kohno-fam 河野博光デザイン記

人とひとの出会いから 多くの思い出が できました

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回想 その3

イメージ 1

「河野さんですね。スーチンから、聞いておりました。ただいま、スーチンは、別の打ち合わせ中なので、すぐ戻ってきます。ゆっくりご覧ください。」
またまた絶句。 ああ この娘は、スーチンドロンと同じように、綺麗な日本語を学んだモンゴルの女性なんだ…と感心した。
(後日分かった。この女性がスーチンドロンの愛妻と成った=日本人女性、卜部智津香さん。我が家族は…チズカちゃん。と呼んでいる。)

ソビエト連邦崩壊の前年…ゴビ砂漠の北。外モンゴル(ゴビ砂漠の南、内モンゴル=中国内蒙古自治区、首都フフホト)は、ソビエト連邦からモンゴル共和国として独立。さらに、自由主義国『モンゴル国(首都ウランバートル)』と成った。そして『モンゴル国』は、長年強要されてきたロシア系キリル文字から独自の民族文字を復活出来る事になった年。
※ モンゴルの人々は、ソ連と中国に分かれながらでも、仲が良い。流石、ユーラシア大陸を治めた人達だ。

モンゴル書道の肉筆。左からの縦書。
一本の青竹がすっと伸び、竹林に雀が飛び交う様な。
文字と行間。そこから織り成す、なつかしさ、不思議な美。優美さ。
おもわず、受付のモンゴル女性に
「すみません。この文字を読んでいただきませんか。」と声を掛けた。
「はい。少々お待ちください。」との返事。
もう一人、すらっとしたモンゴル女性を伴って傍に来てくれた。
なかなかの美人。読んでもらった。また絶句。
詩吟の様な、雅楽の様な、民謡の様な、漁師歌の様な…音調、リズム。
一瞬、僕は宇宙から地球を観ている自分になってしまった。
気を取り戻して、
「この書に書かれている、意味をおしえてください。」
内容は、もう、まるで
老壮、孔子、孫子、孟子、禅、哲学、民の唄、祈り… 語りつくせない感覚に陥ってしまった。吾が心、動乱。
(後日談。すらっとしたモンゴル女性は、スーチンドロンのお姉さんだった。)

「河野さん。お待たせしました。」スーチンドロンの一言に、
正気に戻った。

ロビーで、コーヒーを飲み、一服つけながら…
「そうか」 「そうだったのか」 「こうでした」 「こうだったんだ」
警備員から、「もう、閉館です。」 帰路につく。

路面電車の停留所。タバコに火を付け、一服。
日が落ちた、森と行く雲を眺めながら電車を待つ。
京阪三条駅に向かう、チンチン電車。
線路に響く、車輪の音が聞こえてきた。タバコの火を消しながら、電車の停車位置に向かう。地方路線らしく、電車を待つ人たちが集まっていた。可愛い女の子たちもいた。1輌の電車だったと思う。横長でクッションのあるモスグリーンの長椅子、余裕で座れた。ぼーっと、車窓の夕暮れの景色を見ながら、今日の出来事を振り返っていた。 眼の前の座席には、女の子たちが楽しそうに話している。
車窓は、もう暗くなり、外の景色は見えなくなった。電車の中の方が明るい。前の座席の女の子たち、どう見ても、先ほど会った様な… でも、会話が、完璧な大阪弁。 … なんとなく 眼と眼が合った。

  つづく


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