ブログを終了致します。

今までありがとうございました。

全体表示

[ リスト ]

イメージ 1

2006年の過去記事を引っ張り出して、当時の恋愛を振り返っているのよね。明らかに暇でしょ。
過去の記事は2007年に突入して、色々あったようで何もなかった、アタシとテツヤ君の物理的な環境に変化があったの。

2007年1月14日  恋するオネエ様

いつも通りのコーヒーに今日だけ砂糖を入れたのは、きっと寂しい気持ちに負けそうだったからだわ。

アタシの隣りに黙って座ったテツヤ君は、小さな声で俺のおごりと言って温かいスコーンを渡してくれたの。こうやって二人でゆっくり話すのがあまりに久しぶりで、どちらからともなく、俺達いつからこんなに忙しくなったんだろうって…ぼんやり道行く人を眺めながら話し始めたわ。

アタシがテツヤ君と出会った当初、アタシはサボる事に命を賭けた普通のリーマンで、テツヤ君は仕事どころか何にも生き甲斐を感じる事のできないダメなサービスマンだったの。お互い、表面だけは人並み以上にしっかりした人を取り繕っているのに、これ以上の功名も進歩も望んでいなかったわ。当時のアタシは間違いなくテツヤ君見学の為だけに出社していたしね。

道行く人たちが足早に目の前を通過していく姿を眺めながら、アタシは温かいスコーンを一口だけかじったわ。「もう要らない」突き返したスコーンを食べながらテツヤ君が言ったの。「初めて話したのっていつだっけ?」

あれは春よ。桜が風で散り出した日、花びらが辺り一面を桃色に染めていたもの。一生懸命に咲き誇った末に散ってゆく、その美しさに浸ったわ。乙女ね、アタシも。その乙女が「辰だ!」っていきなり干支の話をしたのよね。「俺も辰っす」。一つ年上の優しい笑顔は、アタシの嘘にちょこんと頷いたわ。夏は初めて二人で飲みに行ったの。翌日に控えた、テツヤ君と彼女の鎌倉デートのコースを一緒に練ったわね。秋から仕事の話を真剣にするようになって、冬にはイタズラやタックルを互いに仕掛ける間柄になったわ。クリスマス直前のテツヤ君の30歳の誕生日に、飲みに誘われたの。感激だったわね。俺の三十路を祝って下さいよ、って。嬉しくて昇天しかけたのが昨日のようよ。何故かヒトミの野郎も居たけれど。あいつ、毒を盛っても死ななくて最後まで居座っていたの。しぶとい女ね、マジでファックだったわ。

ほとんど毎日話したよね、テツヤ君が懐かしそうに言ったからアタシも急に切なくなったの。ほとんど毎日、話すきっかけを探していたのよね…。明日からはそんな心配をしなくていいのね。行きたい時だけ行けばいいのね。テツヤ君の姿を遠くから確認しなくても、食べたくもないスコーンを買わなくても、わざわざ雨の中行かなくても…。もう全部、しなくていいのね。アタシのストーカー行為、封印していいのね。

テツヤ君は明日付けで転勤するの。二人で何度も語りながら見たこの風景を、もう並んで見ることは出来ないわ。この道は、桜が満開になるとすごく綺麗なのに…それがアタシの住む世界では一番美しい風景なのに…。風で桜が美しく散る頃は、また一人で桃色に染まった道路を見渡すのね。昨年よりもキレイだったら、余計に寂しく感じるはずよ。

「仕事辞める気なんてないよね」はにかんだような笑顔でアタシに聞くから、「辞めるわ。今から退職手続きよ」って答えたくもなったけれど、真面目に答えたわ。「ない」。そしてすぐに聞き返したの。「テツヤ君は?」

少年のような澄んだ目で「もう大丈夫」と言って、アタシが独占したかった素敵な笑顔を向けてくれたわ。成長したわね、アタシたち。今の二人は、働く事で自分を高めて行きたいという強い意識や、仕事を通じて新しい発見をしたいという目的があるの。お互いの背中が遠くならないように、切磋琢磨したと思うわ。今も、テツヤ君と交わした色々な約束が勇気となって、アタシを強欲なまでに働かせているの。

