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その後自宅でもう一本。
ベルナルド・ベルトルッチ監督『暗殺の森』(イタリア、1969年)。原題は「体制順応者」とか。
ムッソリーニ時代のイタリア。マルチェロ(ジャン・ルイ・トランティニアン)は秘密警察に所属している。無邪気な妻(ステファニア・サンドレッリ)との新婚旅行を隠れ蓑に、昔の恩師で反ファシスト運動の指導者である元大学教授(エンツォ・タラシオ)をパリで暗殺する使命を帯びている。マルチェロにはボディーガードと称する監視役が、影のように付き従っている。
恩師に再会してみると、その妻はマルチェロの昔の恋人だった。マルチェロは恩師との対話でファシズムへの疑問を抱き(二人はプラトンの「洞窟の囚人」の話もしている)、他方で教授夫人と再び激しい恋に陥る。だが、使命は果たさねばならない。教授を殺害し、それを目撃した夫人を仲間が手にかけるのを見殺しにしなければならなかった。その現場がパリ郊外の森で、邦題の「暗殺の森」となる。
数年後、ムッソリーニが失脚する。「体制順応者」らしく、マルチェロは「大勢に順じていれば大丈夫だ」と妻に語りながらも、不安とともに街を彷徨するのだった。
退廃的なムードで、とりわけ映像が美しい。
主人公は幼少期に同性愛を強いられた経験があり、それがトラウマとなってファシズムの権威主義に走ったと推察される。フラッシュバックを多用して、時間も過去と現在を彷徨する。
助けを求める元恋人の教授夫人を、「暗殺の森」の車窓から冷たく見殺しにするシーンは、実に印象的です。
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はじめまして♪
最近、観ました。惹きこまれる映画でした。残酷で弱い主人公とドミニク・サンダが素晴らしかったです。いきなりですがTBさせてくださいね。
2011/1/11(火) 午後 8:06