浮遊船

しばらく旅行記が続きます…すいません

邦画 1991年〜00年

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「リング」

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1998年
監督:中田秀夫
脚色:高橋洋
音楽:川井憲次
原作:鈴木光司

出演:松嶋菜々子、真田広之、中谷美紀、沼田曜一、雅子、竹内結子、佐藤仁美、松重豊

★★
テレビでやっていたので、観てみました。
今後DVDを借りることもないだろうし、いい機会だな〜と思ったので。

話題になった作品ですので、ストーリーは省きます。

私は高校時代に鈴木光司の原作「リング」を読んで、大変面白かった記憶があります。
その後、「らせん」「ループ」「バースデイ」と読みましたが、「リング」が1番面白かったです。
「リング」が1番怖くてストーリーも面白く、「らせん」はDNAやウイルスなどが出てきて
「リング」より科学的・医学的な話になっており、これも私は楽しめた。
「ループ」「バースデイ」は、面白かったかどうか思い出そうとしても、
正直あまり記憶に残っていない(笑)

ホラーとして読んだ訳ではありません。
確かにとても怖かったですが、ミステリー小説…推理小説のような感じで読みました。
怨念だの呪いだの、非科学的なことを扱ってはいるのですが、理屈が通っていてスッキリするんです。
だから、「兎に角怖い!」という触れ込みが、私としてはどうもしっくりこないんです。

で、映画の話ですが、う〜ん…あまり良くなかった。
怖くもなかったのですが、まあ、それは人それぞれなので良いとして、
ストーリーが手抜き?薄っぺらい?疑問点が残る?―こんな感じです。
初めに原作に触れているので、どうしても比べてしまっていると思います。
勿論原作に全て忠実に、なんてことは望んでいませんが、
それにしても薄っぺらくなっちゃったもんだな〜という印象です。

映画なので、一生懸命映像で怖さを表現しようとしていると思います。
ホラー映画ですから、観ている人を怖がらせることができるかどうかは重要ですものね。
曇り空、突然映るテレビ、井戸、骸骨…そして恐らく見せ場であろう、貞子のテレビからの出現シーン。
こういった怖い(怖さを演出する)映像をテンポ良く見せていくことは、
ホラーとしては“アリ”なのだと思うが、「リング」はもっと謎解きの面白さを味わう作品に
して欲しかったな〜というのが個人的な感想。

これじゃあ、ただ単に殺された人間の呪い、そしてたまたまその殺された人物が
強烈な超能力の持ち主だった…というだけの作品ですよね。
私は原作にはもっと深いものが隠されていたと思います。
そこをきちんと描かないと、薄っぺらくなるんですよね。

私が原作を読んでいなかったとしても、疑問の残るところはあると思います。
まず、何故伊能博士は貞子を殺したのか?
―映画では、「実の父親が何故…?」「もしかしたら伊能博士は父親ではなかったのかもしれないな。
果たして貞子の父親は人間だったのか…」などという言葉だけで済ませてしまっていますが。
(原作でもこんな台詞があったかは覚えていません)この“何故貞子を殺したか?”という謎が
解けないとスッキリしませんね。
それから、呪いを解く行動が何故“ダビング”なのか?
―映画では、竜司(真田広之)の亡霊みたいなものが出てきて、浅川(松嶋菜々子)の鞄に入っている
ダビングテープを指差すことで気付かせるという方法をとっていますが、
それでは謎は何も解決していませんね。この“ダビング”という方法にはかなり重要な意味が
含まれています。ここにこそ、この作品のテーマがあるように思うんです(原作を読んでの感想ですが)。
だから、それをスッポリ抜かしてしまうと、唐突に“ダビング”という呪いを解く方法が出てきて、
観ているこちらは??ですよ。

結果、貞子という人物に全く迫れていないのです。
貞子の悲しみが全く描かれておらず、唯一“殺されてしまった可哀想な少女”といった感じで
松嶋菜々子が骸骨を抱きしめるシーンで哀れんでいるだけで、ここも薄っぺらいですね。
原作を読んでいなかったら、疑問だけが残る形になったと思うし、
原作を読んでいる私は、ただただ物足りなかったです。

作品が終わった時、実は終わったことに気が付かなくて、いきなり次の番組が始まったので
驚きました!だって、これから謎解きだと思っていたから。
この作品って、続篇があるのですよね?
もしかして続篇でこれらの謎を含めて丁寧に描いていたりするんですかねー?
原作も読んで続編も観たよ〜というお方、是非教えて下さい(笑)

確か、まだ私が高校生の時に、「リング」ってテレビでやったんですよね。
その時は、きちんと観たわけではなかったけれど、面白かった記憶があります。
少なくともこの映画よりは…。

