浮遊船

しばらく旅行記が続きます…すいません

邦画 1927年〜40年

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「赤西蠣太」

1936年
監督・脚本:伊丹万作
音楽:高橋半
原作:志賀直哉

出演:片岡千恵蔵、梅村蓉子、杉山昌三九、上山草人、志村喬、毛利峯子、川崎猛夫

★★★★+
「赤西蠣太」はとても好きな小説だ。
原作ではラストにこう書かれている。
「最後に蠣太と小江との恋がどうなったかが書けるといいが、昔の事で今は調べられない。
それはわからず了いである。」(志賀直哉『小僧の神様・城の崎にて』「赤西蠣太」/新潮文庫)
私はこの小説を高校時代の教科書で読んだが(授業では取り上げられなかったが)、
とっても切ない気持ちになったのを覚えている。

映画では蠣太の醜さはそれ程強調されていなかったようにも見える。(千恵蔵ですからね)
切なく悲しい作品にもできただろうが、ここでは大変コミカルで面白く、
そして希望を持たせる形で終わっていて微笑ましい。
特にラスト、「長居はできませんで…」と言いながらも、
次々に人がいなくなり、辺りが暗くなっていく様子(長居はできないと言いながら、
時間が経っていく様子が描かれているのですね)は、蠣太の恋の成就を仄めかしており嬉しい。
繰り返しによる笑いの手法(←ちょっと意味分かりませんね。他に言葉が見つかりませんでした)が
随所で見られる。古典的なやり方ではあろうがうまくできている。
全体としての纏まりも良く気持ち良く観られた。
片岡千恵蔵が二役を演じている。

「夜の鳩」

1937年
監督:石田民三
脚本:武田麟太郎
音楽:深井史郎

出演:竹久千恵子、梅園竜子、五條貴子、林貴美子、月形竜之介、深見泰三

★★★
東京浅草の老舗小料理屋で働く女達の不幸な姿を描いたもの。
老舗料理屋とは言ってもかつてのこだわりや格式はなくなり、今では飲み屋のようになっている。
店の娘(竹久千恵子)は気位が高く、落ちぶれてしまった店を嘆き、兄嫁とも喧嘩が絶えない。
店で働く女達もそれぞれに不幸で、隅から隅まで悲しい。
お酉様の賑やかな様子や、女達の哀れな姿がよく描けていたと思うが、少し退屈してしまった。
竹久千恵子は「兄いもうと」で大好きになってしまったので、今回も見られて嬉しかった。

イメージ 1

1939年
監督:中川信夫
脚本:小国英雄
音楽:栗原重一

出演:榎本健一、宏川光子、小高たかし、如月寛多、渋谷正代、柳田貞一、柳文代

★★★★★
防弾チョッキ会社の同僚で家も隣同士の2人は、何かにつけて争いがたえない。
通勤の歩くスピード、汽車へ乗る順番、ランチの値段、休暇の過ごし方…。
この2組の家族が同じ海岸に(しかも旅館の部屋まで隣同士!)旅行に行く。
見栄の張り合いの結果お金が底をついた2人の対処法がおかしい。
本作は本当に楽しくて楽しくて、お腹が痛くなるほど笑ってしまった。
どこが面白かったか。
もう殆ど全部なのだが、「トマト」と「トメト」の争い、
お金の工面の為に按摩に変装したエノケンと客となった如月寛多のバトル、
防弾チョッキと救命胴衣を間違えて着ていったエノケン、
子供に変装した姿で「チーチーパッパ」を踊るエノケン…。
エノケンって凄いな〜、と魅力を再確認。もっともっとエノケンの映画を観たい。
ドタバタ喜劇はぴったり嵌ると本当に笑える。
今日観てきたのに、もう今また観たい。

「兄いもうと」

1936年
監督:木村荘十二
脚本:江口又吉
音楽:近衛秀麿
原作:室生犀星

出演:竹久千恵子、丸山定夫、小杉義男、英百合子、堀越節子、大川平八郎

★★★★★
男に捨てられて妊娠して戻ってきた妹(竹久千恵子)と、その兄の愛憎を描く。
まず、多摩川で働く男達の姿が、躍動感溢れていてよく描けている。
父親(小杉義男)の乱れた心境がその荒々しい働きぶりに表れていて、この初めの場面は結構好きだ。
兄(丸山定夫)は妹を可愛いが故に、わざと憎まれ役をかおうと妹を罵る。
それに、自分の愛する妹が酷い目に合わされて身を持ち崩しているかと思うと、悔しいのだ。
しかし、妹もんはそんな兄の思いを知らずに、いつも2人は喧嘩になる。
この兄の、陰でそっと示す愛情が良いのだ。
自分にとっていかに妹が大切かを述べながら小畑(大川平八郎)を殴るところ、
もんと喧嘩した後に涙を流しながら茶漬けをすするところ…
優しい言葉で慰める以上の愛情が感じられて目頭が熱くなる。
だが、それと同じくらい父親の複雑な思いはよく描けている。
小畑が訪ねて来た時に怒りに震えながらもどうにか抑制して応対する場面がある。
「あんたも人を弄ぶやり方はもうしないことだよ。今回はあんたの勝ちだったがね」と
捨て台詞を言いながら去っていく父親は、
自分の草履ではなく(恐らく)母親の草履を間違って履いて行く。
あの部分には節度を保ってはいるが内心煮えくり返りそうになっている父親の気持ち、
心の動揺が見事に表れている。
成瀬の「あにいもうと」は兄や妹(←結構複雑な問題を抱えている)の問題も細かく描かれていて、
家族それぞれ色々あるけど実家が1番落ち着くんだ…という主旨の中で
特に兄と妹の愛憎がクローズアップされている感じだった。
木村荘十二監督のこちらの作品は、兄・妹そして父親の心情を中心にしている。
61分でとてもよく纏まっていて、よい作品だった。
竹久千恵子は好きだ。母親役の英百合子、成瀬作品では浦辺粂子が演じていて、
あちらは出てくるだけで喜劇という感じだったが、
この英百合子の台詞もなかなかユーモア感たっぷりだった(笑)

「雲月の 鈴蘭の妻」

1940年
監督:藤田潤一
脚本:山崎謙太
音楽:宇賀神味津男
原作:丸山環

出演:花井蘭子、竹久千恵子、北澤彪、横山運平、清川玉枝、花沢徳衛、小高たかし

★★★
女性浪曲師・天中軒雲月の口演と共に語りが進行する浪曲映画。
戦意昂揚の為に浪花節はよく利用されたと言いますよね。
これも悲恋物や親子物のような要素を入れつつも、
最後は召集令状が来て「立派な兵隊さんになるお父さん」という締めくくりである。
浪花節は殆ど聞いた事がないが、やはり耳に心地良い。私はこういうものが結構好きだ。
恋人である女との間に子供までできたのに男は失踪してしまい、
女はててなし児を産んだ事で村人には白い目で見られるし、結局村には居られなくなる。
あの男はなんなんだ?子供まで拵えておきながら、何があったか知らないが違う女と一からやり直して…ちょっと勝手過ぎやしないかね。女達には何も非がない。
「数々の恨みはあるが、女は情けで許してしまう」というような文句があったが、
う〜ん、あんな男は要らないな。私なら父親の勧めるように優しい御者さんと再婚するね。
まー、召集されるのだから許しても良いかな。

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