Koji Murataの映画メモ

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9月14日 邦画111

 今夜も自宅でビデオ。
 今井正監督『夜の鼓』(松竹、1958年)。原作は近松門左衛門の「堀川波鼓」。
 因幡の池田家の参勤交代。納戸役の彦九郎(三國連太郎)も、一年ぶりに国許に戻ってくる。美しい妻のお種(有馬稲子)をはじめ家族が待っているのだ。ところが、自分の留守中に妻が京都から来た鼓の師匠・宮地(森雅之)と不義密通したとの噂が広がっていた。
 彦九郎ははじめは相手にしなかったが、やがてそれが事実と知り、泣く泣く愛する妻を殺害、京都の堀川下立売に住む宮地をも仇討ちする。
 貞淑な妻は、夫の僚友(金子信雄)の誘惑を退けるが、その折、夫の帰国が一年半も遅れるとの嘘を信じてしまう。その心の寂しさと僚友との揉め事を他言させないため、お種は宮地と酒の勢いで関係を結んでしまったのである。自分が酒を飲んだ湯飲みで相手にも酒を飲ます――「付け差し」のシーンです。
 有馬の妖艶なこと。
 お種は町家から下級武士の家に嫁いでおり、鼓の師匠・宮地も町人。不義密通に身分の問題が絡んでいるのです。
 他にも、東野英治郎、加藤嘉、浜村純、殿山泰司、柳永二郎、菅井一郎、毛利菊枝、奈良岡朋子ら、脇役陣も実に重厚。子役に中村萬之助(今の吉衛門)。

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