Koji Murataの映画メモ

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12月18日 邦画146 

 今日は久々に神保町シアターに。「目力対決 田宮次郎と天地茂」の最終日でした。
 私が観たのは、中川信夫監督『地獄』(新東宝、1960年)。
 「法で裁けない罪を罰するよう、宗教は夢想する。すなわち、地獄である」と、冒頭のナレーション。
 大学生の清水四郎(天地)は矢島教授令嬢(三ツ矢歌子)と婚約し、人生の頂点にあった。だが、友人の田村(沼田曜一)が現れ、一緒に自動車で帰宅の途中にやくざをひき逃げしてしまった。さらに、清水は婚約者を交通事故で死なせてしまう。
 母危篤の報に、清水は郷里に戻る。実家は「天上園」という貧相な養老院を経営していた。母の病気を尻目に父は愛人と愛欲の日々に溺れていた。隣家にには死んだ婚約者そっくりの娘が。そこに、またメフィストのような田村が現れ、娘を失った矢島教授夫妻も訪れる。さらに、ひき逃げされたやくざの母と情婦も復讐のためにやって来る。次々に、事故や事件が起こり、清水をはじめ皆が殺されたり死んだりする。
 当然、清水たちは地獄に落ちた。無限地獄に苛まれながら、死んだ婚約者が身籠っていた赤ん坊・春美を救うため彷徨する。
 閻魔大魔王に何と嵐寛寿郎。
 毒々しいエログロのカルト映画。中川=天地のコンビといえば、名作『東海道四谷怪談』を生んだわけだが、こちらは今からするとまったくの駄作。
 ほぼ同時刻に近くの岩波ホールでアンジェイ・ワイダ監督の『カティンの森』をやっていたことを直後に知り、本当に残念!
 だが、外れがあるから当たりが嬉しいのだと、気を取り直す。
 因みに、作中に登場するラブホテルは、素泊まり700円、休憩400円。養老院の食費は1日70円だとか。
「人間わずか50年」という歌声が響く。「アラ・フィフ」には辛いですね。

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