Koji Murataの映画メモ

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11月26日 邦画139

 今晩は自宅でDVD。
 黒澤明監督『どですかでん』(1970年)。企画と製作は四騎の会(黒澤と市川崑、木下恵介、小林正樹)。黒澤初のカラー映画。
 貧しいバラック住宅の立ち並ぶ東京の周辺が舞台。知的障害の少年(頭師佳孝)は「鉄道馬鹿」で、「どですかでん」という擬態語を発しながら、一日中鉄道を運転している気になっている。乞食(三谷昇)の親子はいつも豪邸を建てる夢を見ているが、息子は餓死してしまう。サラリーマンの島さん(伴淳三郎)は善良だが、悪妻に悩み顔面神経痛を患っている。無口な平さん(芥川比呂志)は、昔の妻(奈良岡朋子)の浮気を許すことができない。
 その他にも、浮気な妻を抱えて子沢山に暮らす職人(南伸介)や、妻の入院中に妻の姪を妊娠させる初老のインテリ崩れ(松村達雄)、たびたび夫と女房の入れ替わる二組の夫婦(夫役は井川比佐志と田中邦衛)など、珍妙で一癖も二癖もある人々が暮らしている。たんばさん(渡辺篤)という老人だけが、社会の良識と良心を体現している。
 頭師、伴と松村の印象が強い。特に、松村は傲慢で身勝手な初老男を見事に演じている。主役を張った黒澤の遺作『まあだだよ』よりも、はるかによい。
 一種のオムニバス映画だが、雑然としすぎて、娯楽作品としてはまったくおもしろくないし、メッセージ性も私には不明。興行的にまったくヒットしなかったことも、大いに頷けます。
 

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