Koji Murataの映画メモ

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 富山の映画館で佐藤純彌監督『桜田門外ノ変』(2010年)を観賞。
 1860年。尊皇攘夷を唱える徳川斉昭(北大路欣也)の水戸藩では、関(大沢たかお)らが脱藩して、専横を強める大老・井伊直弼(伊武雅刀)を桜田門外で暗殺した。
 しかし、約束と異なり、薩摩藩は京都で挙兵しない。幕府だけではなく、水戸藩も暗殺者たちを捕らえようとする。仲間が一人二人と死に、あるいは捕らわれる。最後の一人となった関も、ついには捕まり死罪となるのだった。
 われわれのあまりよく知らない事件後の動きを丹念に追っています。原作は吉村昭で、彼らしい着想です。
 しかし、映画としては、冒頭でクライマックスたる桜田門外の変が起こってしまいますから、あとは冗長です。しかも、時間が前後して混乱します。
 『男たちのYAMATO』でもそうですが、佐藤監督は滅び行く男たちを描こうとしています。しかし、開国を唱えた井伊はまちがっていたのでしょうか。専横という手法の問題と開国という方向性の問題は別です。「桜田烈士」などと呼ばれたところで、彼らの暗殺が場当たり的なものであったことは明らかです。
 しかし、この事件に薩摩がここまで深く関与しているとは知りませんでした。

 富山に向かうサンダーバードでDVDを一本。
 マイク・ニコルズ監督『バージニア・ウルフなんてこわくない』(1966年、アメリカ)。
 舞台劇の映画化。
 ジョージ(リチャード・バートン)は地方大学の歴史の万年助教授で、妻のマーサ(エリザベス・テイラー)は学長の娘で毒舌かつわがままだ。マーサが真夜中に新任の生物学の若い教師(ジョージ・シーガル)とその妻(サンディ・デニス)を自宅に招く。
 しかし、中年夫婦の仲は冷え切っている。マーサが存在しない息子の話を始めたことから、二人は客の前で罵詈雑言を浴びせあう。これに若い夫婦も巻き込まれていく。ついにマーサは若い教師をベッドに誘い、ジョージは架空の息子が死んだという話を始めるのだった。この架空の息子を設定することが、中年夫婦の唯一の絆だったのに。
 舞台劇らしく、科白の応酬がすごい。しかも、バートンとテイラーは本当の夫婦だ。二人ともみごとな演技で、特にテイラーはアカデミーシュ主演女優賞を受賞しています。
 "Son of a Bitch"のように、それまで映画でタブーだった言葉がしばしば登場する。
 酔った妻たちが「狼なんかこわくない」を替え歌で歌う。これがタイトルの由来。

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