「もしも辞めたくなったら言って。俺が雇うから」テツヤ君は冗談っぽく言ったけど、アタシは真顔で頷いたわ。「売上伸びなかったら言って。店中の物、全部買い占めてやるから」今度はアタシが冗談っぽく言うと、テツヤ君は真顔で頷いたわ。
離れても、本当に困った時は頼り合う。そして助け合う。そして愛し合う…あら、最後のは願望ね。せっかく、いい感じに書いてたのに、裸を想像しちゃったら、ふざけちゃったわ。真っ裸のテツヤ君が仁王立ちしている姿がパッと出てきたんだもの。ごちそうさまでした。

あんなに重い水車が水のチカラでゆっくりと回るように、アタシはテツヤ君を回す水になれたら、と思ったわ。その水が小川に流れ、もう二度と水車と交わる事が出来なくなっても、たった一度、水車が回るきっかけになれたなら、アタシはそれで満足よ。この先、沢山の水が幾度となく水車を押して、いつしか水車が回っているのが当たり前の光景になって、それっきりアタシを思い出さなくなっても、それでいいと思っているわ。テツヤ君には、いつまでも回っていて欲しいもの。

「さて、時間だ。じゃ、頑張って」アタシの口から出たとは思えないくらい、あっさりとした言葉が軽い口調でスラスラと出たわ。席を立つと、この足は勝手に店から遠ざかろうとしたの。本当は時間だってまだまだあるし、話したい事も沢山あるわ。それに…それに…。

明日からはもう会えないのに、声を聞く事も最後になるかもしれないのに、それでもアタシの足は止まらなかったわ。握手をする事も手を振る事さえもしないまま、体は黙ってテツヤ君から離れていったの。ちょっとだけ動かす事のできた左目で、最後に見る事ができたテツヤ君は、アタシの大好きな笑顔でも凛々しい真顔でもなかったわ。ただ黙って、頭を下げていたの。

こみ上げてくる想いは胸に秘めたまま、テツヤ君の横を通り過ぎたわ。

振り返らないと決めた通い慣れた道のりで、手に持ったコーヒーを口に含んだわ。今日だけ砂糖を入れたのに、寂しい気持ちに負けたくなかったのに、今までで一番苦い味がしたの。季節はずれでも桜が咲けば少しは気持ちも紛れるのにね。

何気なく寄ったあの店にテツヤ君が居てくれて良かったわ。
何気なく蛇口をひねったら、思っていた以上に沢山の水が出て、アタシは回り出す事ができたの。
背筋の伸びた後ろ姿も、整えられた黒髪も、少し汚れた革靴も。
テツヤ君の面影は、アタシを少し寂しくして、すごく元気にしてくれるわ。

この先ずっと、二台の水車が、くるくると回り続けますように…。

飲み干したコーヒーの紙カップの底に、溶けないままの砂糖が溜まっていたわ。
苦いわけよね。
苦ければ苦いほど、最後に砂糖は残っているものよ。
あんなに綺麗な桜だって、散る姿が一番美しいし。


がんばってね、テツヤ君。

二度と書けないと思うわ。
こんなに恋に不器用になる事なんて、きっとこの先は無いもの。でも、人生が長いものであるならば、あと1回くらいは、こういう切ない気持ちに満たされたいわね。
老いらくの恋に目覚める日が来るまで封印よ。

いつか恋愛を語る日が来る時は、またブログで詳細を報告したいと思っているわ。
楽しみに待っていてね。
「恋するオバア様」

閉じる コメント(16)

切なーい
それよりも、この文章力に脱毛…いや、脱帽だわ。
直木賞狙ってみたら?
はぁ〜恋っていいわね。身を焦がすような恋はぶっちゃけもうしたくないのよ。だって、ほら?私って身を焦がすどころか瀕死の大火傷しちゃうタイプでしょ?
ゆっくりと優しく力強くまわってくれる苔がはえちゃうような水車を探すわ。
水はね、循環型よ

2010/2/22(月) 午前 11:38 [ サザエ ]

