インタビュー

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この映画の原作『子ぎつねヘレンがのこしたもの』の著者であり、獣医の竹田津実先生のインタビューをお届けします。

Q1:先生の著書である「子ぎつねヘレンがのこしたもの」が映画化されるとお聞きしたときのお気持ちをお聞かせください。

竹田津:最初話を聞いたときにアニメの話だと思いました。ご存じの通り、目が見えない、耳が聞こえない、実在のヘレンもすでに死んでいますし、そういう動物を現場に持ち込むことは普通ないものですから、この話がアニメでないと聞いたときはビックリしましたね。難しいことを考えるな、と。今回こうやって上手く映画を作り上げましたがやはり、キツネのことをよく知らない人が挑戦したから上手くいったんだと思いますね。


Q:逆によく知っていると?
竹田津:最悪のことばかりを計算してしまいますからね、「こうなったらどうしよう」なんて考えてばかりしておそらく前へ進めませんでしたね。


Q:何も知らないからチャレンジが出来たわけですね。
竹田津:そうでしょうね。上手くいくとは思いませんでしたから。少なくとも2年はかかると思ってましたが、予定通り撮影が終わったので驚きですね。

Q2:撮影中、現場で何かアドバイスしたことはございますか?それはどんなことでしょうか?
竹田津:ぼくはB班と言われる野生のキツネを撮る人たちにはいろいろアドバイスはしましたけど、セットでの撮影では何一つ言わなかったですね。基本的にボクが言うと僕自身に思い入れがあって、撮影にブレーキがかかると思いましたので現場での発言は控えようと思っていました。

Q3:映画では奥様の代わりに太一という少年がヘレンの”サリバン先生”を演じていましたが、太一くんのサリバン役はいかがでした?
竹田津:本当によかったですよ!シナリオをもらったときに、原作とはかなり違っていて、僕ら夫婦だけの物語じゃないですか。映画と原作はこんなにも違うものかと最初は思っていたんだけれども、自分たちが考えた事っていうのは映画の中にも入っていまして、特に子供はうまいですね。大人だったらつまらないことを考えて行動するんだけれども、実に自然だったからよかったですね。


Q4:先生を大沢たかおさんが演じていましたが、いかがでした?
竹田津:男っぷりがイイですね(笑)。スマートです。だからボクの友達が「あんなにいい男か?」って言うんですよ。ボクも獣医という技術屋なんだけれどもこういう風に伝えたいことを彼は自然に伝えてくれるんですね。非常によかった思います。ぼくはこの獣医という仕事をけっして楽しんでやっているわけでもないし、自分の使命感に燃えてやったことはないんですよね。子供達が助けてくれという信号に応えていることが多かったものですから、半分は困りながら、半分はブツブツ言いながら、この仕事をやっていました。しかし獣医としてやる仕事があるというのはいいですね。ボクはあれ(大沢さん演じる矢島医師)以上のことはできません。彼にはもう一回獣医の役を演じてほしいですね。


Q5:キタキツネを長い期間見てきて、キタキツネの親子を通して我々人間が学ぶべき点はなんでしょうか?
竹田津:親子関係というのは、理屈じゃないですよね。理屈じゃなくて自然にやる、本能と言えばそうなんでしょうが、我々人間は本能的と言われるものに軽蔑するところがあるんですよ。だけど、ボクはそういう本能的なところが非常に大事だと思うんですね。キツネの親は子供達に対して優しい面と厳しい面とがあって、「ダメなものはダメ」と、これは本当にはっきりしつけているんです。だけど理屈だとそのダメなものが解釈によってそうではないように思えるようなことが人間の世界にはいっぱいあるわけです。だから子供達がとまどってしまうわけですね。だから、ダメなものはダメだということがボクは非常に大事だと思うんですね。こういうことが何故人間は理屈をつけて語らなければならないのか、そのもどかしさを覚えますね。キツネの世界にはそれがまったくありません。人間の社会にも本能的なところが多々あって、昔は親がたくさんの子供を抱えていたから理屈を考えていたら間に合わないことが多かったわけです。だから、「ダメなものはダメ」というハッキリしたものがあったわけじゃないですか。結局それが良い社会を維持できた原因の一つだと思うんですよ。でも今、それが急速に崩れているところを見ると理屈じゃない、ダメなものはダメなんだよというキツネの世界を人間は学んでほしいと思います。


Q5:これから映画をご覧になる皆様にメッセージをいただけますか?
竹田津:野生動物というのはわれわれからとても遠い存在ではなく、我々の隣人だということがこの映画を通じて分かっていただければなと思いますね。
隣人というのはいつも隣にいてお互いに少しずつ迷惑をかけながら、人間も迷惑をかけるし、むこうも人間に迷惑をかける。お互いにそれは仕方がないなという気持ちで生活をしていくことが出来るんだということを分かってほしいですね。

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