|
ワシントン行きの機内で洋画を3本。
といっても、一本目のジム・シェリダン監督『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』(イギリス、アイルランド、2003年)は、2週間ほど前に大連行きの機内で途中まで観たもの(その時は、終わる前に到着してしまいました)。
ジョニー(パディ・コンシダイン)とサラ(サマンサ・モートン)の夫婦は、幼いクリスティ(サラ・ボルジャー)とアリエル(エマ・ボルジャー)を連れて、アイルランドからカナダ、そしてアメリカに入国する。ジョニーがニューヨークで俳優の仕事を得るためだが、実は一家は2歳になるフランキーという男の子を事故死させており、その辛い記憶を断ち切るためでもある。
しかし、ニューヨークでの生活は厳しい。ぼろアパートには、エレベーターもクーラーもない。ハロウィン夜、二人の娘は隣家を巡るが、相手にしてくれたのは黒人アーティストのマテオ(ジャイモン・ハンスゥ)だけ。マテオとの交流で、一家は心を癒されていく。
やがて、サラが妊娠した。しかし、出産には母体の危険が伴った。ようやく生まれた未熟児が鳴き声を上げた頃、不治の病に冒されていたマテオが、静かに息を引き取る。
シャリダンの自伝的作品で、ハンディカメラを手にした長女クリスティが語り部。
クリスティは三つだけ願い事をする。一つ目は無事にアメリカに入国できること、二つ目は父が大金を賭けたゲームで商品がもらえること、そして三つ目は、赤ん坊の誕生で一家が本当にフランキーにさよならが言えることである。
1980年代の時代設定で、家族は映画館で『ET』を観ている。
19世紀には大量のアイルランド人がアメリカに移民しました。ケネディ家もそうです。80年代に大統領だったレーガンも、アイリッシュです。今ではアイルランド系アメリカ人は700万人とも言われ、アメリカの社会と政治に大きな影響力をもっています。
特に、警察官や消防士にアイルランド系が多い。9.11の犠牲者の多くもアイルランド系でした。
隣人とジョニーとの会話。「おまえは警官か?」「ただのアイルランド人だ」「アイルランド人はみな警官だ」。
シェリダンは二人の娘と脚本を書いていますが、娘の一人の名前が「ナオミ」でした。もしかしたら、妻が日本人なのでしょうか。
クリスティとアリエルを演じたボルジャー姉妹、愛らしい好演でした。
|
夫婦を演じる俳優2人がイギリス人で、演技が演劇的な感じがします。サマンサ・モートンはアメリカで苦労する母親に扮していますが、まだ32才だそうです。家族の結束力が強く、大きな災難も家族ぐるみで克服しようとします。マテオは強面で大人は警戒しますが、子供達はその心根の優しさを直感します。『ザ・コミットメンツ』のアラン・パーカー監督の作品『アンジェラの灰』(1999年)もアイルランドの貧しい家族を描いています。
2009/9/16(水) 午前 11:50 [ KIYO ]