素敵ね〜。本当に素敵だわ(´▽`*)文章を読んでるのに、その情景が映画のように「絵」が頭の中に浮かんで来ちゃうんだもん!こんな文章は、本当にオネエ様にしか書けないと思う。
顔はジョニーに似てイケメンだし、性格は明るくて優しくて、とっても才能豊か。どこも非の打ち所がないじゃない。あなたって、本当に史上最強のオカマね!も〜、羨ましいわ〜。

あ、でも、たった一つだけ欠点があったわね!
そう、それは、紛れもなく「変態」だっていう事よ。これだけは唯一・・・私と一緒♪キャハハ★

2010/2/22(月) 午後 2:06 [ × ]

顔アイコン

ちょっと!何よ・・・オネエ様。こんな素敵な記事を書いちゃって!!
私、何気に感動したよ。だってオネエ様って人のためにも労を惜しまないタイプの人間って言うより、本当に思ってる人には尽くせるタイプなのね。古い言い方だけれど、間違いなく「あげまん」よっ!!
オネエ様のお眼鏡にかなった人は必ず良い方向に向くんだよ。サザエさんもきっとその一人だよ。そう、オネエ様は「水」なんだよ。人や動物に潤いを与え、食物に栄養を与える力。そしてたまに大洪水で破棄する力も持ってるのよね(笑)
私もオネエ様の水で長年使われていない古びた重い水車を、じんわりでも良いから動きだせる力を与えてほしいわ♪

2010/2/22(月) 午後 10:08 ikataco18

・・・・切ないねぇ・・・・(T-T) ウルウル

恋はドキドキしたり嬉しくなったりする反面
苦しくて辛い時もありますよね
心がいつも悲鳴を上げて泣いているような気持ち
こんなに辛いなら止めればいいのに
って思ってもまた誰かを好きになって…
まったく人間ってーヤツはぁー!

テツヤ君とおねぇ様きっと良い関係だったのね、お互い刺激しあってより一層高みを目指して進歩(前進)して、神様が2人共もっと自分を磨きなさいってめぐり逢わせたのかもしれませんね
つかおねぇ様「あげまん」なの!?私も「あげて」欲しいわ!!

2010/2/23(火) 午前 1:11 ロドリゲスマギー

やだー、よっちゃまったら〜。オネエ様は、「あげちん」よ!(●´ω`●)ゞむふふふふ〜♪

2010/2/23(火) 午前 2:50 [ × ]

顔アイコン

何だか切ないわ(T_T)
こんな控えめな恋って小説みたいです(T_T)
人を好きになると、胸がギュっって苦しくなったりしますよね(T_T)
姿を見るだけでいいって思うのもわかります。。。
私もそんな恋をしたからオネエ様の気持ちわかります(T_T)
今まで生きてきた中で、本当に好きになった人が旦那意外にもう一人。。。
今でも忘れてないです。
何もかもが初めての気持ち&初めての経験で、好きといわれ本当に幸せな気持ちにもなりました。
でも私は二股かけられてたのです。。。
初めて会ったときは彼女がいること知らないで。。。

2010/2/23(火) 午前 11:07 FUJIKO

顔アイコン

でも好きになってしまい手遅れ。
好きだと言われてどうしようもなく自分の気持ちを抑えきれなくなって(T_T)
最後は彼女を選んでしまってもいい。
私はこの人のそばに入れるだけで幸せと思っていた日々。
実際離れてしまった時、ご飯ものどを通らなくて
毎日外を見ては泣く日々で。。。
トラックを運転していたので国道沿いに建ってる部屋から
いつも通り過ぎていく車を見てました。
もしかしたら通るかも。。。って。

この記事読んで、その頃を思い出してちょっとキュンとしちゃいました(T_T)

2010/2/23(火) 午前 11:07 FUJIKO

サーさん、切ないのよね。あの時のアタシ。
今思うと、ぞっとするわよ、こんな時期があっただなんて。でも、身を焦がすような恋って必要よね。サーさんは、そうねご自身でも書いていらっしゃるけれど、身を焦がすどころか、身を滅ぼすものね、笑。
でも、本当にね、今の時代はリサイクルだから、戻ってみるのがシックリくるのよね。新しい誰かを探すよりも。
そういう訳で、アナゴに1票よ。

