Koji Murataの映画メモ

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 午後、京都シネマに。
 話題のルイ・シホヨス監督『ザ・コーヴ』(2009年)。
 リック・オリバーは、かつてテレビドラマ「わんぱくフリッパー」で有名だった。今では、反イルカ捕獲の活動家である。彼とその仲間たちが、和歌山県太地町に乗り込み、イルカ屠殺の現場である入江(これがコーヴ)に隠しカメラや録音機を仕掛け、殺戮の現状を世に問うたドキュメンタリーである。イルカの肉は食用にも供せられているが、それが鯨肉と虚偽記載されている上、高濃度の水銀まで含んでいるという。国際捕鯨委員会(IWC)でのやりとりも織り交ぜられている。
 イルカやIWCについて、学ぶところも少なくありませんでした。
 また、入江がイルカの血の海になる様子は、確かにショッキングです。
 しかし、日本側の反論を十分とりいれていませんし、イルカ漁とその食肉を「文化」とする議論を批判しながら、日本文化をステレオタイプ化しており、自己矛盾をきたしています。
 鶏や牛でも、大量の屠殺シーンを見せられれば、ショックではありましょう。
 悪意を働かせれば、昔「フリッパー」で名をあげた人物が、イルカをダシに使って、もう一度売名行為をしている、といえるかもしれません。
 それにしても、この種の議論には、英語による明確な反論能力が必要です。
 撮影拒否や上映拒否では対抗できません。
 京都みなみ会館へ。今年も雷蔵祭です。
 伊藤大輔監督・脚本『ジャン有馬の襲撃』(大映、1959年)。
 イベリアの極東植民地で、反乱を理由に日本人街が砲撃され、有馬藩のご朱印船も撃沈された。強引なイベリアの使節団は、駿府の大御所・徳川家康(三島雅夫)に面会を求め、賠償と謝罪を求める。国内に豊臣勢力を抱える家康は、これに妥協しようとする。
 だが、熱心なキリシタン大名ジャン有馬こと有馬晴信(市川雷蔵)は、イベリアに捕らわれていた家来の小畑(山村聡)を救い出し、イベリアの暴虐の数々に立腹する。広東での騒動のため、イベリア船がいったん日本を離れることを長崎奉行(根上淳)から聞いたジャン有馬は、奴隷になっている人々を救うべく、イベリア船の襲撃を計画するのだった。
 家康の孫・鶴姫の役に叶順子。
 ポルトガルを架空の国に設定しているため、エスペラント語が話されたいます。これは日本映画で初めてとのこと。どうりで、皆たどたどしい科白回しでした。
 しかし、日本刀とサーベルの戦いは、なかなかの見物でした。
 17世紀初頭の日本が、国際政治と宗教の荒波にさらされていたことが、よくわかります。
 雷蔵の出演作品は158本に上ります。どなたかも数えておられましたが、私が観賞した作品はこれで100本目になりました。

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