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次に邦画を。
犬童一心監督『ゼロの焦点』(東宝、2009年)。松本清張生誕100周年記念の作品です。
昭和32年、禎子(広末涼子)は、10歳年上の憲一(西島秀俊)と見合い結婚した。1週間後、夫は東京から赴任先の金沢に戻るが、それきり音信が途絶える。夫のゆくえを捜すべく金沢に向かった禎子は、会社社長夫人の佐和子(中谷美紀)に出会い、その会社で受付をしていた久子(木村多江)に疑惑をいだく。
やがて、憲一の兄(杉本哲太)が金沢で殺され、憲一も自殺していたことが明らかになる。事件の背後にはさらに、終戦直後の東京での秘密が絡んでいた。
北陸の厳しい自然が美しく、昔の清張映画に似た佇まいをもったリメイク作品になっています。
同じリメイクでも、『砂の器』の数年前のテレビドラマのように、時代背景を現代に移していない点は、はるかによい。
しかし、久我美子主演の白黒の旧作のほうが、やはり風情がある。
特に、ラストをいたずらに劇的にしようとしている感が否めない。
旧作では、婦人の政治参加(金沢市長選挙)は描かれていなかったように記憶するが。
他に、鹿賀丈志(あまり存在感なし)、本田博太郎ら。
ラストの中島みゆきの主題歌は迫力満点。
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