2010/2/23(火) 午後 0:07 koi*ne1**7

ゆうきちゃん、アタシ、紛れもなく変態ランキングでは負けるわ。
敵うわけがないもの、年季も入っているし。アタシはフェイクの変態だけど、ゆうきちゃんは正真正銘だし。
で、ジョニーは封印してよ。いやよ、アタシ、あんな滑るカミングアウト。よっちゃまも好きだけど、ランビエール派。アタシね、よっちゃまとは好き嫌いが合うのよ。ゆうきちゃんとは逆だけどね。ウフ。

2010/2/23(火) 午後 0:11 koi*ne1**7

よっちゃま、アタシは世に蔓延る下水なのよ。でも、それでもいいわ。本当にね、時代はリサイクルだから、下水だっていつか浄化されるでしょ。それまでは悪臭もするし見栄えも悪いけれど、それでも水車を動かせるはずよ。
でも下水で大洪水って、世の中でもっとも恐ろしい事の1つね。気をつけなくちゃ。
ちなみに、あげまん発言だけど、あげかさげかは別として、マンは正解です。

2010/2/23(火) 午後 0:13 koi*ne1**7

司郎ちゃん、きっとよ、きっと。良い関係を築けたと思うの。
今はどうだか知らないけれど、お元気そうである、という情報だけは掴んだわ。
でも、つらくてもまた人を好きになる、それこそが人間の美しい生き方なのよ、きっと。
同じ過ちを繰り返すって、きっと綺麗な事なのよね。他人は「勉強しないんだから」なんて簡単に言うけれど、勉強できてたらホモなんかやってないって話よ。赤字続きよ。
いつか(予定ナシ)、また誰かを好きになったり、心が張り裂けそうになったりする時が来るかもしれないわ。
来たら来たで大変だし面倒くさいし、ややこしいんだけど、来ないまま残り50年近く生きるのも、ちょっと寂しいわよね。
どうなっていくのかしらね、アタシたちの今後。
司郎ちゃんも、気を抜いちゃダメよ。縁のある男なんて、そこらへんに転がっているかもしれないんだから。

2010/2/23(火) 午後 0:20 koi*ne1**7

ゆうき先生、マンで大丈夫です。チンは使用いたしませんから。
でも、結局のところ、マンも準備万端だったのに、使用しなかったわね。
はあ〜あ、振り返ったものの、何もしていないようなもんよね。
無駄な1年だったわ。

2010/2/23(火) 午後 0:21 koi*ne1**7

フジコちゃん、アタシらはね、わきまえるって事が一番必要なのよ。だから、控えめにならないといけない時が多いの。
もう大変よ。自分の気持ちを伝えることができるって、どれだけ恵まれている事か、それを心の底から痛感しては空しくなるの。
そして、好きな男ね…。二股ね。
うん、それって悲しいよね。とっても辛かったと思うわ。
図書館の本みたく、明らかに共有だって知っていれば、話は別だものね。ほら、芸能人を好きになるみたく。
それで済めばどんなにラクかしらね。でも、それでお別れしたのね。。。

2010/2/23(火) 午後 0:25 koi*ne1**7

でもよ、そういう経験があったからこそ、旦那さんをまた心から好きになった時、旦那さんも心から好きになってくれて、大切にしてくれて、今はすごく幸せなわけだもの。
結果オーライなのよね。トラックを見ていて泣いていた日々も思い出よね。
過去の恋愛って、何かのタイミングで引き出しちゃうと、キュンとしたり、また旦那を心から愛するきっかけになったりするじゃない?
アタシもこれを書きながら、結構ジロウにひどい事をしていたのねって反省したもの。
やっぱり、結局の所は、縁の濃さなのよね。。。

2010/2/23(火) 午後 0:28 koi*ne1**7

恋愛もエコなわけね。じゃ、記事にしてみるとするか。

2010/2/23(火) 午後 9:46 [ サザエ ]

見てきたわよ♪
フレーフレー、サザエボン!!

2010/2/24(水) 午後 3:10 koi*ne1**7


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事