Koji Murataの映画メモ

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 3本目は、リドリー・スコット監督『ロビンフッド』(2010年、アメリカ)。
 日本では12月に公開だそうです。
 13世紀のイングランドが舞台です。ロビンフッドといえば、御伽噺のような二枚目エロール・フリンが有名ですが、本作のラッセル・クロウは土に塗れた男の匂いがするといった感じです。また、時代背景として、リチャード獅子心王の十字軍遠征の失敗や続くジョン王の圧政(これがマグナカルタにつながる)が描かれています。さらに、ロビンフッドの秘められた生い立ちまで語られます(これはできすぎの感あり)。
 スコット監督らしく、戦闘シーンも壮大です。
 共演もケイト・ブランジェット、ウィリアム・ハート、そして、マックス・フォン・シドーと豪華です。特に、シドー演じる盲目の老貴族は、さすがに貫禄です。

 次に、マーク・ライデル監督『黄昏』(1981年、アメリカ)。
 ノーマン(ヘンリー・フォンダ)とエセル(キャサリン・ヘップバーン)の老夫婦は、毎年夏を美しい湖畔の別荘で過ごす。妻はまだ元気だが、夫は記憶力も減退して老い込んでいる。80歳の気難しい老人だ。
 ノーマンは娘のチェルシー(ジェーン・フォンダ)とも不仲で、何年も会っていない。ノーマンの80歳の誕生日に、チェルシーは婚約者とその子供ビリーを連れて訪ねてくる。それでも、ノーマンは不機嫌だ。二人はヨーロッパ旅行に出かけ、ビリーだけが老夫婦のもとに残ることになった。
 最初はノーマンも刺々しく、ビリーも孤独だったが、やがて湖での釣が二人を結びつける。チェルシーが迎えに戻った時、父娘もようやく和解するのだった。
 それまで、父をノーマンと呼んでいた娘が、最後にお父さんとい言う。
 ビリーが大きな魚を釣ったつもりが、実は鴨の死骸だった。老人に迫る死の象徴である。
"Are you afraid of dying?"と、少年が老人に聞く。13歳と80歳。今の私はその中間にいる。9年前に亡くなった父が生きていれば、そろそろ80歳だ。
 キャサリン・ヘップバーンは4度目のアカデミー主演女優賞受賞。ヘンリー・フォンダとは実に初共演。確かにうまいが、少し演技過剰な気がする。その点、史上最高齢の79歳でアカデミー主演男優賞を受賞したヘンリー・フォンダのほうが、実に渋かった。実際、翌年には79歳で亡くなっています。この作品での彼の姿は、私には『グラン・トリノ』のイーストウッドに重なって見えます。
 本作は、現実のフォンダ親子の和解の作品でもありました。

 ニューヨークからソウルに向かう機内で、3本観ました(今、帰国したところです)。
 まず、マーティン・リット監督『ノーマ・レイ』(1979年、アメリカ)。
 アメリカ南部の紡績工場で、ノーマ・レイ(サリー・フィールド)という子持ちの独身女性が働いている。彼女の両親も同じ工場で働いており、ぎりぎりの生活だ。
 ある日、町にニューヨークから組合運動の活動家ルーベン(ロン・リーブマン)がやって来た。彼は組合の結成を労働者たちに呼びかける。だが、反応は鈍かった。
 その頃、ノーマは同じ工場で働く子持ちのウェブスター(ボー・ブリッジス)と再婚することになった。ノーマはルーベンの運動にも関心をもち、仲間に呼びかけて協力するようになった。ノーマの父が過労死したことから、彼女は一層組合活動に熱心になる。そのため、ウェブスターとの家庭生活に摩擦が生じる。
 ついに、ノーマは解雇され逮捕までされる。しかし、工場労働者の多数は組合結成を支持し、ノーマとノーマンの目的は達せられるのだった。お互いに淡い恋心を抱きながらも、ノーマンは町を去って行く。
 いかにも70年代の社会派映画です。カーター政権の末期で、何をやってもアメリカがうまくいかなかった頃です。
 南部の黒人差別も描かれています。
 ノーマが組合活動に没頭する様子が、何かしら宗教を連想させます。
 二人の淡い恋が、作品の唯一の救いでしょうか。
 ボー・ブリッジスの若いこと。

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