Koji Murataの映画メモ

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邦画 2009年

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9月21日 邦画116

 撮影監督・宮島義勇の生誕100年記念とのことで、大阪・九条のシネヌーヴォに。「西の宮川(一夫)、東の宮島」と称され、「宮島天皇」とも呼ばれた人です。本人は共産党の活動家でしたから、このニックネームは皮肉ですね。しかし、左派や「リベラル」に実は権威主義者が多いことは、否定できない事実でしょう。
 吉村公三郎監督、新藤兼人脚本、宮島撮影『夜明け前』(近代映画協会、民藝、1953年)。原作はもちろん、島崎藤村。
 「木曽路はみな山の中である」という宇野重吉のナレーションと木曽路の風景で始まる。確かに、見事なカメラワーク。民藝総動員の作品でもある。
 幕末の馬込の宿。本陣と庄屋を兼ねる青山家の跡取り息子・半蔵(滝沢修)は、平田篤胤の国学に傾倒している。幕末・明治の時代の激動の中で、この街道と宿場を大名や新撰組、倒幕勢力、官軍など、多くの人々が通過していく。強欲な問屋に馬方(殿山泰司ら)が反抗する。この僻村でも時代の変化は避けられなくなっていた。
 青山家の当主となった半蔵は、明治維新で農民の生活が改善されると願うが、新政府も農民たちには冷たかった。役所に陳情にいった半蔵は、逆に戸長(村長)を解任されてしまう。国学の衰退も著しい。父を敬愛する娘のお粂(乙羽信子)は、嫁入り前でありながら、父に同情のあまり自殺未遂事件を引き起こす。半蔵も東京で天皇に直訴を企てるなど、行動が過激になってくる。やがて、長男(山内明)に家督を無理やり奪われ、座敷牢の中で、寂しい生涯を終えるのだった。
 時代の激動の中で、田舎の因習に雁字搦めにされた理想主義者の悲劇である。
 半蔵の父役には、伊達信。他に、細川ちか子、芦田伸介、菅井一郎、清水将夫、佐野浅夫、北林谷栄などなど。
 
 

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見つけたパンフレットの中に宮島義勇自身が代表作と言っている作品があったのでぜひ見たいと思います。題名はちょっとナイショです。私自身宮島義勇って方は存知ないのですが、おもしろい事がパンフレットに書いてありました。TVでも放送していた「必殺仕事人シリーズ」が制作会社を変えて「仕事人梅安」っていう映画を作っているのですね。日程が既に終わっているので見れないのが、残念です。中村主水的な人を探してみたかったです。

2009/9/22(火) 午後 8:51 [ なお ]

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宮島義勇さん撮影ということで、小林正樹監督の『切腹』を観ました。テーマは武家社会の封建制への批判だと思われますが、映像は緻密で細部へのこだわりを感じます。人物のクローズアップは比較的少なく、武家屋敷の襖絵や欄間が映っています。シンメトリーの美しい場面が印象的です。こってりとした映像です。宮島さんの代表作はこれでしょうか。

2009/11/10(火) 午前 10:50 [ KIYO ]


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