Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

 自宅でビデオ。
 ビリー・ワイルダー監督『深夜の告白』(アメリカ、1944年)。原題は"Double Indemnity"つまり倍額保証。
 真夜中の保険会社で、負傷した男が録音テープに告白を始めた。ネフ(フレッド・マクマレー)は辣腕の保険のセールスマンだ。ある時、彼は夫に不満ももつ美しいフィリス(バーバラ・スタンウィック)に出会う。二人は夫に障害保険をかけて、鉄道事故にみせかけ殺害した。そうすれば、保険金が倍額になるのだ。
 だが、ネフの同僚でベテランの保険調査員のキーズ(エドワード・G・ロビンソン)が事件の真相に気づき始めた。口封じのために、ネフはフィリスをも殺害するが、その時に彼女に撃たれて負傷したのだった。
 ネフとキーズは男の友情で結ばれている。寵臣のマクマレーと小柄なロビンソンが対照的。
 キーズが言う。「共謀して人を殺せば、2倍安心できると思ったら大間違いだ。10倍危険になる。共犯は特急列車と同じで途中で降りられない。終点は墓場だ」。
 職人ワイルダーらしく、テンポのいいフィルム・ノワールでした。

 東京から戻って、駅前シネマに急行。
 『明日へのチケット』(2005年、イタリア、イギリス)。
 インスブルックからローマに向かう列車を舞台に、三人の監督が一話づつ担当したオムニバス作品。
 最初のチケット。エルマンノ・オルミ監督。イタリア人の老大学教授(カルロ・デッレ・ピアーネ)は、出張先のインスブルックから孫との約束のためにローマに急ぐが、空港が閉鎖されたため、やむなく鉄路で。列車の手配をしてくれた仕事先の秘書との恋愛を夢想する。
 第二のチケット。アッバス・キアロスタミ監督。フィリッポ青年(フィリポ・トロジャーノ)は兵役奉仕のため、わがままな将軍の未亡人の旅のお供をしいる。だが、同郷の少女と出会って昔を思い出し、ついには未亡人を一人残して姿を消すのだった。
 第三のチケット。ケン・ローチ監督。スコットランドからサッカー観戦に向かう三人の若者。そのうちの一人(マーティン・コムストン)が乗車券をなくす。実は、同乗のアルバニア難民の少年に盗まれていたのだ。だが、難民一家の窮状を知って、若者たちは乗車券を譲ることにする。
 アルバニアの難民一家は第一話にも登場します。彼らは出稼ぎの父の待つローマに向かっています。彼らのチケットこそ、明日へのチケットでしょう。
 それぞれ味わいのある仕上がりになっていますし、メッセージの押し付けがないのもいい。
 人生は旅だと再認識します。
 ショパンのピアノ曲が印象的。

 東京に向かう新幹線でDVDを一本。
 ジェームズ・ホエール監督『フランケンシュタイン』(1931年、アメリカ)。
 メアリー・シェリー原作のホラー映画の古典。
 舞台劇の趣きを称えています。
 若いフランケンシュタイン博士(コリン・クライブ)が様々な死体を組み合わせて、人造人間(ボリス・カーロフ)を作る。だが、凶悪犯罪者の頭脳を用いたことから、怪物は次々に人々を襲う。
 よく知られた物語ですが、イメージと異なるのは、フランケンシュタイン博士が若く、美しい婚約相手がいて、怪物が退治されたあとは、二人は結婚してハッピーエンドになることです。
 怪物がかわいい少女と戯れながら、この子どもを殺してしまうシーンは、『ミツバチのささやき』に出てきます。
 怪物は風車小屋に逃げ込み、そこで焼き殺されますが(このシーンは結構恐い)、風車小屋というのはヒッチコックはじめヨーロッパを舞台にした映画では重要な設定のようです。

 皆さん、色々なコメントありがとうございます。
 さて、三条ムーヴィックスで金子文紀監督『大奥』(2010年)。原作はよしながふみのコミック。
 江戸時代に男だけが罹る伝染病で男の人口が4分の1にまで激減、男女の力関係が逆転する。将軍は女で、男が身体を売る世の中である。
 貧乏旗本の倅・水野(二宮和也)は、幼馴染の町家の娘・お信(掘北真希)との淡い恋を断ち切って、大奥に勤める。そこは表面は華やかだが、嫉妬やいじめ、同性愛の渦巻く世界だった。
 水野は大奥随一の剣客・鶴岡(大倉忠義)を破ったことから注目され、御中臈の松島(玉木宏)、さらには大奥総取締の藤波(佐々木蔵之介)に引き立てられる。やがて、水野は将軍吉宗(柴咲コウ)の目にとまり、夜伽を命じられる。だが、吉宗は処女だった。将軍の処女を奪った男は打ち首――これが大奥の過酷な掟だった。そして、そこには藤波らの策謀が。
 豪華な衣装で、エンターテイメントとしては楽しめます。
 二宮君は男気のある旗本の子息を、力強く演じています。
 ただ、柴咲演じる吉宗が処女というのは、ちょっと設定に無理がある。柴咲は最高権力者というより、銀座の女帝という感じ。そのため、全体がホストクラブの物語のように見えてきます。
 竹脇無我を久しぶりに見ましたが、さすがに老けたな。
 玉木も美青年ゆえに、加齢が目立ちます(お二人とも、失礼の段はお許し下さい)。
 そもそも、男の人口が激減すれば、その希少価値は増すわけで、なんで男女逆転が起こるのか、よく分かりませんでした。
 

全1ページ

[1]


よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事