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今日は鏡開きですね。
自宅で野村芳太郎監督『配達されない三通の手紙』(松竹、1979年)。脚本は新藤兼人、撮影は川又昂、音楽は芥川也寸志と超豪華。原作はエラリー・クイーン。
山口の名門・唐沢家(家長役は佐分利信)に、アメリカから親戚の青年ボブ(蟇目良)が日本研究のため訪ねてくる。その頃、唐沢の長女・紀子(栗原小巻)は3年前に疾走した婚約者の藤村(片岡孝夫、現・仁左衛門)と再会し、結婚する。そこに、藤村の妹・智子(松阪慶子)が現れて、唐沢家に長期滞在を始める。
ある時、紀子は一通の手紙を発見する。それは藤村から妹宛の手紙で、妻の病気が記されている。次々に三通の手紙が見つかるが、最後のものは妻の死を語っていた。しかも、いずれの手紙も日付は将来のものだ。やがて、藤村の生活態度が荒んだものになっていく。
ついに、藤村の誕生パーティーの夜、紀子は砒素中毒で倒れるが、智子は落命してしまう。警察は藤村を逮捕する。ボブと唐沢家の三女(神崎愛)は、藤村が失踪中に過ごした北海道に渡り、意外な真相を発見する。
他に、渡瀬恒彦、乙羽信子、小沢栄太郎、小川真由美、北林谷栄、竹下景子、米倉斎加年、蟹江敬三ら、出演者も豪華。
ただし、野村監督得意の松本清張ものの時のような重厚さには欠ける。何しろ、原作はアメリカの推理小説なので、山口に舞台を置き換えても、土着性が感じられないのだ。
とはいえ、30年前の仁左衛門や松阪の若々しさを堪能。佐分利はさすがの貫禄。悲劇はこの家父長の権威主義に端を発している。北林は智子の母親役で1シーンだけ登場するが、それで十分の存在感を示している。
蟇目良、懐かしいが、今はどうしているのやら。
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