Koji Murataの映画メモ

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11月30日 邦画141

 今日は自宅でビデオ。
 稲垣浩監督『大阪城物語』(東宝、1963年)。原作は村上元三、特撮は円谷英二、音楽は伊福部昭。
 大阪城内で、淀君(山田五十鈴)は秀頼(岩井半四郎)への徳川方の非礼に憤慨している。片桐且元(志村喬)の諫言も空しく、徳川と豊臣の戦が近づく。なんとか戦を回避しようと、加藤清正の盲目の姫(久我美子)や薄田隼人正(平田昭彦)らが奔走、千姫誘拐を企てる。一味は阿伊(香川京子)という女を通じて、浪人の茂兵衛(三船敏郎)にこの誘拐を命じる。
 誘拐は失敗するが、仲間のはずの伊丹屋(香川良介)が実は徳川に内通する裏切り者だった。茂兵衛は忍者・霧隠才蔵(市川団子)の助けを借りて、阿伊や盲目の姫を救出、さらに、伊丹屋が徳川方に売ろうとしていた舶来の武器を、戦場を突破して大阪城に運ぶのだった。
 大阪の陣の和議が成立し、茂兵衛は直参200石に取り立てられたが、侍を捨てて阿伊と大阪を離れることにする。
 豪華なキャストで、丹波哲郎が端役で登場したりする。
 前半はサスペンス調、後半は西部劇調で、娯楽作品として少し詰め込みすぎの感がある。
 馬を駆ける三船の姿は『七人の侍』の二番煎じ調か。
 岩井半四郎の秀頼は、あまり科白はないが品よく映じていた。山田の淀君は、大阪城よりも『蜘蛛巣城』を連想させる。 

 その後自宅でもう一本。
 ベルナルド・ベルトルッチ監督『暗殺の森』(イタリア、1969年)。原題は「体制順応者」とか。
 ムッソリーニ時代のイタリア。マルチェロ(ジャン・ルイ・トランティニアン)は秘密警察に所属している。無邪気な妻(ステファニア・サンドレッリ)との新婚旅行を隠れ蓑に、昔の恩師で反ファシスト運動の指導者である元大学教授(エンツォ・タラシオ)をパリで暗殺する使命を帯びている。マルチェロにはボディーガードと称する監視役が、影のように付き従っている。
 恩師に再会してみると、その妻はマルチェロの昔の恋人だった。マルチェロは恩師との対話でファシズムへの疑問を抱き(二人はプラトンの「洞窟の囚人」の話もしている)、他方で教授夫人と再び激しい恋に陥る。だが、使命は果たさねばならない。教授を殺害し、それを目撃した夫人を仲間が手にかけるのを見殺しにしなければならなかった。その現場がパリ郊外の森で、邦題の「暗殺の森」となる。
 数年後、ムッソリーニが失脚する。「体制順応者」らしく、マルチェロは「大勢に順じていれば大丈夫だ」と妻に語りながらも、不安とともに街を彷徨するのだった。
 退廃的なムードで、とりわけ映像が美しい。
 主人公は幼少期に同性愛を強いられた経験があり、それがトラウマとなってファシズムの権威主義に走ったと推察される。フラッシュバックを多用して、時間も過去と現在を彷徨する。
 助けを求める元恋人の教授夫人を、「暗殺の森」の車窓から冷たく見殺しにするシーンは、実に印象的です。
 

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11月29日 邦画140

 今日は同志社の134年目の創立記念日で、田中絹代の生誕100年に当たる誕生日(戸籍上=本当の誕生日は12月29日だそうです)。
 本日はしかし、久しぶりに市川雷蔵作品を。私の観た雷蔵映画はこれで88本目です。
 加戸敏監督(まったく知らないが)『濡れ髪剣法』(大映、1958年)。
 遠州松平5万3千石の若殿様の源之助(雷蔵)は、自分の周囲にいる者たちがお追従者ばかりで自分がいたって未熟だということを、許婚の鶴姫(八千草薫)によって思い知らされる。
 そこで、源之助は修行のために江戸に出奔、この間、芸者(阿井美千子)や口入れ屋の親子(荒木忍と中村玉緒)らに助けられ、何と自分の藩の江戸屋敷に足軽として奉公することになった。
 そこで、源之助改め平源平は、父の重病をよいことにお家乗っ取りを図る家老(香川良介)一味の陰謀を知り、見事にこれを阻止するのだった。
 「道楽と本気では本気が勝つ」と口入れ屋に諭され、源之助は開眼する。
 典型的な明朗時代劇で、「雉も鳴かずば撃たれまいに」など、主人公が折に触れてことわざを発する。
 他に、島田竜三や潮万太郎、小川虎之助ら、いつもの顔ぶれ。
 阿井は年増の芸者や三味線の師匠などやらせると、実にピカイチ。
 ただ、雷蔵の殺陣がいかにも弱いのが残念。

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