Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

9月27日 邦画122

 今夜は自宅でDVD。家城巳代治監督『異母兄弟』(1957年)。原作は田宮虎彦、撮影は宮島義勇、音楽は芥川也寸志、脚本は寺田信義と依田義賢。
 陸軍将校の鬼頭(三國連太郎)は結核の妻と二人の幼い息子を抱えながら、女中の利江(田中絹代)を手篭めにした。妻が亡くなり利江が妊娠すると、鬼頭は世間体を憚って、いやいや利江を後妻にする。しかし、利江は依然として使用人扱いで、鬼頭は先妻の二人の息子と利江の産んだ二人の息子(つまり異母兄弟)を徹底的に差別する。
 長じて先妻の二人の息子は陸軍士官となり出征、利江の産んだ三男(南原伸二=のちの南原宏治)も父に反発しながらも海軍士官になる。四男(中村賀津男)は病弱のため、とりわけ父に冷遇される。この四男が女中ハル(高千穂ひづる)と恋仲なのを知った父は、女中を里に追い返し、四男をも勘当してしまう。
 やがて敗戦。鬼頭の三人の息子はいずれも戦死した。行方不明だった四男だけが無事で、家に戻ってくる。今や老い果てた鬼頭元少将は、この息子を「出て行け」、「出来損ない」と罵るが、利江ははじめて夫に背いて息子を庇い、「私はもう女中ではありません」と言い切るのだった。
 戦前の家社会と権威主義を徹底的に批判した作品。
 夜11時になると、妻は子供たちを女中部屋に残し、枕を抱えて夫の寝室に向かう。「夜のお勤め」である。
 夫を「旦那様」とよび続けていた妻が、最後には老いた夫を「お父さん」と呼ぶのだった。
 三國は当時まだ34歳だが、例によって見事に老けていく。15歳年上の田中との夫婦が不自然ではない。何しろ、この映画のために三國は10本も抜歯したという。『楢山節考』での田中のエピソードと重なる。
 他に、冨田仲次郎や飯田蝶子、永井智雄ら。
 実はこの作品、1975年にライオン奥様劇場で連続テレビドラマになっています。鬼頭役は高松英郎でした。子供心に、あまりにも理不尽な夫の仕打ちに憤ったことを思い出します。

全1ページ

[1]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事