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今日は広島に日帰り出張。
帰宅して大島渚監督・脚本『青春残酷物語』(松竹、1960年)を観る。中古ビデオで、何と10円でした!松竹ヌーベルバーグと騒がれた作品の一つ。
女子高生の真琴(桑野みゆき)は中年男(山茶花究)の車をヒッチハイクして、レイプされそうになる。これを救ったのが大学生の清(川津裕介)。二人は結ばれ、無軌道な同棲生活を始める。
清には有閑夫人の愛人が別におり、真琴に美人局をさせるようになる。他方、真琴の姉(久我美子)は昔、社会改造の理想に燃えて青年医師(渡辺文雄)と恋に落ちたが破綻した経験をもち、妹に昔の自分の姿を重ね合わせている。父親(浜村純)は傍観者を決め込む。
真琴は妊娠し、もぐりの堕胎手術を受けるが、それを請け負ったのは姉の元恋人だった。真琴が一夜を共にした中年の金持ち・堀尾(二本柳寛)を清が強請ったことから、二人は逮捕される。
釈放後、清は自らの無力を悟り、真琴に別れを告げる。その夜、清は街のチンピラ(佐藤慶)との喧嘩で殺され、真琴も中年男の車から飛び降りて落命する。
撮影は川又昂、監督助手は石堂淑朗。
安保闘争が背景にあり、父の世代の無力と姉の世代の挫折が、若者の暴走と重ねあわされている。『日本の夜と霧』と同じ構図である。同じ中年男でも、山茶花演じる最初の男は欲望むき出し、二本柳演じる最後の男はジェントルマンだが、そこに体制の偽善が仮託されている。
久我と渡辺は破綻した元恋人を演じているが、方や元華族の姫様、方や東大卒の元電通マンで、リアレティがありますね。
作中、タクシー初乗り70円とあります。
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