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スペースシャトル「エンデバー号」は、日本時間7月31日(金)23時48分に、フロリダ州NASAケネディ宇宙センターに着陸。 日本時間3月16日8時43分のディスカバリー号の打上げから、137日15時間05分の宇宙滞在が無事に終わりました。 着陸の画像はこちらでご覧いただけます。 エンデバー号の着陸 (提供:NASA) |
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スペースシャトル「エンデバー号」は、帰還に向け最終準備に入りました。 エンデバー号は、アメリカ・フロリダ州にあるケネディ宇宙センターに、日本時間の今夜、31日(金)23時48分に着陸する予定です。 帰還の模様は、インターネット番組「宇宙教育テレビ」でライブ中継(23時〜24時30分)されるほか、NASA TV でもご覧いただけます。 エンデバー号のフライトデッキにて |
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国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟の組立てを締め括るミッションである、スペースシャトルエンデバー号によるSTS-127(ISS 2J/A)は順調に進んでいます。 このフライトでは17日(金)のISSとのドッキング後、複雑な船外活動とロボティクスによるISS組立作業が連日続きました。 19日(日)には、エンデバー号の貨物室に載せて打ち上げられた「きぼう」の船外実験プラットフォームをISSのカナダアーム2を使って「きぼう」の船内実験室に取り付けた後、つくばの地上管制局からの遠隔コマンドによりその起動を行い、「きぼう」が完成しました。 今回取り付けた船外実験プラットフォームは、ISSでの無重力環境に加え、宇宙空間に曝露された特殊な環境を利用した様々な実験や観測を行う能力を持つ設備で、地球や天体の観測、宇宙環境の計測、通信や材料の分野を含む理工学実験などに活用できます。 1985年に日本がISS計画に参加して以来24年になりますが、昨年3月の土井宇宙飛行士らによる「きぼう」の船内保管室の取り付け、同6月の星出宇宙飛行士らによる「きぼう」の船内実験室とロボットアームの取り付けに続いて、つくばやヒューストンの地上管制チームの皆さんと力を合わせて「きぼう」の軌道上組立てを完了することができたことを本当に嬉しく思います。 長年に渡って開発そして運用に参加なさった多くの方々のご苦労の結晶として、世界に誇れる優れた有人宇宙実験施設である「きぼう」が無事完成したのだと思います。 「きぼう」の船内実験室の窓から見える船外実験プラットフォーム 21日(火)には、今度は「きぼう」の船外パレットの取り付けをISSのカナダアーム2を使って行いました。 そして23日(木)は、船外パレットに載せて宇宙に運ばれてきた2つの観測装置と通信装置を、「きぼう」のロボットアームを使って「きぼう」の船外実験プラットフォームに取り付けました。 2つの観測装置とは、宇宙の彼方から届くX線を、大きな視野で観測する「MAXI」と、人体や電子機器に影響を与える宇宙放射線や材料を劣化させる原子状酸素など、ISSを周囲の環境を観測する「SEDA」です。 この作業で活躍したロボットアームや、装置の取り付け機構、通信機器、観測装置などは全て日本が開発したメカです。 初めて宇宙で使用されたメカもありましたが、開発技術者や運用を担当するフライトコントロールチームの方々と軌道上クルーの間の完璧なチームワークのおかげで取り付けを終えることができました。 私も宇宙飛行士になってから「きぼう」のロボットアームの開発にも参加してきましたので、そのロボットアームを実際に宇宙で使って行う組立て作業を担当できたことは本当に夢のようです。 22日の日食をご覧になった方もいらっしゃると思いますが、ISSからは軌道の位置の関係で、皆既日食は残念ながら見えませんでした。 皆既日食が確認できた地域から約2000km離れた場所を通過した際に、太陽光反射が弱くなっているように感じられた地表面が見えた程度でした。 宇宙滞在も137日目を迎え、着陸までもうひと踏ん張りです。 完成した「きぼう」日本実験棟 (写真提供:NASA)
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日本時間の7月29日に、スペースシャトル「エンデバー号」は国際宇宙ステーション (ISS)から分離し、帰還の途につきました。 133日滞在したISSに別れを告げ、クルーたちと挨拶を交わす 帰還は日本時間の7月31日深夜の予定です (写真提供:NASA) |
