Koji Murataの映画メモ

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外国映画 2008年

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12月10日

 今夜は自宅でヴィム・ヴェンダース監督・脚本『ベルリン天使の詩』(ドイツ、1987年)。私が大学を卒業した年のカンヌ国際映画祭最優秀監督賞受賞作品です。
 主人公は天使(ブルーノ・ガンツ)で、彼は仲間の天使(オットー・ザンダー)と悠久の歴史を目撃してきた。彼らには、人間の心の呟きが聞こえる。
 そんな天使がサーカスの空中ブランコ乗りのマリオン(ソルヴェイグ・ドマルタン)に一目惚れする。ベルリンに映画のロケにやってきていたアメリカの俳優ピーター・フォーク(もちろん本人)は、目には見えない天使に人間世界の素晴らしさを伝える。実は、彼も元天使だったのだ。ついに件の天使は人間になることを決意し、マリオンと結ばれる。
 枯れた白黒の映像がカラーに変わる。人間世界の色、味、匂い。この作品は人間賛歌である。
 科白はほとんど独白で、落ち着いた音楽とマッチして、詩的かつ哲学的である。
 ベルリンの壁が崩壊する、わずか2年前の作品である。これから20年ほど後に、ベルリンにアメリカの黒人政治家が訪れ、20万人もの聴衆を魅了するとは。
 因みに、作中ピーター・フォークだけが英語を話している。
 作品の最後は何と"to be continued"である。
 原題は"Der Himmel uber Berlin"ですから、「ベルリンの上空」ですね。

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ここでの天使は人間を傍観する白黒の存在だ。しかし落ち込んでる人々を勇気づけてくれる。人間の読書が思考化声となって天使には聞こえる。天使はささやきだ。ドイツ人の紳士だ。子供達だ。極論、本自体が天使になりえよう。哲学と詩でできた映画だ。これらをとれば何が残る。パッケージのセンスがよい。小津など日本のこともよく言ってくれているのが分かる。

2010/1/30(土) 午前 5:26 [ mi-na ]


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