上げるための漢方薬と流動食をmegさんと共に食べさせた後,ワタクシはいつもどおり仕事に出発するところでした。
 ちょうどカバンを持って,玄関に向かったその時,megさんの「ダウ」を呼ぶ声がします。

 慌てて行ってみると,「ダウ」が吐血をしていました。 
 megさんのシャツが「ダウ」の血でかなりの範囲が汚れており,吐血量の多さを物語っていました。 一方の「ダウ」は呼吸が異常なほど荒く,瞳孔が開いており,明らかに様子がおかしかったのです。
 
 時間は午前7時30分過ぎ。まだ病院は開いていません。


 パニクっているmegさんを制して,まずはどこでもいいから動物病院に連絡をして,少しでも早く診察してもらうようにお願いするように指示をしました。
 幸運にも,いつも通っていた病院が,通常9時から診察開始なところを「8時に来なさい」との返事をもらいます。

 その間,「ダウ」に呼びかけてみますが,反応はありません。相変わらず息が荒く,一刻を争う感じでした。

 すぐさま,ダウをmegさんの車に乗せて,病院に向かうことにしました。
 病院までは車で15分足らず。何とか間に合うかもしれません。

 そんな時「ダウ」が突然,前足で宙をかく動作をし始めます。歩いているつもりなのか苦しいからなのかはわかりませんが,とにかく両方の前足で宙をかいているのです。
 megさんが,「ダウ」に「動かなくていいから。おとなしくしていて」と言って抱きしめても「ダウ」は動作を止めません。最後の力を振り絞って何をしようとしているのでしょう。何を伝えたいのでしょう。



 交差点を曲がり,次の信号を超えて左折すれば,病院が見えるところまできたとき,「フゥ〜」っと「ダウ」が大きな深呼吸をしたかと思うと,突然動かなくなりました。
 ワタクシは運転をしていたため,ちゃんと見ることはできませんでしたが,確かに最後に大きな深呼吸をしたのです。


 その直後の,megさんの叫び声は,忘れるコトができません。



 一縷の可能性にかけ,病院にたどり着くも,まだ,シャッターが開いていない状態でした。
 動かなくなったダウを抱えたまま,5分ほどウロウロしていたでしょうか,突然シャッターが開き,先生が現れました。


 でも,もうこれ以上「ダウ」を苦しませたくないと思ったワタクシは,蘇生のお願いはせず,「すいません。間に合いませんでした」と伝えるのが精一杯でした。megさんは諦めきれない様子でしたが,これ以上はムリだと思ったのです。
 先生も,「どんな治療をしても,もう手遅れだったんだよ」と言ってくださいました。


 そのまま,「ダウ」を我が家に連れて帰り,同居しているワタクシの母にその事実を伝え,「ダウ」とのお別れをしてもらった後,葬祭場への連絡を取ることにしました。
 このまま埋めるワケにもいかず,やはり火葬にするのが一番いいと思ったからです。

 2人とも職場に1日休む旨の連絡を入れ,火葬場に電話をすると,午後2時頃なら大丈夫だという返事でした。
 なので,それまでは「ダウ」とのお別れを惜しむ時間にするコトにしました。



イメージ 1

 その時に,ワタクシが写した,最後の「ダウ」の姿です。
 見ての通り,かなり痩せてしまっています。



 ワタクシは,このまま「ダウ」に添い寝をしました。なぜかそのまま1時間ほど眠ってしまい,罰当たりだな〜と思ったことを覚えています。
 megさんは,「ダウ」をベランダに連れて行き,いつもひなたぼっこしていた位置に置いて,最後のひなたぼっこをさせていました。

 



 約束の時間が近いため,動かなくなった「ダウ」を連れ,火葬場に向かいます。
 約1時間30分ほどかかると言われていましたが,火葬は40分ほどで済みました。

 お骨を見ると,お腹の位置あたりに黒い固まりが。
 どうやら,内臓出血の跡のようです。

 ネコ白血病のためか,多臓器不全になっていたのでしょう。今朝は相当苦しかったはずです。
 それでも,いつも通りに振る舞っていたのです。苦しいとも言わずに。


 「ダウ」のお骨を,骨壺に詰め,それを我が家に持って帰ります。
 余りにも小さくなった「ダウ」を抱えたmegさんは「ダウ,こんなに小さくなっちゃったね」と言いながら,ずっと泣いていました。



 姿を変えて我が家に帰ってきた「ダウ」と一緒に,ワタクシ達は過ごしました。
 ただ,この日の夜の記憶はあまり残っていなくて,何をしていたのかすら思い出せません。


 ワタクシ達にとっては,とても大切なものを失ったという喪失感だけが残っていました。
 時間が経つのがすごく遅く感じられたように記憶しています。





・・・もう少しだけ続く・・・
 
 

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