Koji Murataの映画メモ

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 今日も駅前シネマ。
 木下恵介監督『遠い雲』(松竹、1955年)。脚本は木下と松山善三。
 飛騨高山が舞台。裕福な酒屋の次男・圭三(田村高広)は、東京から次の転勤先・北海道に向かう前に一時帰郷した。そこで、昔好きだった冬子(高峰秀子)と再会する。冬子は友人の妻になったが、夫に先立たれ、4歳の娘と亡夫の生家で豊かに静かに暮らしていた。
 圭三は冬子への思いにかられて、彼女を逢引に誘い出す。狭い田舎町のこと、それが世間の話題になる。しかも、冬子には亡夫の弟・俊介(佐田啓二)との再婚の話もあった。俊介は優しい青年だ。
 圭三は冬子に一緒に東京に行こうと誘うが、冬子は断る。圭三の出発の朝、冬子は駅に向かい、東京行きの切符を買う。しかし、そこで偶然俊介に会い、「いかないでくれ」と言われる。踏みとどまる冬子。圭三は車窓から冬子との思い出のジッド『狭き門』を投げ捨てるのだった。
 圭三の強引さには、観ていて腹が立ってきますが、これも愛ゆえか。
 匿名の「世間」の無責任と恐ろしさ。
 他に、柳永二郎や坂本武ら。
 12月に飛騨高山に仕事で出かけるので、楽しみになりました。

 続いて、藤原惟繕監督『執炎』(日活、1964年)。
 戦前の兵庫県餘部鉄橋近く。漁師の網元の跡取り・拓治(伊丹十三)は、山間の平家落ち武者集落の娘・きよの(朝丘ルリ子)と恋に落ち、結婚する。二人は強く愛し合うが、やがて太平洋戦争が開戦し、拓治に召集令状が。
 拓治は戦地で足を負傷し、戻ってくる。きよのは甲斐甲斐しく介抱し、ついに拓治は歩けるようになった。二人は集落を離れて、山の中で自分たちだけの生活を営む。
 だが、拓治に二度目の召集令状が。そして、今回は戦死。きよのは正気を失うが、終戦直後に入水自殺を遂げる。
 愛の恐ろしい執念の物語。
 他に松尾嘉代や芦川いづみら。宇野重吉が役場の戸籍係で、彼が赤紙や戦死通知を運ぶため、死神のように忌み嫌われている。
 餘部鉄橋の風景が切ない。
 しかし、拓治の戦死後、妻の自殺は冒頭からわかっているので、最後の30分が間延びする。これで2時間は長い。
 重苦しいナレーションは、鈴木瑞穂。

 駅前シネマで続けて2本。
 野村芳太郎監督『モダン道中 その恋待ったなし』(松竹、1958年)。脚本は野村と山田洋次。
 銀行員の松夫(佐田啓二)はテレビの懸賞で3万円を獲得、東北・北海道周遊チケットを買って旅に出た。社内で出合った自動車整備工の竹彦(高橋貞二)と旅することに。二人あわせて松竹である。
 この二人に、スリの梅吉(桂小金治)と老刑事(坂本武)が絡み、竹彦は弘前で出合った鈴子(桑野みゆき)と恋に落ち、松夫は旅先でしばしば一緒になる美人姉妹の姉(岡田茉莉子)と結ばれる。
 岡田のナレーションつきで、「ここまではロケ、ここからはセット」といった、お笑いの連続。
 福島からはじまって松島や十和田湖、札幌などの名所風景も満喫できます。
 因みに、松夫の月給は1万8000円。

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