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先ほどまで学生諸君と自宅でDVD観賞。新藤兼人監督・脚本『原爆の子』(1952年、近代映画協会)。製作は吉村公三郎、音楽は伊福部昭。
原爆投下から7年後、瀬戸内海の小島で教員をしている石川先生(乙羽信子)は、広島にかつての教え子たちを訪ねることにした。生き残っている教え子は3人。最初の一人は原爆病で父に死別したところだった。二人目の女の子は、自身が原爆病で死期が迫っていた。三人目の男の子が一番幸せで、兄(宇野重吉)と姉(奈良岡朋子)に育てられ、姉は婚約者のもとに嫁いでいった。
昔、石川の実家で働いていた岩吉爺さん(滝沢修)は被爆して失明、乞食になっている。石川先生は岩吉の孫を引き取ろうとする。最初、岩吉は抵抗したが、孫のためと隣家の老婆(北林谷栄)に説得され、孫を石川先生に委ねて、自らの小屋に放火、命を絶つ。
石川先生は岩吉の孫を連れて、島に戻っていくのだった。
滝沢の過剰な演技が少し気になるのと、子供の口を借りて説教くさいところがあるが、岩吉老人と孫の太郎との別離は、やはり涙をそそる。
芦田伸介や大滝秀治も出演しているらしいが、気づかなかった(芦田は多分、石川の友人の助産婦のところに出産を告げに来た男の役だ。科白一つだけだった。あとで気づきました)。
普段なら粗野に感じる広島弁が、愛おしくさえある。
他に、殿山泰司や清水将夫、東野英治郎ら。滝沢や宇野らの劇団民藝が全面協力しており、見方によっては、左翼芸術家のオンパレードでもある(失礼!)。
新藤監督はいまだ健在!
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