Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

10月1日

 今晩は自宅でジョン・ヒューストン監督『黒船』(20世紀フォックス、1958年)。原題は"The
Barbarian and the Geisha"つまり「野蛮人と芸者」または「異人と芸者」。
 『黒船』といいながら、ペリー提督ではなくタウンゼント・ハリス(ジョン・ウェイン)とその妾だったお吉(安藤永子)の物語。噂には聞いていたが、けっこう駄作です。他に、通訳のヒュースケンにサム・ジェフ(ひどい日本語を話す、他の出演作品は知らない)、そして、下田奉行に山村聡。この奉行や老中が突然英語を話し出す設定には、びっくり。
 安藤はヒューストン監督に見出された新人らしいが、これもこの一本しか知らない。衣笠貞之助が脚本の監修をしたそうだが、それでこれとは。美術も日本と中国の折衷。全編、ステレオタイプで、アメリカはまったくの善意で日本に開港を求めたことになっている。ハリスとお吉の間も、あくまで清い関係に描かれている。ジョン・ウェインは常に正義の味方でなければなりません。去年が生誕100周年だった由(レーガンとほぼ同世代ということになる)。
 ここまでひどいと、山村でさえひどくなる。かつて『北京の55日』に伊丹十三が日本人将校役で登場し、敬礼ではなくお辞儀をして、「国辱」と批判された話を思い出してしまった。
 しかし、異文化のステレオタイプ化という意味では、格好の研究対象かもしれない。程度の差こそあれ、われわれも、欧米その他の文化を鋳型にはめて単純化している点を、自省しなければならない。
 因みに、この作品、5ヶ月かけて、日本でオールロケしたのが売りだそうです。
 通訳のヒュースケンはオランダ人で、のちに殺害される人物です。

全1ページ

[1]


よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事