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モンゴル衣装の幼児達と、なんと可愛い保母さん達が…
いまか、いまかと門前で待っていてくれた。
一息、撮影が終わって、日本人一行が居る部屋に辿り着いた。
お茶を頂こうとしていたら… なにか、保母さんと通訳が慌ただしい… 「何か、あったんですか?」と通訳を通じて、尋ねてみた。その答え。
「園児の一人が、ぼくは写真を写してもらえなかった、と泣いている。」
即「その教室へ連れて行ってください」
園長先生の歓迎の挨拶中だった。
カメラを抱え、その子の居る教室に駆け込んだ。通訳も一緒に走った。
僕は、一呼吸… 日本語で、元気よく
「みんな。こんにちは。元気ですか。日本から来ました。写真を撮らせてください。」 突然、僕の乱入にもかかわらず。担任の保母さんも児童たちも、自然に笑顔で迎えてくれた。
教室全体の園児みんなが入る位置から1枚写した。
おぅ、見つけた。
さっきまで 泣いていた子。 眼が赤かった。
一番前の席に居た。その少年の前からシャッターを切った。笑顔がもどった。(帰国後、フィルムを現像した。この子は、保育園の門前で、とてもきれいな保母さんに手をひかれていた子だった。僕は、その時、歓迎の渦の中、松本氏と撮影をしていた。綺麗な保母さんと手をつなぐ児童を撮影した。取材班のカメラ位置は、同じである。その瞬間、彼は、日本人一行が建物の中に入るのを見届けているのである。横顔がとても愛らしい…確かに、彼の真正面からシャッターを押さなかった。御免。松本氏と僕は撮影機材を抱えながら走った、日本人一行が入った部屋を探すのが精一杯だった。… あの少年にもう一度会ってみたい。)
応接室に戻った。
ちょうど、コンサートの始まる時間だった。
各教室から、保母さんが園児を連れながら集まる。ダダをこねる子をなだめながら。
懐かしい… とても、懐かしい。
コンサートホールの場所は、保育園の一階、応接間のすぐ横。2階まで、吹き抜け。2階の回廊に上がれる階段がある、2階の回廊には、小さな窓それ以外に何もない。写真スタジオの照明係りの位置である。撮影場所には最適である。ささやかな空間。その1階のフロアーの隅に、なんと、なんと… 給食の調理室。地元のお母さん達が児童の昼食を造っている。懐かしい、いい匂いだ。ちょっと覗いた、「これ、どうぞ」「いいのですか」
僕は、ただただ日本語しかしゃべれない…が、そっと日本語が判る女性が、いつの間にか付いていてくれた。理解できた。一口頂いた。美味い。暖かい。嬉しかった。
コンサートが、小さなフロアーから始まった。
つづく
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