kohno-fam 河野博光デザイン記

人とひとの出会いから 多くの思い出が できました

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『古いアルバムから復元シリーズ』
土佐清水市下ノ加江『下ノ加江川の木陰にて』
1969年(昭和44年)作 油彩 F12号
母の実家の前を流れる下ノ加江川。川原に下りると、用水路に水を取り込む為の堰がある。流れる水は堰から落ち、その作用で深みになっている。小魚、天然の鮎、手長エビ、ウナギがいる。大きな木陰もあって、川風が心地良く対岸を眺め、ボーッとするのが良い。
海から戻ったときには、石鹸を頭から足まで塗り付け、ザッブーンとひと泳ぎ、これで風呂要らず。
昼のおやつは、手長エビを獲って、川原で針金に刺して焼いて醤油で食べた。網を張って、鮎を獲り塩焼きにしてもらった。
夜には、川に潜って、石から頭を出しているウナギを専用のギザギザ鋏で捕まえた。伯父が蒲焼にしてくれたのは、すこぶる旨かった。
景色全体が、光と風が川の流れと相まって、踊っているように見えた。

1969 砂浜と観音崎

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『古いアルバムから復元シリーズ』
土佐清水市下ノ加江『砂浜と観音崎』
1969年(昭和44年)作 油彩 P8号
この白き砂浜は、3才の時を蘇らせる。
浪打際でボーッと初めて、でかい海を見ていた。突然!三つ又槍を持った、褌姿で大きな一つ目の入道が波間から出現。ぼくは、凍りついた。
大きなイセエビを採って来てくれた伯父だった。
大きな一つ目は、水中メガネ。槍は魚を獲るヤス。泣きながら笑った。
…あれから、14年。
この絵をスッケッチした時が、白い砂浜を見たのが最後だった。中学校と海岸との間にあった松林は風情が有り、ゴミ一つ無く、潮風が心地良い綺麗な砂浜だった。
1976年頃には、松林は切り取られ、分厚いコンクリート壁に囲まれ、2000年頃には、砂浜では無く、分厚く土が堆積し雑草が増え、見るも無残な、荒涼とした姿に変貌していた。

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『古いアルバムから復元シリーズ』
土佐清水市下ノ加江『高台から観音崎を望む』
1969年(昭和44年)作 油彩 F12号
土佐清水市下ノ加江、小学校の裏山の高台、母方の墓地がある所。ここからの眺めが良い。下ノ加江川の河口、港、観音崎の灯台、白い砂浜、土佐湾から足摺岬方面が見渡せる。
この港近くには、船大工の伯父、漁師の従兄弟、鰹節製造所を営む伯母も居た。
この辺りの田んぼが夏なのに黄金色をしているのは?
2期作で刈入れ間近の稲の実り。秋の収穫に備え、盆過ぎに2期目の田植えが始まる。
滞在中の大半は、毎早朝、漁師の従兄弟に沖へ漁に連れて行ってもらっていた。ソーダカツオ、天然ハマチ、シーラ…。トビウオが波頭から滑空して飛んでいく、始めて見た、感動だ。
船上で釣りたての魚をさばいて食べる漁師料理は、格別だった。

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『古いアルバムから復元シリーズ』
世界人権宣言ポスター 奈良県(2年連続)金賞
1969年(昭和44年)作 B2判 ポスターカラー
朝鮮戦争は、1953年に休戦状態に。
ベトナム戦争は、1955年に勃発。
第二次世界大戦は、1945年8月広島・長崎原爆と共に終結。
もう世界から戦争は無くなったとばかりの…教育を受け育ったが…、ベトナムでは戦火が続いていた。
このポスターを描いた年、アメリカから広島・長崎原爆投下と被爆状況を記録したフィルムが返還され、TV放映された。あの悲惨な情景の映像は、痛烈に心に突き刺さった。

1969 とよ子の肖像

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『とよ子の肖像』
生駒高校3年の時、毎朝、一分(いちぶ)駅の小さな雑貨屋の横で僕を待っていてくれる彼女が「こうのくん」と現れた、とよ子ちゃん。駅から高校まで 徒歩約20分 が こころしずかな時間だった。全く美人では無い。
クラスは違ったけれど、知性派、新聞部の女性だった。僕は、美術部と掛け持ちで新聞部の見出しのレタリングや挿絵を手伝った。おかげで、高校最終年、遅刻・ズル休み無しの皆勤賞。
※この絵は、押川君と二人展を決めてから、夢に とよ子ちゃんが 紅い丸首のセーターを着た姿で見えた その印象を描いた作。卒業後、この絵をキャンバスから剥がして彼女に渡した。僕の恋は、また終った。彼女の申しわけそうな顔が浮かぶ。知恵者Y君(新聞部部長)が後日話してくれた、新聞報道の仕掛けを企んで、僕に仕掛けた事だった。


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