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大掃除のすんだ自宅でビデオ。
渋谷実監督『四人目の淑女』(松竹、1948年)。
音楽学校の学生・吉田(森雅之)のもとに召集令状が届き、親しかった四人の女学生と涙の別れをする。それから四年、敗戦で吉田は復員してきた。そこで、女友達を訪ねるのだが、敗戦後のすさんだ世相の中で彼女たちは様変わりしていた。まず、没落貴族の娘(浜田百合子)は金のために成金・古川(笠智衆)と婚約しており、二番目の女(月丘夢路)は結核を患いながらダンサーになって、ヤクザと暮らしている。三番目の女(三浦光子)は歌手として成功しているが、にわかに病に倒れた。そうとは知らず尋ねてきた吉田は、マネージャー(殿山泰司)に追い返されてしまう。最後の孝子(木暮実千代)は古川の経営するクラブのママになっていた。
吉田はすっかり失望するが、孝子は博打で彼に大金を与え、金の力を知るためにもう一度女たちを一巡するように求める。タキシードを着込んだ吉田に、没落貴族令嬢は心を奪われ、婚約は破談になってしまう。絶望した彼女は古川を殺してしまう。次に、吉田はヤクザに金を与え、ダンサーと別れるよう命じる。ダンサーとの痴話喧嘩の末、ヤクザは階段から転落死する。歌手はすでに死んでいたが、彼女は純情な遺書を吉田に残していた。孝子は死んだ歌手になりすまし、病室で故人の心情を吉田に伝える。吉田はようやく希望を取り戻した。
他に、清水将夫や望月優子など。
森が純情な男と非情な男を演じわけ、木暮が女メフィストフェレスの役割を演じる。
こちらの先入観かもしれないが、笠は成金役には向いていない気がする。
戦後の拝金主義的でモラルを喪失した社会への痛烈な風刺です。
しっかりしたカルテット構成の脚本は新藤兼人。
まだ大晦日に映画を観るつもりですが、このブログに書き込むのは年明けになってしまうと思います。
元旦から「朝まで生テレビ」です。
皆さん、この一年素敵なコメントや感想をありがとうございました。
お手紙をいただいた方もありました。お返事できずにすみません。
どうぞよい新年をお迎え下さい。そして、来年もよろしくお願いします。
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