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京都シネマでジャン=マルク・ヴァレ監督『ヴィクトリア女王――世紀の愛』(イギリス=アメリカ、2009年)。
イギリス王室の中で、ヴィクトリア(エミリー・ブラント)が唯一の王位継承者。母であるケント公爵夫人とその愛人コンロイ卿は、王女を叔父に当たる国王ウィリアム4世から隔離し、摂政制を敷こうと画策していた。
やがて国王が崩御し、ヴィクトリアは女王になる。彼女は母たちの影響力を排除し、メルバーン首相(ポール・ベタニー)を信任する。メルバーンは選挙に敗れて下野するが、女王の信任を独占したままだ。ベルギー国王も甥アルバート(ルパート・フレンド)をロンドンに送り、女王の歓心を買おうとする。
女王はアルバートを一度は斥けた。しかし、彼女とメルバーンとの関係が政争の的になり世論の反発を招くと、アルバートの助けを求めるようになる。二人は結婚するが、妻は夫が自分の職権を冒すことを嫌う。ところが、女王暗殺未遂事件が起こり、アルバートが身を挺して妻を守ったことから、夫婦の絆が取り戻されるのだった。
美男美女と立派な英語、それに華麗な装飾や宮殿の模様。だが、それだけだ。政治劇としても恋愛劇としても、きわめて平板。要するに、誰が女王を独占するかという物語にすぎない。
王太后(ウィリアム4世の未亡人)がヴィクトリア女王に言う科白。「働かないと男は馬鹿になる」、「金持ちの女と結婚した貧乏人の男は二倍働く」。あな、恐ろしや。
アルバート公の死後、ヴィクトリア女王が終生喪服で通したのは、よく知られる逸話ですね。
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