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実はホテルでもう一本。村川透監督『野獣死すべし』(角川映画、1980年)。原作は大藪春彦の処女作。実は、59年に仲代達矢主演で、74年には藤岡弘主演で、それぞれ映画化されている由。
主人公の伊達(松田優作)は元戦場カメラマンで、心を病んでおり、殺人にエクスタシーを感じるようになっている。そんな彼が刑事を殺害して拳銃を奪い、ヤクザの賭博場を襲撃する。
だが、これは序の口であった。伊達はさらに、真田(鹿賀丈史)という凶暴な若者を仲間に引き入れ、日本橋の銀行強盗を敢行する。12人の行員や警備員を射殺しただけでなく、コンサートで知り合い自分の素姓を知る令子(小林麻美)という女性も殺害する。
逃走中に出くわした柏木刑事(室田日出男)にも発砲し、戦場の悪夢にとりつかれた伊達は、ついには仲間の真田をも殺害する。
他に、佐藤慶や草薙幸二郎らベテランに加えて、風間杜夫や岩城滉一らも主人公の大学時代の同級生役で登場する。佐藤は拳銃のバイヤーの役だが、わずかな台詞で東北訛りである(実際に東北出身)。
主人公は「ランボー」と「地獄の黙示録」を足して二で割ったような人物像であり、松田が狂気の暗渠を見事に演じている。
鹿賀のパンチパーマは、結構笑える(失礼)。
主人公は柏木刑事にリック・ヴァン・ウィンクル(西洋版の浦島太郎)の話をするが、ラストシーンでは彼自身が一人取り残されたコンサートホールで目をさます。
リックではなくリップですね、入力ミスでした。tuneaki999さん、たびたびのご指摘ありがとうございます。細かいところまでご覧いただき、恐縮です。
銀行強盗シーンは、映画公開の数年前の大阪での三菱銀行襲撃事件を連想させる。
迫力のある作品だが、就寝前の選択としては失敗か。
因みに、東京のタクシー初乗りは380円となっていました。
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