というわけで、それ程期待をしていたわけではないが、やはり満足できない作品でした。

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こちらも飯村隆彦氏によるもの。

パフォーマンス・アートの原点:フルクサス

「フルクサス・リプレイド」1991年、30分、モノクロ、サウンド
オノ・ヨーコ、ナム・ジュン・パイク、ディック・ヒギンズ、
ジャクソン・マクロウ 他作品多数。

1960年代の初め、ニューヨークを中心に国際的に起こった反体制的なアート、
フルクサスのパフォーマンスを記録したビデオ「フルクサス・リプレイド」(1991)。
1991年に、フルクサスのメンバーによって、再演されたものだが、作品には、
パイクのバイオリンを破壊するものから、オノ・ヨーコの楽団員すべてを包帯巻きに
してしまうショッキングな作品まで他では見れないパフォーマンスが記録され
60年代初めのNYのアバンギャルド・シーンを髣髴とさせる。

オノ・ヨーコ、ナム・ジュン・パイクなど日本未公開の知られざる60年代初期の
ラジカルなパフォーマンスを収録。

バイオリンをたたき壊すナム・ジュン・パイク、
楽団員を全身包帯巻きにするオノ・ヨーコのコンサートなど、
ラジカルなアクションで、アートばかりでなく、社会にショックを与えたフルクサス。
1960年代初期のパフォーマンスを1991年の再演で記録。伝説となった
パフォーマンスが生き返る破壊の美学。
                                 (チラシ解説より)

フルクサスって、聞いたことがあるような、ないような…。
でも、あまり馴染みのない言葉だな。
しかし、“国際的に起こった反体制的な”ということは、
日本でも起こったのでしょうか??
確か寺山修司の現存する最初の映画が1962年の「檻囚」。
今回「フルクサス・リプレイド」の中で、包帯グルグル巻きの映像を観て思い出したのは寺山修司。
寺山修司と言えば包帯男!と言うほどでもないですが、やっぱり思い出しますね。
そして、1963年土方巽の「あんま」でも顔中包帯グルグル巻きがあったな〜…なんて、
自分の中で勝手に結び付けてみたりして。
1962年の「檻囚」は、今回観た「フルクサス・リプレイド」とは違いますが
共通するものはあるんじゃないかな、と感じました。
フルクサスってつまり前衛ってこと?

「フルクサス・リプレイド」―クラシック・コンサートのように観客は大人しく礼儀正しく
聴いている(観ている)。そして、パフォーマー達もいたって真面目。
6、7人の人が並んでいる。奇声を上げたり、息を吐く音でなされるコンサート。

指揮者がいる。その前に6、7人の人が並んでいる。皆新聞紙を持っていて指揮者の合図で
新聞を読む。時には囁くように、時には大声で。新聞を読む声によってなされるコンサート。

7,8人の人が紙を持っている。一斉にその紙を破き始める。
辺りにある紙を手当たり次第破く。紙を破く音によってなされるコンサート。

その他にも上記の解説内にあるように、バイオリンがたたき壊されたり、
楽団員が包帯グルグル巻きにされたり…

これを観ても正直、“なんて素晴らしいんだ!!”という感動はない。
ゲラゲラ笑うようなおかしさもない。

ただ、想像していなかったものを見せられた驚きはある。
そしてその驚きから生れるおかしさはある。
“こんなのアリ?!”という笑いもある。
そして、“へえ〜〜、こんなのもあるんだ!”という興味深さもある。
観ていると、これはこれで楽しい。
こんなのもいいんじゃない、って感じかな。

不思議なことに、奇声を上げたり息を吹き掛ける音でなされるコンサート、
目をつぶって聴いていると、まるで能の舞台を観ているような感覚なのだ。
それに、紙を破く音でなされるコンサートも、目をつぶると音楽になる。
一見馬鹿げたことをしているようでも、ふと目を閉じると自分の知っている古典芸能の世界と
結びついたり、違和感のない音楽に変わっていたり…不思議でしたね。

こういうのは元々嫌いじゃないんで、楽しめました♪
表現方法って、ホント色々ありますね!

「天守物語」

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1995年
監督:坂東玉三郎
音楽:唯是震一
原作:泉鏡花

出演:坂東玉三郎、宮沢りえ、宍戸開、島田正吾、南美江、市川左団次、隆大介

★★★★
坂東玉三郎得意の演目だ(私は観た事ないが)。
白鷺城に魔物達と暮らす富姫とそこへ迷い込んだ若侍の恋物語。
これはまさに歌舞伎だ。坂東玉三郎は本当に芸達者なんだな…。艶があるし、台詞回しも見事。
さすがは歌舞伎の舞台で活躍しているだけあって流麗なしゃべり。長台詞でも耳に心地良い。
宮沢りえも可愛らしいが、玉三郎が美しい。
う〜ん、本当に美しい…。

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