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2009年7月1日 宇宙の生活も107日を越えました。 微小重力の環境下では、地上にいるときのように1G の重力の下で体を支えるための負荷が骨に掛かりません。 そのため健康体であっても、高齢者の骨粗鬆症患者の約10倍の速さで骨のカルシウム成分が骨から血中や尿の中に溶け出します。 これまでの長期滞在をした宇宙飛行士研究のデータによれば、大腿骨や腰椎の骨密度は1か月で平均して約1.0〜1.5%のペースで減少することが指摘されています。 また、カルシウム成分は尿路結石の原因にもなります。 軌道上で私たちは、トレッドミルや自転車漕ぎ装置、筋力訓練装置で毎日約2時間の運動を行っていますが、軌道上での運動だけでは骨密度の低下は防げません。 地上での骨粗鬆症に対する治療薬として使われているビスフォスフォネートと呼ばれる薬がありますが、私は今回のISS長期滞在で、ビスフォスフォネート剤を宇宙で定期的に服用して、飛行前後での骨密度の変化を調査し、宇宙での骨密度低下を予防するための日米共同の研究に被験者として参加しています。 ISSでの宇宙長期滞在や今後の火星有人飛行などに向けても、骨密度低下の予防や対策の研究はとても重要ですが、骨密度低下の抑制は、地上で骨粗鬆症に苦しむ多くの方々にとっても重要な研究テーマだと思います。 (ニューカレドニア上空にて) |
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