Koji Murataの映画メモ

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 その後、京都シネマへ。
 アリ・フォルマン監督・脚本『戦場でワルツを』(2008年、イスラエル他)。
 アカデミー外国作品賞で『おくりびと』の対抗馬だったアニメ作品です。
 イスラエルの映画監督アリは、旧友から悪夢の相談を受ける。どうやら、彼らが従軍した1982年のレバノン侵攻に関係がありそうだ。ところが、アリには当時の記憶が欠落している。友人の医師の助言を受けながら、アリは当時の戦友や関係者を訪問し、自分の記憶を回復しようとする。
 そこには、「サブラ・シャティーラ大虐殺」という悲劇が隠されていた。子供の頃にアウシュビッツを経験したアリは、この大虐殺の記憶を消し去ろうとしていたのだった。アリが記憶を取り戻した時、ラストの数分だけアニメから当時の記録映像に代わり、大虐殺後の凄惨なシーンが映し出される。
 かつてナチスの迫害を受けたユダヤ人たちが、パレスチナ人への迫害に加担するという皮肉を、真正面から、真摯に告発しています。
 アニメが醸し出す記憶の幻想的な雰囲気とリアリティが、奇妙に結合しています。
 意図的に「記憶喪失」のままでいる日本人にも、ぜひ観てもらいたいものです。
 今でも、中東でアフリカで、同じような惨劇が繰り返されているのかもしれません。

 今日は久々に京都みなみ会館に。
 パーシー・アドロン監督『バグダッド・カフェ』(1987年、西ドイツ)のニュー・ディレゥターズ・カットを鑑賞。製作と脚本はパーシー&エレオノーレ・アドロン夫妻。そう、西ドイツという国がまだあった頃の作品です。原題は"Out of Rosenheim"
 ラスベガスからディズニーランドへの途次、西ドイツのローゼンハイムからの観光客夫婦が喧嘩し、妻のジャスミン・ミュンヒゲシュテットナー(マリアンヌ・ゼーゲブレヒト)は砂漠の真ん中で車を降りてしまう。彼女はうらぶれたモーテル兼食堂兼ガソリンスタンドの「バグダッド・カフェ」にたどり着く。ここでも、勝気で口うるさい妻のブレンダ(CCH.パウンダー)が無能な夫と喧嘩して、夫を追い出してしまっていた。
 「バグダッド・カフェ」のサービスは最悪だが、ジャスミンは勝手に大掃除をはじめ、さらにはマジックを覚えて、ブレンダやその家族、さらに客たちを魅了していく。ハリウッドからの流れ者の画家コックス(ジャック・パランス)は、ジャスミンに恋するようになる。
 だが、ジャスミンの観光ビザは期限切れで、彼女はローゼンハイムに帰らなければならなくなった。灯りが消えたような「バグダッド・カフェ」。だが、しばらくしてジャスミンは再び戻ってきた。ブレンダの夫も戻ってくる。コックスがジャスミンに求婚すると、彼女は「ブレンダと相談する」と答えるのだった。
 決して美人とはいえない肥満のドイツ人女性と乱暴な黒人女性との不思議な友情の物語。
 1980年代が懐かしく思い出されます。
 作中のマジックの際、ジャスミンが客の持ち物を「日本製か?」とからかって尋ねると、その客は嫌な顔をします。日米経済摩擦のもっとも厳しかった頃です。
 その後、ドイツは統一されて西ドイツはなくなり、バグダッドには多くの米兵が駐留して苦労しています。
 『シェーン』の仇役で売り出したジャック・パランスが、優しく繊細な老人を演じています。

 

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