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およそ4ヶ月半の宇宙長期滞在を終えて、まもなく地球に帰還する若田宇宙飛行士。 日本時間の7月26日に軌道上記者会見が行われました。 記者会見の様子はこちらでご覧いただけます。 STS-127/第20次長期滞在クルー合同記者会見 若田宇宙飛行士の日本語での回答を紹介します。 <地球に帰還した後のリハビリ> 帰ったあと、45日間のみっちり詰まったトレーニングメニューがあり、それに従ってリハビリをします。身体に無理をせずにインストラクターの指示に従って、しっかりと体調を整えていきたいと思います。 <国際宇宙ステーションから離れること> 本当に名残惜しい感じがします。ここにいるSTS-127のクルーと一緒に「きぼう」の組み立てを完成するという仕事を担当させてもらえたことに、本当に感謝しています。「きぼう」は、ここにいる13名のクルー(STS-127と第20次長期滞在クルー)、筑波、ヒューストン、モスクワ、ヨーロッパのケルン、ミュンヘン、モントリオールにある各国のコントロールセンターの皆さんのチームワークがあって完成したと思います。 この4ヶ月半、全力でマラソンを走り抜く事ができたと思いますので、思い残すことなく地球に帰れると思います。 <匂わない下着> 最初の2ヶ月間くらいずっと着用していましたが、特に匂いもなく、周りのクルーから文句も出ませんでした。非常に快適に、着けている本人も周りのクルーにとっても非常に快適な着用ができたのではと思います。 参考:JAXA宇宙オープンラボ インタビュー「宇宙で快適な衣服は福祉の現場でも快適」 <帰還後にまず行きたいところ、食べたいもの> 宇宙ステーションにはお風呂がないので、日本の温泉にゆっくりつかりたいと思います。また、ここには生鮮食料品というのがありませんので、お寿司や冷やしたぬき蕎麦を食べたいと思います。 <国際宇宙ステーションへの日本の貢献度> 「きぼう」の船内実験室だけを見てみても、国際宇宙ステーションにある実験棟の中で一番大きいんですね。そこには素晴らしい窓が2つありますし、今回取り付けた船外実験プラットフォームでは、無重力だけでなく、宇宙の曝露された空間における、例えば、高真空という宇宙特有の環境を使った実験ができます。そういう意味では、「きぼう」が提供する実験の能力というのは、世界に誇れるものだと思います。 まさに船外実験プラットフォームが取り付けられて「きぼう」が完成したことによって、実験能力が格段に伸びたと思います。「きぼう」というのは日本が世界に誇れる宇宙の家であり、実験室だと思います。 <2016年度以降の国際宇宙ステーションの運用> その件についてはクルーで何度も話したことがあります。国際宇宙ステーションの実験施設は素晴らしいものです。この素晴らしい実験能力を維持したまま、クルー6名で運用していく時間が延びるということは、実験の成果をさらに大きく出して伸ばしていくためにも、とても望ましいのではないだろうかとクルーはみんな思っています。そして、私もそのように思っています。 <筑波の「きぼう」地上管制室> 筑波の管制室に限らず、世界の管制チームの皆さんがてきぱきと作業をしてくれたと思います。筑波の皆さんと交信する機会が多かったんですが、ちょっとしたトラブルがあっても、本当に細かくクルーをフォローアップしてくれて、てきぱきと対応してくれました。「きぼう」のハードウェアを作ることはやはり非常に難しいのですが、宇宙ステーションの中で何人も住んで生活をしていくという複雑なシステムを安全に運用していくというのは、それにも増して難しい作業だと思うんですね。 そういう意味で、この1年間、「きぼう」が組み立て始められてから大きな問題もなくここまで運用してきたというのは、まさに筑波にあるフライトコントロールセンターの皆さんの素晴らしいチームワークの成果だと思います。私たちは彼らを信頼していますし、彼らもクルーを信頼してくれていると思っています。 <宇宙から見る地球> やはり、地球はいつまで見ていても見飽きたりないなあという印象を持っています。地球の環境保護はいろいろなところで議論されていますけども、多くの方々にこの美しい地球、蒼い地球を見てもらい、それで、地球の環境を守っていくということを一緒に考えてもらいたいと思います。やはり世界の宇宙飛行士がここに集まって、この宇宙ステーションから見る地球の美しさと、その感動を多くの方に発信することによって、地球環境の気運を高める力にもなるのではないかと思っています。 <宇宙で使う日本製の機器> 初めて宇宙で使うメカが今回は多かったです。特に、STS-127の飛行9日目では、日本製のメカがすべて活躍して動いたわけですね。それで、初めて宇宙で使う道具というのが結構あったわけです。多少、地上で予想できなかったことが実際に起きましたが、そのトラブルを即座に、地上の筑波の管制室の皆さんが問題を解決して、我々に瞬時にてきぱきと指示を与えてくれました。「きぼう」のロボットアームも初めて操作するものでしたが、全体的に見ると非常にスムーズに運用が進んだと思っています。 <スペースシャトルによる帰還> 耐熱タイルの検査も非常に順調に終わっていますので、シャトルによる帰還については全く心配していません。私は今回の打上げの時に、9年前の宇宙飛行の時にも乗ったディスカバリー号に搭乗しました。そして、1996年に私が初めて宇宙へ行ったときに乗ったのがスペースシャトル、エンデバー号ですが、今回はそのエンデバーが私を迎えにきてくれたわけです。とても懐かしい気持ちでエンデバーに乗って地球に帰還できることを非常に嬉しく思っています。 <宇宙滞在中の家族との交信>
宇宙ステーションでの毎日の仕事を「マラソンを全力で走る」という表現を使わせてもらいましたけども、毎日その厳しいスケジュールをこなしながら体力の限界に近い状態で走り続けているときに、ふと家族、妻、子供、母親や弟と電話で話すような機会がありました。その時にやはり、本当にオアシスを見ているような感じで心がほっと落ち着くような気持ちになったのを覚えています。 |







