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今夜も自宅でもう一本ビデオを。
衣笠貞之助監督『白鷺』(大映、1958年)。原作は泉鏡花。
明治40年代。東京の料亭・辰巳屋が倒産、娘のお篠(山本富士子)は元奉公人・おとり(賀原夏子)の店で女中、そして芸者に出ることになった。
ほどなく、お篠は昔可愛がってもらった伊達画伯の弟子・稲木順一(川崎敬三)に出会い、お互いに惹かれあう。稲木はお篠に白鷺の絵を贈る。しかし、稲木は伊達の病弱な一人娘(野添ひとみ)との結婚を周囲から期待されており、他方、お篠は借金を抱えて、おとりに成金・五坂(佐野周二)の妾になるよう迫られていた。
順一と再会を約束した夜、お篠は料亭の一室で五坂に強引に体を求められ、簪で自害するのだった。
耽美的な映像だが、お約束とおりの展開。珍しく敵役を演じた佐野だが、迫力不足は否めない。山本もきれいなだけ、川崎は線が細すぎる。唯一光っていたのは、賀原夏子。はじめは恩人の娘を大事にしながら、やがて金儲けの道具にしようとする。この変節ぶりが見事。難波千栄子なら、どう演じたろうか。
カンヌ映画祭でも賞をとったそうですが、エキゾチシズムだけが売り物のような作品でした。
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