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母が寝入ってから、もう一本ビデオを。
大島渚監督『少年』(創造社、ATG、1969年)。
父(渡辺文雄)と母(小山明子)は少年(阿部哲夫)とチビ(木下剛志)を連れて、高知で「当り屋」をやっている。車にわざと接触して人身事故にみせかけ、示談金を巻き上げるのだ。父は従軍して左肩を撃たれ、糖尿病も患っており、働く気はまったくない。当初は母だけが「当り屋」をやっていたが、やがて少年もやらされるようになる。
一家は四国から尾道などを経て福井に向かう。母が妊娠し、旧知の産婦人科で堕胎するためだ。だが、母は堕胎しなかった(父には秘密)。少年は何度か逃げ出そうとするるが、結局は親のもとに戻るしかない。チビに宇宙人の話をするのが、精精の楽しみだ。
一家はさらに北海道へ。ここでは事故を起こして、逆に車の運転手と同乗の少女を死なせてしまう。その後、一家は大阪に移り文化住宅暮らしを始めるが、やがて両親は警察に逮捕されてしまう。
ナレーションに戸浦六宏と小松方正(ともに故人ですね)。
実話に基づくロードムービー。
少年とチビも、実際に孤児院出身との由。少年はなかなかの演技です。チビはほぼ私と同世代です。当時の風物は懐かしい。
この時期の大島監督は犯罪や社会の底辺に強い関心をもっていたようですね。
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