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今日から京都駅ビルでフランス映画祭が始まりました。京都とパリは姉妹都市です。
というわけで、フランソワ・トリフォー監督『突然炎のごとく』(1961年)。
パリでオーストラリア人のジュール(オスカー・ヴェルナー)とフランス人のジム(アンリ・セール9が出会い意気投合、親友になる。二人とも文学青年である。さらに、この二人がカトリーヌ(ジャンヌ・モロー)という奔放な美女と出会う。幸せな三角関係が続く。やがて、ジュールはカトリーヌに求婚するが、第一次世界大戦が勃発し、ジュールとジムは敵味方になる。
終戦後、ジュールとカトリーヌはオーストリアで結婚生活を送っており、娘もいる。そこに、ジムが訪ねていく。懐かしい再会。だが、ジュールとカトリーヌの関係は破綻していた。ジュールはジムに妻と結婚するよう求め、カトリーヌもそれを望んでいた。
だが、カトリーヌには他にも愛人がいた。彼女はジムと関係をもち妊娠するが、流産してしまう。こうして、ジムとの関係も終わった。再び、三人はパリで再会、カトリーヌはジムをドライブに誘い無理心中してしまう。妻に無償の愛を捧げ続けたジュールだけが、残されたのだった。
白黒の淡々とした映像とナレーションが重なって、一編のポエムのような作品に仕上がっている。
愛とは何か、夫婦とは何かを考えさせる。
ジュールがカトリーヌに言う科白。「君を見ていると、昔観た東洋の芝居を思い出すよ。最初に皇帝が出てきて、こう言うんだ。『余ほど不幸な人間はいない。妻を二人もっているのだから」。
オスカー・ヴェルナーは、『刑事コロンボ』の犯人役ではじめて観たのだが、この作品の頃はさすがに若い。彼の頼りなさが実にいい。ドイツ語のみならず、フランス語や英語も駆使するのだから、ヨーロッパの俳優は大したものだ。
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