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院生諸君と京都みなみ会館へ。
村山三男監督『樺太 1945年夏 氷雪の門』(1974年)。美術監督は木村威夫。
ソ連が「反ソ的だ」と抗議したため、公開されなかった作品だそうです。
1945年8月の樺太。真岡郵便局で、ソ連の侵攻にさらされながら電話の交換業務を守り抜いた女性たち(二木てるみ、岡田可愛、木内みどり、藤田弓子ら)の物語。彼女たちの多くは自決する。また、ソ連に追われて逃げ惑う民間人(南田洋子ら)やソ連との停戦に奔走する軍部(島田正吾や丹波哲郎)が描かれている。
戦闘シーンは、自衛隊の戦車を利用して実弾を用いたそうです。しかし、今の水準からすれば他愛のないものです。逃げ惑う人々の苦悩のほうが、はるかにリアリティに富んでいます。
ただし、結末が初めからわかっているだけにクライマックスに欠け、しかも、様々な物語が同時進行するので、人間関係が混乱してきます。
真岡の町並みなど、美術はさすが。
郵便局の女性たちは、お汁粉に歓声を挙げ、灰田勝彦の「新雪」に感激しています。
「負けた国に国際法はない」と、ソ連の将校は言います。
携帯の時代には想像もできないほど、郵便局や電話局の公共性が高かったわけです。
沖縄だけではなく樺太も悲惨な戦争体験をしているのですね。
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